RTX VSRのその後

GeForceでローカルデータを高精細化する技術のその後。

アプリケーションは更新される

昔、Radeon系ビデオカードを使用していた時、私はFluid Motionに拘っていた。
ビデオカードを通常の映像表示性能にしか使用しないのはもったいない、という気持ちもあって、AMDがフレーム補完技術をドライバレベルで用意した事に付加価値を見出し、その後私はRadeonを使い始めるわけだが、買い替えたモニタの付加機能を引き出すために、GeForce系ビデオカードに乗り換えた。
映像補完技術はその時点で諦めたところもあったが、NVIDIAがネットの低解像度動画を高解像度に補完する機能をGeForceに持たせた事から、何とかその機能をローカル動画にも利用できないか? と模索したところ、同じ事を考えていた人達が、動画プレーヤーのフィルタとしてそれらの機能を可能にする方法を見出した事を発見、私のPCでもそれを可能にするに至った。

私は動画プレーヤーとしてはMPC-BEを使用しているのだが、当時はMPC-BEにその機能を実現する為に必要なフィルタを、自前で用意する必要があったのだが、あれから5ヶ月くらいが経過したので、フィルタそのもののアップデートが行われているに違いない、と状況を確認してみた。

気がつけば標準化?

すると、まず使用しているMPC-BEそのものが大きく更新されていて、バージョンが1.6.9になっていた。
更新日時を見てみると、2023年8月16日なので、先月更新されたようだ。
なので、まずMPC-BEのアップデートから行ってみようと、データをダウンロード、インストールを実施したのだが、ここで妙な事に気づいた。
コレは何だ?
インストール中にコンポーネントを選択できるのだが、なんとその選択項目の中に「MPC Video Renderer 0.6.9」の項目があるのである。
この「MPC Video Renderer」とは、RTX VSRを内包したMPC-BEの外部フィルタの事で、なんと動画プレーヤーのインストール時にそのままコンポーネントとしてRTX VSRが使用可能な機能を追加できるようになっているのである。
…もうMPC-BEの標準機能の仲間入りをしたのではないかとすら思える出来事である。
ちなみに、バージョンは0.6.9となっているので、これがMPC Video Rendererの最新版と同じが確認してみた。

バージョンは同じものになっていて、Dolby Visionの部分的サポートが追加されたようである。
また、一つ前のバージョン0.6.7では、NVIDIAのGeForceだけでなく、IntelのArcにも超解像度オプションが対応したようである(要ハードウェアとドライバの対応)。
AMDのFluid Motionの時はこんな対応なかったのにな…。

ホントにアップデートされた?

ただ、私は既に以前のMPC-BEとMPC Video Rendererをインストールした状態だったので、その上からアップデートをかけたところ、機能はしているようだが、多少不具合があるのではないか? という状況になった。
今までレンダラーの統計情報でアップスケーリングされた事を確認できたのだが、そのレンダラーの統計情報の項目がグレーアウトしてしまっており、閲覧する事かできなくなってしまった。
というわけで、本日はできないが、一度MPC-BEそのものをアンインストールして、再インストールするところからやり直してみようと思っている。
上手くいくとよいのだが…。

RTX VSRの効果の程は…正直、微妙なところではあるが、せっかく使える機能なのだから、積極的に使って行きたいと思っている。
昨今のビデオカード性能であれば、動画はかなり余力を持った再生が可能なので、ローカル動画の再生においてその機能が気になる人は試してみる事をお薦めしたい。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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