待つだけが正解ではない。
縮小するCanon Lake?
Intelが第8世代として発表したコアは、Kaby Lake Refresh、Coffee Lake、Canon Lakeと実に3つのコードネームが混在する形であった。
この内、Kaby Lake Refreshは早期に登場するモバイル系コアとして、Coffee Lakeはデスクトップ向けとしてチップセットが2段階発表される存在として、Canon Lakeは10nmプロセスの本命コアとして機能する予定だったと思うが、どうもこのCanon Lakeに関しては、当初予定していたよりも規模を縮小した形で登場スルのではないかという見方が出てきた。
最初の話では、Coffee LakeはZ370というチップセットと共に提供され、このZ370はKaby LakeのZ270チップセットの電力周りを改修したチップセットであり、その後、Canon Lakeで使われるZ390というチップセットが後追いで提供されるという話であった。つまり、Coffee LakeはCanon Lakeが登場するまでの繋ぎのようなCPUで、その後Canon Lakeでデスクトップ系もモバイル系も統合されるような形だと思われていた。
しかし、どうもこの話自体も違うようで、今の段階ではCanon Lakeもモバイル系のみに限定した形で登場し、10nmプロセスが全体に行き渡るのはさらにその次のIce Lakeになるらしい話が浮上した。
全くもって混迷している話だが、ノートPC製造業者の話から、そういった動きが読み取れるようである。
北森瓦版
http://northwood.blog60.fc2.com/blog-entry-9104.html
この情報によると、既に6月にはIce LakeはIntelの公式Twitterアカウントでテープアウトしている事実が報告されていて、Ice Lakeが第2世代の10nmプロセスで製造される事が明らかにされているらしい。
となると、最初の10nmプロセスで製造されるCPUは、デスクトップCPUには下りてこない事になり、現在の14nm++プロセスで製造されるであろうCoffee Lake-Sから一気に第2世代10nmのIce Lakeにジャンプする事になる。
また、同様にZ390はCanon Lakeの為に用意されるチップセットではなく、Ice Lakeに用意されるチップセットとなり、Coffee Lake-SはZ370で運用されていく事になる。
つまり、チップセットに新しい機能が搭載されるのは当分先の話、という事になる…もしくは、追加でその後Z370ではない形で登場する事になる。
複雑化した状況を整理するつもりなのか、それともライバルであるAMDのチップセット事情を見て、機能追加は先送りでも良いと判断したか、とにかく来年初めくらいまでの間に機能追加版のチップセットが登場する事はないようである。
買い時、不明
今回の情報が正しいとなると、来年初めにPCをリプレースしようとしている私からすると、また迷う話になりそうである。
そこまで待てば、Intelコアにもチップセットとの組合せで強みが増すかな、と思って板野だが、チップセットはZ370が継続するとなると、本命は2018年末ぐらいの話になりそうで、さらに1年間待つ事になるのか? という、まさに泥沼化した状況である。
…ま、PCは欲しいと思った時の最上級で構成するのが吉、とは良く言ったもので、私の様に情報を仕入れて最新を狙う事ばかりやっていると、買い時を失うという事である。
これならば、今の段階でRyzenに突貫して新PCを構成しても、数年間はその恩恵に肖れるわけで、結果的に気持ち的にも割り切れていた可能性がある。
待てば待つだけ高性能になるのは間違いない話だが、それでは決定的な買い時を見失ってしまう事にもなる。
やはり清水の舞台から飛び降りる覚悟は、何においても必要だった、という事かもしれない。