ファミコンミニがあるのだから。
30周年の区切りに
近年、過去のハードをミニチュア化し、ソフトを数十本内蔵したリバイバルハードが大変な人気を呼んでいた。
余りにも人気があり、品薄になって転売ヤーが高値で取引する事態になり、それでも売れるという異常事態が続き、イマドキのハードでソフトを開発しているメーカーが、なんだかバカバカしい思いをするような一面もあったかもしれないが、それぐらいの人気で売れまくっていたのも記憶に新しい。
そんな状況を見ていた中で、私的にはどうして任天堂製品ばかりなのか? と疑問を感じていた。
この時期なら、セガからもセガ・マークIIIという名機があったわけで、どうしてコレがミニとなって発売されないのか? という気持ちがあった。
スーファミの時代であれば、当然セガにはメガドライブがあるわけで、コイツのミニが発売されないのはオカシイとも思っていた。
セガ・マークIIIはどうしてもマイナーなので仕方が無いとしても、メガドライブは全世界で言えば任天堂機器と互角以上に戦えるだけのシェアを持っていたハズだから、復刻版を出せばかなり売れるという予測も、私でなくてもできるハズだ。
なのに出てこない。それが不思議だった。
だが、ここに来てメガドライブ ミニが発売されるという情報が公式に発表された。意外性はまるでない。むしろ必然であり当然である。
収録タイトルは不明
ただ、現時点で分かっている事は2018年中に発売されるという事のみで、収録されるタイトルはまだわからない。
価格についても不明で、とにかく発売される事以外の情報がない。
一応、モックアップのような姿は確認できているが、それが最終決定かどうかはわからない。とにかく、わからない事だらけである。
収録されるタイトルについて、各自いろいろな意見が出てくるだろうと思う。
メガドライブのタイトルは初期タイトルこそ今一つ的なものが多かったが、こなれてきた段階だとかなりの名作があるといえるので、収録ソフトが仮に30本だとするならば、30本の選考はかなりの難問になるのではないかと予想する。
なので、私は一つの希望を言ってしまいたい。
それならば、セガ3D復刻プロジェクトのように、数タイトルを収録したパッケージを小型カートリッジで発売し、このメガドライブ ミニに挿して交換できるようにしてホシイ!
…そんなコストのかかる仕様にするとは到底思えないが、カートリッジを実際に交換して使用できれば、その汎用性の高さから、ひょっとすると息の長いハードになる可能性もあるように思えてくる。
私の様に考えている人は他にもいるように思うのだが…。何とか実現しないものだろうか?
ちょっと内部ハード的な話
今回発表されたメガドライブ ミニだが、おそらくは現在主流で使われているARMコア上でエミュレーション動作させるのではないかと思っている。実際、ファミコンミニもスーパーファミコンミニも同じ手法を採っていた。
元々メガドライブは、MC68000というモトローラのプログラマブルなCPUを採用し、かつセカンドCPUにZ80系のCPUを採用するという、2つのCPUを共存させるという希有なハードだったワケだが、現在の半導体は過去の半導体の処理能力とは比べものにならないぐらいの性能を持っているため、安価なARMコアでエミュレーション動作させる方がコスト的にも安くできるというのは、想像に難くない。
だとするならば、個人的にはこのメガドライブ ミニの性能としては、メガCDを内包したスペックで実現してくれないだろうか?
実際のメガCDの仕様は、本体であるメガドライブと合体させて使用するハードウェアだが、このメガCDという追加ハードの内部にもメガドライブより高速動作可能なMC68000が内蔵されており、画面の拡大縮小機能を搭載していたりと、本体以上の性能を付加された拡張ハードである。
私が考えるに、スーパーファミコンの性能すら凌駕する性能をメガドライブ+メガCDは持っていたわけで、これらが持つハード特性を上手く使えば、当時最高のソフトウェアを作る事もできたハズのものである。
それだけに、作られたソフトも名作と呼ばれるものが多く、それが後発のハードに移植されれば良いのだが、現時点で移植されていないものもあったりして、とても残念な結果に終わっているケースもある。
なので、このメガドライブ ミニで、そうした隠れた名作が登場してくれれば…と密かに思っているのだが…。
何はともあれ、メガドライブ ミニが発売される事で、名作と呼ばれるレトロゲームが任天堂だけのものではないと言う事をぜひ証明してもらいたいものである。