数日前からBlogの右サイドにリンクしているのだが、circle of fifthが10月24日に発売となった。
折戸伸治フルアルバムという位置づけの2枚組アルバムで、14年の作曲活動の集大成と謳われているアルバムである。
折戸伸治氏と言えば、名曲“鳥の詩”の作曲者として、私としては決して忘れることの出来ない作曲家である。
私もゲーム業界にいた時には、この人の存在を無視する事は絶対にできなかった。この人が関わるゲームと発売日がバッティングするという事は、即ち死を意味する…というぐらいの意識が働くほど、驚異的な存在だった。
何を大げさな…と思うかもしれないが、私はゲームは音楽でそのハマり方が大きく変わると考えている所がある。これは今も変わらない考え方だ。だから名曲を常に叩き出してくる折戸伸治氏は私にとっては旋律(戦慄とも言える)の神であり、悪魔…いや、魔王であった。この人とだけは張り合ってはいけない。それが私の鉄則だったのである。
私が折戸伸治という人を知ったのは“雫”というタイトルのゲームだった。ゲームのストーリーも面白かったが、私はこの作品の音楽の凄まじさに絶句した。
その頃はまだ極端に有名ではなかったが、前述の“鳥の詩”がAIRのOP曲として発表された頃には、ある一定の人達の中では超が付くほどの有名人だった。
まぁ、私はその前の“Kanon”というゲームの曲で雫の時と同じ衝撃を受けていたため、驚く事こそなかったが、変わらぬその奥深い名曲にひれ伏すばかりだった。
実は私はこうしたゲーム音楽以外でも折戸伸治氏の同人音楽のCDを何枚か購入した事がある。常に何かしらの衝撃を受けるその音楽は、ゲームの外に出ても健在であり、私が職業病のように折戸伸治回避を行っていた原因は、そうした驚異的なまでの衝撃に感銘を受けつつ、どこかしらに洗脳されていたからかもしれない。
今回発売されたcircle of fifthは、その折戸伸治氏の名曲が全部で22曲収録されている。時期的に新しい曲が多いような気もする。私としては、もっと原点の頃の曲が全体の半分を占めていてもいいように思うが、今の時代を反映させるとすると、これぐらいのラインナップにしておく方が無難、と判断したのかもしれない。
個人的には是非ともセカンドアルバムの企画を速やかに進めて戴きたいと期待をしていたりする。
…ってか、私がプロデュースできる立場なら、すぐさま市場調査してスポンサーを探してくるだろう。入れ込みすぎと言われるかしれないが、そう思ってしまう程、私は彼を旋律の神と思っているのである。