最初、何事かと思った。いや、マヂで…。
タイトルはX68000だったが
先日、ヤフオクで目を疑う案件を見つけた。
「[新品]SHARP X68000本体モニターセット」と題されたものである。
新品!?
X68000が発売されたのは、1987年3月28日にシャープから発売されたパーソナルワークステーションであり、今はもう絶滅してしまった幻の名機である。
私がコンピュータが楽しいと最も感じたレトロパソコンであり、以前私も持っていたものだが、今はもう手放していて手元にはない。
だが、再び欲しいとも思っているものだが、当然古いものなので、なかなか良品もなく、また存在したとしてもどこか修理したりしなければならないものが多かったりするのが実情である。
そんなX68000の新品が出品された…もうそれだけで常軌を逸した話である。
ヤフオク [新品]SHARP X68000本体モニターセット
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p678588081
(現在は既にオークション終了し、リンク先も削除されている)
だが、この案件はよく見るとX68000ではない。
1993年5月に発売されたX68030の新品である。…ある意味、もっと希少価値が高いと言えるかも知れない。
イマドキ見かけなくなったブラウン管の専用モニタ付きで、全てが揃った状態の出品という、奇跡としか言いようのないレアモノである。
最終価格40万円
このオークションは前述のリンクの通り、既に修了してしまっている。
総入札数126件で、最終落札価格は401,000円と40万円を超える価格で落札されている。
もちろん、当時の価格よりは若干安いと言える(モニタなど総額で言えば安くなる)が、それでもイマドキのPCの価格よりずっと高い価格での落札である。
X68030は、CPUにモトローラのMC68EC030を搭載したX68000の後継機だが、CPUはソケットによって搭載されていたので、ユーザーの手でより高速な33MHz版のCPUに差し替えたり、MMUを内蔵する本物のMC68030に換装する事が出来た。MC68030に換装すると、起動時にちゃんとMMUを認識した表示がされるようになっていたし、コプロセッサを搭載してもそれがちゃんと認識した事を表示されたりと、ハードウェアを強化すると起動時に表示されるようになっていた。WindowsでもこうしたPOST表示は行われるが、X68000系のPOST表示は実にスタイリッシュだった記憶がある(エミュレータでもそのあたりは再現されている)。
ただ、このX68030の残念な所は、旧X68000との互換性を維持する事を最優先に開発された結果、実に中途半端な製品になってしまったところにある。
シャープはX68000発売当初に、後継機を出す際には搭載するCPUは68020以降のものになる事を想定して、大幅なアーキテクチャの拡大と改良を予定していた。しかし、実際にはその普及率から小規模による改良程度に留まってしまい、本来のMC68030の性能を生かし切るものにならず、また完全なX68000の互換も担保されない機種になってしまった。
部分的に「速いX68K」という印象になってしまったのは、実に残念な結果だった。
なので、一部の人から「買うならX68030よりもX68000 XVIの方が良い」とまで言われた。
実際、シャープ公認で高速版X68Kを販売していた満開製作所製「REDZONE」は、24MHzで動作するX68000 Compact XVIだったため、25MHzで動作するX68030と比較しても遜色ない速度であったことから、完全にX68000と互換性のある高速マシンは「REDZONE」と言われていた。
「REDZONE」…欲しかったなぁ(-_-;)
何はともあれ、こんな逸品が出品される事など、まずない事である。
世の中、探せばまだレアモノが出てくる可能性がある、という事なのだろうか。


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