10月28日に行われた、任天堂の第2四半期中間決算説明会にて、通期200億円の赤字予想という発表には様々な憶測がついて回るが、そこからどう起死回生を図るのか? という所にどうしても注目は集まるだろう。
この発表会では、今後どのような動きを見せるのか? という事についていくつか岩田社長が語っている。
その中で強く語られているのが、今後広がるであろうデジタルビジネスへと展開が謳われてる。
3DSには“ニンテンドーゾーン”という、接続設定をしなくても拠点でオンライン化できる機能があり、それによって設定する事なく「いつの間にか通信」が可能になる仕組みがある。それを使ってインターネット接続によるサービスの強化を図っていくという。
特に11月に行われる“Nintendo eShop”のアップデートでは、上記のような事が可能になる。
ようやく体験版が登場というワケだ。
しかも、3DSは価格の安いSDカードが使える為、このようなサービスを追加しても容量という面でユーザーの負担は少ない。残念ながらPS VITAは専用のメモリーカードか必要となり、それらが安くない事を考えると、この点は非常に有利と言える。
また、eShopへのアクセスをWeb化し、ケータイやスマートフォンからも可能にするようだが、問題はeShopで購入したソフトをそのまま遊べないという事。これらは当初スマートフォンなどにQRコードを表示させ、それを3DSで撮影、そのまま3DSからダウンロードページに飛ぶようにする、といった対応で進めていくようだが、後々にはスマートフォンなどで購入したソフトをそのまま遊べるようにするようだ。
こうした取り組みで岩田社長は未だ強気の姿勢は大きく崩していないようである。ま、ここで弱みを見せる事は株主にだけは見せられないだろうから、当たり前と言えば当たり前だが、真の強気を示すのがこのデバイスである。
WiiUだが、その大きなコントローラーに画面を持たせる事で全く違う遊び方を提案する、としていたようだが、先日の記事にも書いたように、PS VITAもPS3のコントローラーとする事が出来る事は既に発表されており、そういった使い方のみで言えば利点が薄れてしまっている。
しかし、WiiUに関してはその価格に関しても依然強気の姿勢を崩していない。
現時点で見えていない所が多いものの、価格については25,000円以上になり、PS3やXBox360と同じかそれ以上になる、としている。
また発売は2012年の年末を予定しているとしており、その時にはライバルを大きく超える性能を持たせた新世代機にするような感じである。
たしかに、以前impressかどこかの記事で、WiiUのグラフィックスは、その登場年代から考えてもPS3やXBox360を超えるものとなり、しかもビデオチップの登場時の価格は、他2機種の登場時価格よりも安くなるだろう、なんて記事を見た記憶がある。
たしかに世代を考えればもっともリッチなコンシューマ機になる事は間違いないだろう。
問題は、それをいくらで提供するか? という事と、どこの層をターゲットとするか? である。
任天堂は総じて子ども(いわゆるキッズ)をターゲットにしてきた。Wiiでは家族をターゲットにしているとはいうものの、その家族の中には子ども(キッズ)がいる事を前提としたようなターゲットに狙いを付けている所がある。
対してSCEやXBox360は、必ずしもそうではない。もっと年齢が上を中心に狙っているところがあり、そういう層をターゲットにした時の価格設定と、Wiiが狙った層への価格設定は根本が異なるはずだ。
任天堂は、ニンテンドーDSが思いの外一般層に売れた事で、そうしたターゲットの絞り込みに難しさを感じているのではないかと思えてならない。
強気なのは良いが、ターゲット層への訴求の為に何が必要なのかをもっと根深く考える必要があるのではないかと思ったりする。
何はともあれ、SCE、Microsoft、任天堂と、互いにライバル関係でいてもらわなくては、業界にとっても消費者にとっても面白くない為、任天堂にはぜひ起死回生の一策を投じて、華々しく返り咲いて欲しいものである。