環境音が気になる人へ

ノイズキャンセリングヘッドフォンの使い方の一つでもあるが…。

静かな環境が欲しい

ノイズキャンセリングヘッドフォンをはじめて使った時、まず最初に驚いたのが自分の部屋が思った以上にうるさかった、という事である。
ノイズキャンセリングヘッドフォンを使うだけで、耳から聞こえる音はサーッという小さなホワイトノイズだけになり、部屋の中で聞こえていた他の音が一切鳴りをひそめるのである。
無の境地とまではいわないが、こんなに劇的に変わるモノなのかとそう思った。
この部屋の中の環境音が消えるというだけで、ノイズキャンセリングヘッドフォンを使ってもいいや…と実際に使ったことのある人なら思ったことがあるのではないかと思う。
最近はそうしたノイズキャンセリングヘッドフォンも、左右独立型のイヤフォンタイプにも登場してきたので、用途としてノイズを消す為だけに使ってもいいという人もいるかもしれないが、総じてそういう時に困るのが、誰かに呼ばれた時に無反応になる、という事である。
自分一人で他から全く音が聞こえなくなってもいいという人はそれでいいかもしれないが、誰かから呼ばれるかもしれない、配送業者が来るかも知れない、など、呼ばれる可能性がある人は、この無音の世界に入る事が出来ないケースがある。
そんな問題を解決してくれるアイテムがキングジムから発売されている。
それが「デジタル耳せん MM1000」というアイテム。
ノイズキャンセリングヘッドフォンではなく、耳栓である。
ただ普通の耳栓と違うのは「電車の車内騒音やエアコンの送風音、冷蔵庫のモーター音、飛行機の機内騒音」といった環境騒音だけを消し、人の声だけはちゃんと聞こえるようになっているという事である。
つまり、人の声以外の音の逆位相の音を生成して環境騒音のみを消し、人の声だけを通過させるのである。

KINGJIM デジタル耳せん MM1000
https://www.kingjim.co.jp/sp/mm1000/

MM1000&3000

このMM1000、残念ながら、左右独立型のイヤフォンのような高級なものではないので、基本的には有線イヤフォンになっているのだが、ユニットは電池で駆動する為、ユニットを電源に接続する必要は無い。
単4アルカリ乾電池1本で100時間(エネループ等充電池だと60時間)使用できるので、電池交換そのものの頻度は少ないとは思うが、仮に電池が空になっていた、となってもコンビニに行けばすぐに利用可能な点はよいかも知れない。
あと、価格も4,000円ほどなので、思ったよりはずっと安く買えると思われる。
何より、人の声は聞こえるという安心感がこのMM1000の良いところであり、そうした需要がある人は、調べて見てもよいのではないかと思う。
ノイズキャンセリングヘッドフォンの方が別の使い方が出来て良いじゃないか、という人は、それでも良いと思う。別にMM1000が最良という事は言わない。ただ、人の声はスルーするというところがポイントなのである。
ノイズキャンセリングヘッドフォンは、あらゆる騒音をシャットアウトするので、そこの使い分けが重要なのである。
こちらの方がイマドキかもしれないもし、どうしてもワイヤレスでMM1000のような使い勝手が欲しい、というのであれば、上位機種MM3000がオススメである。価格は1万円を超えるが、左右独立型の完全ワイヤレスでMM1000と同じように騒音だけ消す事ができる機能を持つ。

KINGJIM デジタル耳せん MM3000
https://www.kingjim.co.jp/sp/mm3000/

価格は高いが、こちらの方がイマドキの製品と言えるかも知れない。

自然音を聞かせるJabra

この無音の状況を作る、という方向とちょっと違うのだが、Jabraのイヤフォンにはちょっと変わった機能がある。
それはイヤフォンとして音を聴かせる一つの機能として、波の音を聴かせたり、雨の音を聴かせたり、風の音を聴かせたり、あえて雑踏の音を聴かせたりする機能である。
この自然音を聴く事でリラックスする事ができるという事を狙っての機能だと思うが、Jabraのイヤフォンを耳につけながら、波の音を聴き落ち着いたり、風の音を聞きリラックスしたりする事ができる。
おそらく、イヤフォンの機能というよりは、イヤフォンをコントロールしているスマホアプリの機能という事なのだろうが、面白い機能である。
ただ、残念なのはJabraのイヤフォンでアクティブノイズキャンセリング機能を持っているのはJabra Elite 85tだけなので、それ以外の機種だと周囲の音を消して使用する事が出来ない。
年々ノイズキャンセリング機能が当たり前になってきているので、今後はノイズキャンセリング機能は当たり前になっていくだろうが、今は過渡期という感じだろうか。

何はともあれ、普通のノイズキャンセリング機能では人の声も消してしまう。
人の声だけは残し、他の環境騒音を消したいというのであれば、キングジムのMM1000、MM3000は有用な製品ではないかと思う。

 

 

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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