とも姉の件をいつまでも引きずっていても仕方がないので、いつも通りに戻ろうと思う。
そんな感じに意識的にならないと、思考が停止してしまう。私よりもっと近しい人はもっと状況的に良くないのだから、私ごときがふさぎ込んでしまっているのはその人たちに失礼というものである。
ま、そういう訳なので、いつも通りのBlogへと戻る事にする。
で、今日取り上げるのは任天堂Wiiの後継機と言われている“Wii U”である。
既に各所でいろいろ言われている為、詳しい事はここに書かなくても分かるだろうが、基本的な所は押さえておく。
このWii U、まだ詳しい事はほとんど分からないというシロモノであるが、一つ明確に分かっているのはコントローラーに6.2インチ、16:9のタッチスクリーンディスプレイを搭載しているという事である。
このタッチスクリーンディスプレイはHD解像度ではなくSD解像度だという事は分かっているのだが、具体的に解像度がいくつなのかはまだ分かっていない。640×360という噂もあるが、800×480という話もある。
正直、私はこのコントローラーを初めて見た時に「これはないだろう」と思った。あまりにも大きすぎると思ったからだ。
6.2インチもの大きさを持ったタッチスクリーンを搭載しているのだから、当たり前と言えば当たり前の大きさなのだが、これはゲームをやりづらくはないだろうか?
中央のタッチスクリーンが6.2インチという事は、全体の大きさからいえばPSPを二回りくらい大きくした感じの大きさではないかと思う。
人間、慣れてしまえば多少の問題は問題にすらならないとは思うが、家庭の据え置き型ゲーム機で、操作感が良くないコントローラーはありえない、というのが私の考えである。
たしかに、コントローラー側に情報を表示できるデバイスを持ってくるというアイディアは悪くはない。まして、手元のパネルで操作できるというのならなおさらだ。だが、そんな私の「これはないだろう」という思いを覆す機能もささやかれている。
それが、固定のテレビに出力する映像、つまり本体が出力するゲーム画面をこのコントローラー側のタッチスクリーンに表示できる、というものである。
従来、据え置き型ゲーム機はテレビを使用して見るのが当たり前だった環境を、Wii Uはテレビがなくても据え置き型ゲームが出来る、というスタイルに変えてしまう事になる。
これはちょっと面白い発想だ。
ハードウェアスペックを見ると、ここにも任天堂らしさがある。
まずCPUだが、Wiiと同じくIBMのPowerPC系を使用するようだ。なのでWiiとのソフトウェア的な互換性があると言われている。いわゆる上位互換というヤツだ。
そしてGPUだが、これもWiiと同じくAMD製のものを使用する。要するにRadeon HD系なのだが、DirectX 10.1世代の機能を持っているようなので、おそらくRadeon HD 4000系が搭載される事になる。しかも演算性能が1TFLOPSを超えているという噂もあるため、もしそれが事実ならRadeon HD 4000系でも上位の4800系が搭載されている事になる。
現時点ではPS3とXbox360のGPUはDirectX 9世代SM3.0世代であるから、Wii UのGPUは据え置き型ゲーム機としては最新世代のプログラマブルシェーダー仕様に到達した仕様になる。
間違いなく、今世代のハードウェアとして最高のグラフィック性能を持った事だけは間違いなさそうだ。
また、搭載される光メディアドライブが、DVDドライブになるのかBDドライブになるのかはまだ分からない。ひょっとしたらDVDベースの全く異なるフォーマットをもったドライブになる可能性もある。コピー問題を大問題として捉えている任天堂だから、既存の汎用的なフォーマットは使わない可能性は高い。
ただ、メディアサイズは12cmと言っているため、ドライブの作り方によってはDVD、もしくはBDのビデオメディアの再生はできるかもしれない。ちなみにドライブそのものはスロットイン型になるようだ。
他にもいくつかのスペック的予測はあるが、PS3やXbox360を大きく凌駕する性能とは言えないようだ。ただ、いくつかのスペックで明らかに超えている部分もあるため、Wiiがようやく他2機種に追いついた、という言い方がしっくりくるかもしれない。
当初、私的には「これはないだろう」と思ったが、今となっては「どうなるんだろう?」という気持ちの方が強い。
というのは、私の直感と同じような見方をしている投資家が多いと言う事だ。任天堂の株価が、このWii U発表後に下落したのである。つまり投資家達からすると、Wii Uは魅力的に映らなかったという事になる。
そういう側面も考えて、なおかつ未知数な部分を考慮すると、正直、Wii Uはよくわからないという言い方しか出来ないハードになってしまう。
決して悪いものではないだろうが、良すぎるものでもない…言い方はいろいろあるだろうが、そんな感じだというのが現時点の感想である。
PlayStation Vitaは、世間的にかなりの評価を得たが、ニンテンドー3DSやWii Uがそれに続くだけの評価を得たという感じはしない。
任天堂はこれからもっと厳しい状況に立たされる可能性が高い。こうなるとソフトウェアでどこまで魅力的にするか? という命題がさらに大きなものになるだろう。