今年の秋以降はPC業界にとってはいろいろと変革期に入った時期だと思う。
Display Portが本格的に出始めたのも夏以降だったし、無線LANのIEEE802.11n規格がドラフト規格から本規格に入ったのも秋だった。
そしてもうひとつ本格的に動き始めたのがUSB 3.0で、これは従来のUSB 1.1/2.0の完全上位互換規格になる。
USB 3.0のコネクタ形状は現時点で特別なものでない限りは従来のコネクタ形状とさほど変わらない。USB 2.0コネクタで最もよく見かける形状(横長で真ん中に信号線が入った横棒があるタイプ)をUSB A端子というが、USB 3.0もA端子の形状は同じ。なのでUSB 3.0のコネクタに2.0のコードを接続しても2.0として使用する事もできるし、2.0のコネクタに3.0のコードを挿しても2.0として使用できる(コードの先のデバイスが認識できるのであれば)。
B端子は形こそ似ているものの、残念ながら互換性がない。それでも片方が互換性のある形状ならつなげる事はできるため、そうそう混乱を引き起こす事はないだろう。

上記画像はUSB3.0の拡張カードだが、USB Aコネクタの形状をしているのがわかるだろう。このカードへUSB 1.1/2.0のAコネクタを挿してもカード側が対応していれば従来機器を使用する事は可能だ。
実際、USB 3.0に変わった事で何が得られるのか? というところが気になるとは思うが、簡単に言えば通信速度が従来のUSB 2.0の10倍になったという事。
USB規格にはそれぞれのバージョンによって通信速度が変わってきているが、USB 2.0が480Mbpsという通信速度に対して、USB 3.0では5Gbpsへと拡大された。
流石に5Gbpsとなると、このUSB 3.0に接続されるコントローラーとチップセット間の速度を超え始めているため、近日発売されるマザーボードや拡張カードにはブリッジチップが搭載されているケースが多い。
そういえばUSB 2.0が出回り始めた時もそんな感じで拡張カードが発売されていたように思う。USB 2.0が本格的に動き始めたのがたしか2000年とか2001年だから、8~9年前の話。随分前の話だ。
おそらく年末から来年春、夏にどんどんとUSB 3.0への移行が始まるだろう。
その時期に発売されるマザーボードやメーカー製PCはその流れの中で新機種を発売する事になるため、購入しようと思っている人はそのあたりを検討材料にした方がいいだろう。
まぁ、仮にUSB 2.0の製品を買ったとしてもUSB 3.0の拡張カードも発売されるのは間違いない話であるため、そこで拡張すれば使える事に違いはない。どちらを選ぶかは個人の選択になる。
そんな中、GIGABYTEやASUSからは早速USB 3.0に対応したマザーボードを発表してきている。
GIGABYTEのマザーボードはブリッジチップこそ搭載していないものの、供給電力が従来の3倍あるという事を売りにしており、USB 2.0でも1,500mA、USB 3.0なら2,700mAの電力を供給できる。従来、接続機器の電力を得るためにUSB端子を2個必要としていた機器は1個の接続で稼働可能になるだろう。
ASUSのマザーボードはブリッジチップを搭載する事で伝送帯域を確実に得るという方向の製品。
PLX製ブリッジチップ“PEX 8613”が搭載されており、USB 3.0とチップセット間を500MB/sで接続している。USB 3.0は理論値で5Gbpsだから、秒間5Gbit=秒間640MBとなり、実速度で500MB/sの帯域をフルで使えるという仕組み。
繰り返しになるが、USB 3.0がもっと当たり前になるにはあと1年~2年はかかるだろうと思うが、ちょうど今の時期がその切り替え時期のスタートになる。
新製品が対応しているかどうか、気になる人はそのあたりも視野に入れるといいだろう。


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