メインPCの入れ替えに関して、どうも半年ほど出遅れたようだ。
希望、潰える
私がメインPCの入れ替えを検討しているという事は、おそらくもう2年近く前から話している事で、当時はAMDのZenコアの登場を待ちわびていた頃である。
ところが諸事情から予算を獲得する事ができず、Ryzenが登場した今年3月にその波に乗ることができず、その後8月には入れ替えを検討しようとしていたにも拘わらず、ここでも予算獲得に問題が出てしまい、年末まで引っ張るという事態になったが、この8月の延期は今後の動向を見定めるという意味では、入れ替えを実施するよりは様子見をした方がいい、という方向性そのものは間違っていなかったと今も思っている。
だが、その方向性を見定めるという中で最近見えてきたものを考慮すると、半年前にRyzenでシステムを組んでおくべきだったかな、という気がしてきた。
私の今後の希望が次々と潰えてきたからである。
まず、RyzenのZen+アーキテクチャが登場するのが、今の段階で漠然と2018年と言われている時点で、来年早々には登場しないという事がわかっているという事。
そして同じくGPUのVega20(と呼ばれる改良型Vega)の登場も、2018年第3四半期頃の予定という事が見えてきたという事が、その理由である。
つまり、今から次の改良型コアを待つとなると、今から1年くらいの期間を空けないといけないという事が今の時点で見えたという事である。
しかも、この予定は遅れる事はあっても前倒しになる事はまずあり得ない話。
結果、今から1年以上の期間を待つのであれば、半年前に入れ替えられていれば、私のメインPCのパフォーマンスはその使用期間と合わせて、まだ納得のできる状態だったと言えるのである。
待つだけ待って、まだ手にできないこの状況…待ちすぎるのも問題だという事がよくわかる事例である。
唯一の希望
こうなると、Ryzenではなく、Intelコアで来年初めに期待できるCPUでメインPCを構築するという手を考えた方がよいのかもしれない。
9月25日に、Coffee Lake-Sが正式に発表となった。上記写真はそのダイ写真だが、面積のほぼ半分に6コアCPUが配置されているのがわかる通り、最上位のCore i7-8700Kにおいてメインストリームでは初の6コア12スレッドCPUとなると発表されたが、噂では来年に8コア16スレッド品が登場するかも知れない、という話がある(もちろん噂レベルの話)。
今の私からすると、それが唯一ともいえる希望で、この噂が本当で登場する時期が来年早々だったなら、年末から年始にかけてメインPCの入れ替えを検討する意味はあるのかな、と思っている。
その場合、もちろん構成はIntelのCPUを中心としたPCという事になるが、それはそれでメリットもあるため、私的にはコストに問題がなければそれでもいいと思っている。
あとはこれにAMD製のディスクリートGPUを組み合わせれば、今回私が狙っているメインPCの主要構成となる。
もし、Coffee Lake-Sの8コア16スレッド品が噂止まりで発売されないとすると…性能的にちょっと微妙な感じにもなるが、価格的にはKaby Lakeの最上位品と互角であるため、コストでの導入のしやすさで今回はこの条件を呑んでもいいかもしれない。
ま、残された唯一の希望として8コア16スレッド品が来年早々に登場する事に今は希望を持ちたい。
マルチGPUの縮小
つい先日まで、Radeon RX VegaのマルチGPU運用が封印されていたようなのだが、リリースされたRadeon Software 17.9によって2-wayのマルチGPUをサポートできるようになった。
コレに伴い、AMDは今後グラフィック関係に関して(特にゲーム用途)、2-wayまでのマルチGPUのみサポートし、それ以上の3-wayや4-wayは今後サポートしない事を明言した。
また、今まではマルチGPUをCrossFireと呼称していたが、これは今後mGPUという名称に変わる。昔からくらべて、その需要がほとんどない事が、2-wayまでのサポートになった理由だと思うが、これは現在のトレンドを考えれば、このような状態になるのは自然な流れではないかと思う。
現在のPCは昔と違ってとにかくハイパワー重視というワケではなく、あくまでもワットパフォーマンス重視というトレンドになっている。マルチGPUは、GPUを2個搭載したからといってその処理能力は2倍にはならず、大凡1.5~1.7倍程度の性能にしかならない。
しかも、単体で一定の性能以上を示すようになった現在では、あえてマルチGPUにする意味もなくなりつつあり、ほとんどの人がシングルGPUで運用していると考えられる。
なので、せいぜい2-wayに対応していれば、そのほとんどの用途に対応できるというのがご時世なので、今ではNVIDIAでも同じようなサポート体制になっている。
マイニングやGPGPUなど、特定の用途でマルチGPUは意味を持つため、2-way以上の対応は例外として行われるとは思うが、基本的には2-wayまで、というのが今後の方針となった。
…ま、私はそもそも2-wayすらやった事はないので、ほぼ無関係な話ではあるのだが。
さて、情報を集める事は悪いことではないが、それ故に判断に迷う事の連続で、結局私は時期を逃していたと言える。時にはサッと決断して恩恵を受けるという道筋を考えないと、延々と導入できない事態になる。
欲しいと思った時が旬。
この言葉は、昔から言われていた言葉ではあるが、的を射た話だと思う。