コレ、mac環境だと今はアリだとは思えない。
GPUを強化するのはわかるが…
ノートPCの大部分はGPU的には能力が比較的低い、というのが一般論である。
CPUに内蔵されたGPUというのがほとんどであるため、どうしてもその性能は限定的になるからだ。
ゲーミングノートPCの場合、外付け(とはいいつつもノートPC本体内に存在している)GPUが搭載され、そのGPU性能はCPU内蔵GPUモデルとは隔絶した性能を持つものもあるが、そういったノートPCは本体も大きく、持ち運ぶ用途としてはあまり考えられていない。
なので普段外に持ち歩くことを想定し、自宅(もしくはオフィスなど)では強力なGPU能力を持たせたい、という時には、GPU外付けボックスという選択肢がある。
これは、Thunderbolt3端子を利用して接続する外付けのGPUを利用可能にしたもので、非力なGPUを外付けのGPUで補おうという主旨の製品である。
サイズ的にはmini-ITXよりちょっと小さいか(場合によってはそれより大きい)程度のサイズの箱で、この中には電源とディスクリートGPUが入る。
価格的には箱だけで5万円ほどになり、それに別でGPUが必要になるか、或いは最初から特定のGPUが内蔵された形で販売される。
つい最近発売されたものとしてSAPPHIREから「SAPPHIRE GearBox 500」という製品が発売され、箱だけで49,500円前後、SAPPHIRE PULSE Radeon RX 6600 XTが内蔵されたモデルで118,250円前後という製品が発売された。
株式会社アスク GearBox 500
https://www.ask-corp.jp/products/sapphire/accessory/gearbox-500.html
こういった製品にも利用価値はもちろんあるが、macOS環境下だと、今は結構微妙な製品ではないかと思う事がある。
問題は価格で、これぐらいの価格を出す事を考えたなら、今ならM1搭載のMacBook Airを購入した方が利点が大きいからだ。
M1の利点
AppleのM1チップは、ある意味バランスブレイカーだったように私は思っている。
従来の、高性能化すればバッテリー持続時間は短くなる、ノートPCはデスクトップPCより非力という常識すら覆した、SoC(System on a Chip)である。
ARMベースのSoCでCPUは8コア、GPUも最大8コア搭載し、それにNeural Engineとよばれる機械学習用コアを16コア内蔵する。
Appleは、このM1チップをiPhoneなどで利用してきたAシリーズのSoCをベースに開発するわけだが、このM1チップの恐ろしいところは、ユニファイドメモリとしてメインメモリがこのSoCの中に完全に内包されたというところにある。
CPUもGPUもどちらもアクセスできるメモリが同じダイの上にある事の利点は、とにかくメモリアクセスが高速だという事。これによって、今までとは異次元の処理速度を可能にしている。さらに、Neural Engineの存在も忘れてはいけない。画像処理などで活用することでGPUが行う処理の一部を肩代わりできるだけでなく、それ以上の結果を与えることができる。
今のmacOS環境は、このNeural Engineを活用するように設計されてきていて、各アプリケーションもNeural Engineがある事で利用可能な機能を持たせるという棲み分けすら行いはじめている。
だから、前述したGear Boxのような外付けGPUを10万円以上かけて利用するぐらいなら、M1搭載のMacBook Airを購入した方が、コストパフォーマンスとしては相当に優れていると言える。


最近のコメント