ピーター・モリニューって人

 ピーター・モリニューって人を知っているだろうか?
 知っているという人は多分ゲーム通。
 聞いたことあるという人もそれなりにゲームには詳しい人だと思う。
 おそらく、聞いたことないという人が大多数だと思うが、多分このゲームと言えば「ああ!」という人は多いと思う。
 ピーター・モリニューという人はゲームデザイナーで、日本で言えば任天堂の宮本茂氏のような世界的に有名なデザイナーである。
 どんなゲームをデザインしたのかというと、古くはポピュラス、パワーモンガー、ダンジョンキーパーをデザインし、近年ではXbox版でFable(これは後にWindows版も発売された)を手がけている。
 最近のゲーマーにとってはFableが有名かもしれないが、多分私の知人ぐらいの世代だとポピュラスはかなり知っている人が多いはずである。
 ポピュラスは主人公が神となり、天変地異を引き起こし土地を作り、そこに自分を信仰する人々の街を作って人口を増やし、最終的には敵対する神を信仰する人々を駆逐して、大地を自分の陣営に染め上げるというゲームである。
 パワーモンガーは、主人公はポピュラスほど大きな存在ではなく、国を統一するという目的ではあるが、画面上のマップを全て自分の陣営にするという部分は似通っている。ただ大きく違うのは、その人々の生活であり、細かい事を言えば家畜を飼い生活するという所まで再現されている。
 そんな氏がXbox360でFable IIを発売する。
 Fable IIはFableの続編にあたるゲームだが、Fableもあらゆる意味でスゴイゲームであった。自由度の高さが特に売りのゲームであったが…


 Fable IIはありとあらゆる部分で前作を超えている。
 その自由度の高さだけで言えば今作はその比ではない。
 前作では町中の一軒家を購入することはできたが、今作ではこの部分でのスケールは相当大きくなった。
 金さえあれば街を丸々買う事もできるし、市庁舎を買えば市長になることもできる。
 ちなにみ店を購入すると定期的に営業収入の一部を集金できるというから、ただの買い物ではないという事になる。
 また、主人公が街の人々の中から結婚相手を見つけて結婚できる。いや、それは前作でも可能だった。
 今作はその結婚相手との間に子供もできるのである。ちなみに主人公は男性だけでなく女性も選べるため、女性主人公が結婚して自らが望めば、妊娠して子供を産む事が可能というのである。
 …なんという徹底ぶりか(爆)
 前作Fableは、最短2.5時間でクリア可能というボリュームの少なさが最大の弱点と言われていた。
 もちろん、寄り道すればもっと時間がかかるはずなのだが、ゲームストーリーとしてのボリュームが圧倒的に少なかったのである。
 しかし今回のFable IIは単純に見ても5倍のボリュームがあるという。
 単純計算で最短は12.5時間。一応、Microsoftでは15時間程度という話。
 いろいろ寄り道すると数百時間はプレイが可能と、その規模の大きさは超弩級と言える。
 私的にかなり面白いのではないかと思っているのだが、最大の問題は今回のFable IIはWindows版発売の話が全く出ていないという事である。
 プラットフォームはXbox360のみ…というのが今の段階の話であり、個人的にはWindows版よりもPS3版を出して欲しいと思うのだが、Microsoftのゲームだからそれはあり得ない。
 せめてWindows版が出てくれれば…と思ったりもするのだが、まぁこればっかりはプラットフォームの戦略が絡んでいるだろうから、大きな期待はできない。
 何はともあれ、ピーター・モリニュー氏の最新作は従来のゲームという枠では語れない作品である。
 世界的著名なデザイナーが作るゲームというものをぜひ体験してほしい。
 いや、私もやりたい…。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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5 Responses

  1. 士之 より:

    >私もやりたい
    じゃ、決まりだね?(爆)

  2. 武上 より:

    いや、PS3で発売してくれればいいんですよ、ええ(爆)
    PS3がダメならWindows版だw

  3. ruser より:

    懐かしい名前が出ましたなw
    ポピュラスにハマッテいたので覚えています。
    そだった敵の町周辺に底無し沼を作ってから造成して町から人を追い立てたり、洪水で溺れた人が助けられた瞬間に足場を崩したり…と、素敵な事がたくさん出来たからインパクト強かったです。
    パワーモンガーもやりましたが、やっぱポピュラスかなぁ…。
    そのピーターが(馴々しいw)デザインの新作ですか。ポピュラスでは宗教関係で、パワーモンガーでは民族関係で批判が強かったと記憶してるけど、今度は…?w

  4. 武上 より:

    > ポピュラスでは宗教関係で、パワーモンガーでは民族関係で批判が強かったと記憶してるけど、今度は…?w
     多分、結婚して子供できたりするけど、家に生活費入れないと離婚問題に発展するらしいので、倫理的問題が浮上かと(爆)

  5. ruser より:

    リ…リアル過ぎる…w

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