やってもないのに生放送に凝る。
配信品質を上げる
夏にYAMAHA AG03とコンデンサマイクNT-1Aを購入した理由は、ゲームなどの生配信を意識しての事であった。
ではあれから生配信したのか? というと、実はテストだけでちゃんとした事はやっていない。というのも、テストしている最中にメインPCが起動しなくなるというトラブルが起き、結果的にその後システムを再インストールする事となったため、再度機材コントロールの設定をし直すはめになったからだ。
で、先日配信ソフトであるOpen Broadcaster Softwareを再インストールし、キャプチャユニットからの映像や音声、またマイクからの音声が問題なく取り込める事を確認、とりあえず配信できるであろう段階まで設定を戻した。もっとも、配信サイトの設定等、まだやることはあるのだが、それらは配信テストを再開する段階でやれば良いので、ほぼ準備は整った、と言える。
あとは配信テストを実施して、本配信するだけ…と考えていたのだが、イマドキの生配信を考えると、もう少しクォリティを上げないといけないような気がしてきて、自分の中でまだ足りていない部分はないかと考えて込んでしまった。
そこで気付いた点が2点ある。
一つはコメントの取り扱いをどうするか? という事。
生配信ではコメントを貰える事があるが、そのコメントを配信者が取りこぼさないよう、コメントを読み上げたり、或いは画面に表示したりして配信者に知らせる仕組みが必要。そういった問題をどう解決するか? というところを掘り下げないといけない。
もう一つは、状況に応じた効果音の演出である。
これはオーディオインターフェースとしてTASCAMのUS-42を利用していれば、機器にPONボタンが搭載されていて、割り付けた効果音を3種類、ボタン押下時に再生する事ができるのだが、YAMAHAのAG03などのオーディオインターフェースではそうした機能がないため、効果音を鳴らすための仕組みを別途用意する必要がある。
こうした効果音は演出として使う側面が強く、よく生放送などで観客の歓声を鳴らしたり、拍手の音を鳴らしたり、正解ならピンポーン、不正解ならブッブーといった音を鳴らしたりする。これがあると、生放送も臨場感が上がったりするので、配信品質はグッと良くなるわけである。
MIDIパッド
コメントの読み上げに関しては、ほぼソフトウェアで揃えられると思うので、後で調べ上げ、対応アプリケーションで対応しようと思うが、問題は効果音である。
効果音もソフトウェアで対応させる事は勿論出来るが、いちいちマウスやキーボードの特定のキーでの入力で再生させると、誤動作に繋がったり、或いは間に合わなかったりと、入力そのものに問題が生じる場合がある。
そこで利用するのが、いわゆるMIDIパッドと呼ばれる製品である。
USB接続で利用する場合が多いが、パッドボタンを複数個装備した機器を接続し、そのパッド毎に効果音を割り付けて、ボタンを押したときに割り付けた効果音を鳴らすという機器である。
音楽製作ではこうしたMIDIパッドにドラムなどのパーカッション系の効果音を割り付けて(というかデフォルトで設定されている事が多い)、リズムパートを作成する時に使用したりするのだが、生配信などでは演出的効果音の再生機器として使用する事ができる。
いろいろなMIDIパッドが発売されている中で、私がコレかな? と目しているのが、IK MULTIMEDIAの「iRig Pads」である。4×4で構成されたパッドボタンはベロシティ対応で音に強弱を付けられるのだが、その強弱に合せてボタンの色が変わるという特徴を持つ。
音楽製作で使用する場合は、対応アプリさえあればすぐにでも利用出来るよう、GM配列のプリセットが用意されているが、私の様な生配信で使用する事を想定している場合は、再生させるアプリケーションに合せて音データの割り付けが必要となる。
どっちにしてもこれを使う事でより簡単に演出効果を上げられるという利点があるので、今後導入を検討してみたいと思っている。
機材ばかり揃えても
実際、私などがゲーム配信をしたとしても、おそらく視聴者など集まることはない。
だとしたら、こんな機材を投入したりする意味があるのか? という事になるが、どうしても「やるなら納得できるレベルでやりたい」という思いが強く、結局はコンデンサマイクも導入したし、オーディオインターフェースも導入した。
カメラはWebカメラ止まりだが、もともとFaceRigにしか使用しないのでビデオカメラ映像にまで手を出していないが、映像キャプチャと音声にはそれなりに拘りたいと思っている。
今回検討を考えたMIDIパッド「iRig Pads」もまさしくその一貫で検討したもので、コレが一つ増えるだけで配信時の音効果は厚みを増す。
あとは適切に運用できるか? という問題はあるが、それは結局は経験でカバーするしかないので、機材が揃ったところでテスト配信して、あとは垂れ流すだけ、といった所である。
以前、ニコニコ生放送の解像度が低くcavetubeでの配信も検討したしテストもしたのだが、今はニコニコ生放送も普通にHD配信が可能になり、また30分の枠制限も徐々になくなってきている事から、今後生配信はニコニコ生放送を主体にしてできればいいかな、と今の段階では思っている。
数年の時間をかけての自分よがりな企画ではあるが、普通にゲームをプレイするよりはいいかな、と思って始めた企画である。
納得のいく環境を作るため、まだまだムダとも思える投資を続ける事になりそうである。