Tagged: エコロジー

レジ袋有料化のその後

レジ袋が有料化した事で良かった事より悪くなった事の方が多いように思う。コレって意味があったのか?

環境的には逆効果?

レジ袋が有料化したのが今年の7月1日から。
財務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省がこのレジ袋有料化に大きく踏み込み、主として小売り業者を対象に、違反すると行政が韓国や指導、企業名を公表し、悪質な場合は50万円以下の罰金刑が課せられるという法的施行である。
レジ袋有料化は効果があるのか?目的はプラスチックごみ削減や焼却処分時のCO2削減など、環境保護とされ、環境省と経済産業省が主に旗振りしている。
だが、実際にはこのレジ袋を止めたとしても環境が改善される事にはならない。
理由は、レジ袋の多くは家庭用ゴミの廃棄に使われたり、別の利用のされ方をしているもので、レジ袋が有料化してそれらを使わなくなった今、代わりに市販のポリ袋が使われ始め、結果として排出する廃プラごみは減ったわけではないからだ。
しかも、レジ袋は正確にはポリエチレンという物質であり、これは石油精製時に出来てしまう副産物であるポリエチレンの事であり、レジ袋を止めたからといって石油派生のプラスチック生産が減るわけではない。逆にレジ袋という大量需要がなくなった事で、ペットボトルの再生循環を悪化させる恐れがある。
だからレジ袋を有料化して使わないようにしても、結果として何一つ良い事がないのが現実で、有料でレジ袋を買う消費者は消費税以外に別の名目で上乗せ支払いをさせられているだけの状態とも言えるかも知れない。
また、このレジ袋の消費量が減った事で、社会構造や市場が変わってしまった事による経済余波を受けた人もいるのも事実である。コロナ禍で経済が不安定になったところにコレが加わったものだから、場合によってはダブルパンチ以上の被害を受けた人もいたのではないかと思う。

スマートにならない現実

また、そうしたレジ袋生産者だけでなく、一般の消費者も生活スタイルが変わった面も多いと思う。
実際、私もその一人で、コンビニでの買い物の方法が大きく変わり、またレジの混雑にも繋がっている側面がある。
今までレジ袋が有料でなかった頃は、レジでの精算時に店員がレジ袋に購入品を次々と入れていき、精算が終了した時点で次の人がレジで精算を開始する流れがあった。
だが、有料化した事によってこの流れが著しく損なわれている。
マイバッグを持ってきている人は、精算後にマイバッグに購入品を入れるが、これを店員が入れるのか、それとも購入者が入れるのかがハッキリしない事もあったりして、何ともレジがギクシャクする。購入者が自分で入れる場合などは、レジでの精算に係る時間は、従来よりもずっと長くなる。これではキャッシュレスにして精算を手早くしたとしても、かかる時間は逆に増えるのでスマートではなくなってしまう。
今までの流れが崩れ、買いにくくなり、全ての面で不便になってしまっている。
政府は人々に変化を促したいのだろうが、逆にマイナスにさせる事が目的なのだろうか?
たしかにレジ袋そのものはなくなり、一面ではゴミは減ったように見える可も知れないが、それはあくまでも表面的なものであり、代わりになるものが増えて結果は変わっていないというのが、大凡の現実である事を、政府は理解しているのだろうか?

Continue reading…

Desktop Version | Switch To Mobile Version