折りたためるスマホにトラブル発生。
ディスプレイトラブル
韓国Samsungが、海外で4月発売としていた折りたたみ型スマートフォン「Galaxy Fold」が、急遽、発売延期と発表された。
「Galaxy Fold」は7.2型の有機ELディスプレイが折りたためる仕様になっていて、左右に開く事で縦長なスマートフォンから変形するというスタイルをしている。
折りたためるディスプレイという事で、その強度等が気になるところだったわけだが、発売に際して、世界の各メディアへサンプル品を配付していた所、次々と各メディアからディスプレイ保護層が剥がれたり、ディスプレイ内部に小さな破片が入ったり、また表示そのものが明滅して正常に動作しないなどの報告が挙がった。
この結果を受けて、Samsungは発売延期を発表した、というのが今回の発表の真意であろう事は言うまでもない。
現在、Samsungはこれらのフィードバックから保護層強化などの改良が必要と判断したようである。だが、この改良判断以前の問題として、私としては設計時からおかしな設計をしているように思える部分もあったりする。
剥がせる保護層
今回問題となった「Galaxy Fold」だが、どうもその内側に折りたためる液晶に保護層と言える保護フィルムが貼られているのだが、どうもそれがユーザーの手によって剥がせてしまう仕様になっていたようで、各メディアのレビュワーがその保護フィルムを剥がした事で問題が多発したらしい。
折りたたみ型液晶の、その折れ曲がる部分は、従来の液晶のような強度が得られない。というのは、従来の液晶画面はほぼガラスで作られている為、当然曲げられるわけがない。だから当然折りたたみ型液晶のその折れ曲がる部分はガラスではなく、樹脂をベースとした素材で作られているワケだが、その樹脂に十分な強度を与える意味でも、その表面層をより多層化する為に保護フィルムを貼っていたと考えられる。
だが、その保護フィルムそのものを単に液晶表面に貼り付けていただけでは、ユーザーからすると製品出荷後の副資材フィルムと勘違いしてしまうワケで、今回この保護フィルムを剥がしたレビュワーも、副資材フィルムと勘違いして剥がしてしまったと考えられる。
この事からもわかるとおり、そもそもユーザー側でそのフィルムが剥がせてしまう仕様にしている事そのものが設計上のミスであり、何とも安易な方法で液晶保護を考えたものだな、と言わざるを得ない。
そもそも、製品設計時のリスクマネジメントで、ユーザーが剥がしてしまう事を想定しなかったのだろうか? もしそうなら、実にお粗末な設計リスクマネジメントである。
少なくとも、Appleから発売されるものにそうしたものはないだろう。ここらへんがSamsungとAppleの大きな違いと言える。
とりあえずHUAWEIからは6月に外側に折り曲げる液晶を搭載したスマホが発売される。
Samsungはおそらくその発売前には何とか今回の対策をして発売してくるだろうと思うが、この折り曲げ可能なスマホの開発競争は、今しばらく熱い時間との闘いが繰り広げられるだろう。


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