まったくもって手が出ない。
オリンパスとパナソニック
マイクロフォーサーズのレンズとして35mm版換算600mm以上のレンズが一気に2本も発表された。もっとも、パナソニックのレンズは海外向けが発表となったに過ぎないが、それでも日本発表もそう遠い話ではあるまい。
驚愕なのは先日もBlogに記載したオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」で、その価格は37万円にもなる。それだけオリンパスからすれば画質に自信がある、という事ではあるのだろうが、ちょっと手が出る価格ではない。ただ、オリンパス側は「フォーサーズレンズの最高グレード「SHG」シリーズをしのぐ、オリンパス史上最高の解像力を実現した」と言っているというから、その本気度はハンパではない。最大撮影倍率も35mm判換算で0.48倍、最短撮影距離も1.4mと、メーカーが豪語する性能である事がよく分かる。
レンズは10群17枚という構成であるため、そのレンズ重量は残念ながら1kgを切る事はできないかったが、600mm F4.0のレンズとしては十分コンパクトで軽量と言える出来である。
一方、パナソニックも「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. Telephoto-Zoom」を海外で発表した。価格は1799.99ドルで、この価格を単純に日本円にすれば、約22万円といったところである。価格をみれば、オリンパスとパナソニックのどちらが高画質レンズかは自ずとわかるわけだが、パナソニックの「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. Telephoto-Zoom」も所謂LUMIXレンズとは異なりLeica銘のレンズであるため、その描写は折紙付といえる。
その事を判断材料に入れるなら、プロではない身が超望遠レンズを購入しようとすると、どちらが買いやすいか、は火を見るより明らかである。
あとは、どこまで本格志向で行くか?
それだけの違いである。
超望遠レンズ
個人的に、超望遠の世界というのは、未知の世界である。
600mm…となると、天体写真や自然動物の撮影などが可能というイメージはできるが、実際にやった事はないし、どれぐらいの大きさで見えるのかが解りづらい。
300mmくらいだと想像が付くが、その倍となると、遙か遠くのものが手に取れるぐらいの感覚で撮影できてしまうため、イメージをするのも難しい話である。
オリンパスの公式サイトで、実写サンプルが公開されているが、その写真を見る限り、時と場合によっては顕微鏡のような写り方になったりするため、確かに一本欲しいレンズとは思う。非常に魅力的である。
パナソニックの「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. Telephoto-Zoom」の写りがどんな感じなのかが知りたいところだが、もし、オリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」ぐらいの写りになるのであれば、超望遠の世界に飛び込みたい…と思うアマチュアもいるのではないかと思う。
私は…パナソニックでも高すぎて手が出ないが orz
能力と価格が反比例
オリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」は、35mm判換算で600mmの焦点距離である。
パナソニックの「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. Telephoto-Zoom」は35mm判換算で200-800mmの焦点距離である。
普通に考えればパナソニック製の方が超望遠レンズという事になり、価格は高くなっても不思議ではない事になる。つまり、能力と価格が反比例しているワケである。
だが、これにはいくつか理由があると考えられる。
恐らくだが、オリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」はインナーフォーカスのレンズで、パナソニックはそうではない為ではないかと思われる。
オリンパス製はレンズの長さが固定で、600mmのフォーカシングを可能にしていて、パナソニック製は望遠時のズームにおいて鏡筒が伸びるという特性がある。
まぁ、ズームレンズだからそうなるのも仕方のない話だが、オリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」は、ズームレンズだがインナーフォーカスのレンズである。
だとしたら、パナソニックの「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. Telephoto-Zoom」もがんばってインナーフォーカスに出来たのでは? と考えるのが人情というものである。
実際には、インナーフォーカスのレンズではないため、鏡筒が結構な幅で伸び縮みするのだが、この事を残念に思う人も多いかも知れない。だがそれが価格に跳ね返っていると思えば、納得もできるのではないかと思う。
要するに、オリンパスとパナソニックで設計思想からして違うレンズ…という事でないかと思うワケである。
もちろん、この能力と価格が反比例している理由が、このインナーフォーカスかそうでないか、という事だけではない。
ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正を組み合わせた、世界最高の6段分の手ブレ補正を実現したオリンパス製レンズは、そこに付加価値があるわけで、価格が高くなっていると言っても不思議でも何でもない。
また、その解像感は何も焦点距離に依存しない。オリンパスの解像感にかける意気込みは、パナソニック製のソレを凌駕しているのかもしれない。
だから様々な理由が、この価格を決めている。
そんな要素がある事を考えると、やはり実売された後のレンズの評価はとても気になる事の一つである。
どうせ買えないなら…
もうね…どうせ買えないから言ってしまうが、私としてはオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」が欲しくて堪らない。
短焦点ではあるが、あの600mmの解像感は異常である。
実写サンプルを見て、欲しいと思わないE-M1所有者はいないと思う。
店頭価格は30万前後になるだろうが、今の私に当然そんな買い物はできるわけがない。だから買えない事は解っているが、もし今回のオリンパス製とパナソニック製のどちらが欲しいか? と訊かれたなら、私は迷う事なくオリンパスを選ぶだろう。
但し…自分の金で買うとしたら、と言われたら…多分迷う(爆)
と、今回の超望遠レンズ対決は、そもそも番外編みたいなもので、現実味があまりにもない故の話。
でも…「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」で、天体の撮影とかしてみたいなぁ…とホントに思うのであった…(-_-;)
どっちのレンズも魅力的な超望遠ですよね。
買うとしたらどっちかと問われれば、単焦点バカの私は勿論300mmF4を選ぶと思います。
ただ、同じ防塵防滴の300mmF4で、解像番長と呼ばれているPENTAXのスターレンズが13万前後で売られている事を考えると、価格がネックになりますね(AF速度や手ぶれ補正に差があるけれど)。
姉が持ってるSTYLUS 100EE で換算1200mmを使ったことがありますが、月を画面一杯に写すことが出来る画角でした。
600mmだと、野鳥撮影なんかで威力を発揮しそうですね(600mmでも足らないのが野鳥撮影ですが…)。
まぁ、どっちにしても手の出る価格ではないので、特に気になっていないと言うのが正直なところですw
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私としても短焦点のオリンパス製300mm F4.0の方が欲しいなと思います。
ただ、価格がベラボーなので、手は出ませんが…。
私は野鳥には興味はないですが、天体は採ってみたいかな、と。
たしかに600mmでも足りないというのがこういう世界なのかもしれませんが、600mmですら手の届かない価格なので、どこかで線引きは必要と考えれば、行く事ができて600mmなんだろうとも思います。
つまり、選択肢は元々ないのですよ(爆)
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