ソルダリングの意味が薄いらしい。
第9世代Coreでの熱耐性
Intelが既に発表し、1モデルが発売された第9世代Coreだが、私はこの第9世代が発売される話を聞いたとき、その内容を見てIntelもついに本腰を入れたな、と感じたのだが、どうもその本質はIntelの語っている内容からは見えていなかったようだ。
今回の第9世代Coreが発表された時、私は3つの点でその素性の良さを判断した。
一つは8コア16スレッドの製品が遂にメインストリームに下りてきた、という事。
言うまでもなく、これでCore数はRyzen7と並んだわけで、処理能力で後れを取ることはなくなったと言える。
二つ目は以前見つかったMeltdown等のセキュリティ問題に、ハードウェアレベルで対応したというもの。今まではUEFI BIOS等でその投機実行命令を阻止したりする手段を執らざるを得なかったが、それらをハードウェアレベルで実装する事で、余計なソフト処理をしなくて済むようになる。地味だが確実に良い方向に向かっている証しでもある。
そして三つ目だが、コアとヒートスプレッダの間に使われる熱伝導素材がグリスからソルダリングに変更した、というものである。
当然、ソルダリングの方が圧倒的に熱伝導率が高いため、コアをいち早く冷却できるのはソルダリングの方だが、そのコストはグリスの方が安く、ここ最近のIntelコアは全てグリスが使用されていた。なのでCore i7-8700Kなどを使用している人の一部は殻割りというヒートスプレッダを一度剥がしてグリスを拭き取り、かわりに液体金属を入れてヒートスプレッダで閉じるという保証外改造をして冷却効率を高めるという事をしていた。
今回の第9世代Coreは、そのままのパッケージでソルダリングになっているという事で、大部分の人がその事を歓迎したが、どうも事はそんなに簡単に喜んで良い状態ではないようである。
さらなる問題
海外の著名オーバークロッカーが、このCore i9-9900Kを殻割りしテストしてみた結果、単純にソルダリングをやり直したりしても、結果として冷却効率は上がらなかったらしい。
また、液体金属に置き換えたところ、9度ほどの温度低下が確認てきたらしいが、その結果と2コア増えた実装面積とを考えると、どうも能力が釣り合わない。
そこでいろいろ分析したらしいが、それによるとCore i9-9900KのダイはCore i7-8700Kのダイよりも厚みが2倍になっている事がわかったらしい。
通常、シリコンダイ上に形成される回路は、シリコンの底部に形成される。そこで発生した熱がシリコンの上に伝わり、そこでグリス(もしくはソルダー=はんだ)→ヒートスプレッダへと伝わり、そこからグリス→CPUクーラーへと熱が伝わる。
シリコンに厚みがあるという事は、そのシリコンの熱伝導で冷却性能が落ちる事を意味していて、当然だがシリコンの熱伝導率はあまり高いとは言えない。
つまり第9世代Coreは、そのシリコン部の厚みが増している分、排熱状況が宜しくなく、内部に熱が残りやすい製品となっているというのである。


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