Androidで“だれとでも定額”

 コレ、テザリングという方法がある事を知っている人なら、多分気がついたサービスなのではないかと思う。
 私は自分のiPhone5の通話をBluetoothを使ってSOCIUSに送って、SOCIUSで通話するという事をしている。これもテザリングと同じく機器中継という手法を使っている。
 つまり今の世の中、無線技術が複数あり、その無線技術を組み合わせれば、何も単体で通信するだけが芸ではないという事。
 今回、WILLCOMが打ち出してきたサービスは、まさにその機器中継を使ったもので、私などは「ああ、やっぱりこの方法で出てきたか」といったものである。
 それがWILLCOMの『誰とでも定額パス』というサービス。
 WILLCOMの定額サービスである『誰とでも定額』は、WILLCOMの端末を使用するサービスだが、それをAndroid端末で使用可能にするサービスである。
 ハードウェアとしては、PHS通信できる端末を利用し、Bluetooth経由でAndroid端末で会話してしまうというもの。つまりテザリングと同じ事をPHS回線でやってしまうというものである。
 技術的には何もあたらしい事はないのだが、思考の転換によって始まったサービスと言える。

 この『誰とでも定額パス』は、厚み5.5mmのクレジットカードサイズの専用端末を利用し、Android端末にはGoogle Playから専用アプリをインストールする事で利用が可能になる。
 月額980円の『誰とでも定額』のサービスを契約する事で、PHS回線による定額通話が可能になり、通話の相手がWILLCOMなら24時間無料(但し1回につき2時間45分まで定額。それを超えると通話料が別途かかる)で、通話の相手が他社携帯電話回線や固定電話回線の場合は10分以内の国内通話が月500回まで無料となる。
 よく話す相手がPHSの通信圏内にいて、通話をよく利用するという人は、この定額サービスは便利かもしれない。今利用している携帯電話回線会社のプランの無料通話分では足りず、パケット定額以外に結構な通信料を支払っているという人は、パケット定額込みの基本料金にこの端末と月額980円で、通話の支払いが軽くなる事になる。
 おそらく、一定の人口密集地域に住んでいる人なら、相応の恩恵があると言える。

 この『誰とでも定額パス』の良い所は、WILLCOM回線を端末込みで別で契約するのと違い、電話帳などはそのままAndroidスマートフォンのものを利用出来るという事だ。
 私のSOCIUSの場合は、iPhone5の電話帳をBluetooth経由でSOCIUSに転送して利用している。それでも便利と言えば便利なのだが、新しい連絡先を追加する度に転送する必要が出てくる。しかし『誰とでも定額パス』の場合は通信端末のみが別でありAndroidのデータをそのまま利用する事が出来る為、そうした手間が一切不要。使い勝手は従来のスマホの使い方で問題ない所が最大の利点と言える。

 私のような山間部生活者でなければ、PHS回線でも会話は問題がないというケースが多い。
 通話料でスマホ料金が高いという人は『誰とでも定額パス』を契約してみてはどうだろうか?
 専用ハードウェアはBluetooth通信が出来るスマホならどのスマホでも利用する事が出来る為、買い換える必要がない。そういう意味でも長期的に使うことができる事を考えれば、便利で賢く使えるサービスではないかと思う。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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