自分の備忘録として再確認。
バッテリー交換
昨年、AppleはiPhone6以降のバッテリーが劣化すると、意図的に性能を低下させる措置を行っている事を認めた。
その事で、米国では訴訟問題にも発展したわけだが、Appleがその後取った対応としては、バッテリー交換費用を大幅にダウンし、バッテリーを交換する事で性能低下をしないようにする事をユーザーに促す事だった。
この対策はユーザーに実費を伴わせる対応であるため、全ての人がこの対応を絶賛したわけではないが、そもそもバッテリーは消耗品でもあるため、Appleが取った施策に大きな問題を突きつけるような人はいなかったのではないかと思われる。
Appleが言うバッテリーが劣化する事で発生する問題というのは、突然のシャットダウンの事を言っているわけだが、先日、ライバルであるSamsungやLG等は、バッテリー劣化よる問題回避の為に性能低下措置を取らない事を表明している。
つまり、ユーザーには常に持てる性能をフルで使ってもらう、という事を言っているわけだが、iPhoneに関してはそのポリシーでは突然のシャットダウンが発生し、利便性を著しく損なうと判断した結果、性能低下措置を執り、そもそもシャットダウンが発生しないようにした、というワケである。
対応としてAppleが取った措置が悪いというわけではないが、ユーザーに対して説明する配慮が足りていなかった事実が、事をより大きな問題としたように思う。
では実際にAppleが執った性能低下によって、どのような事が起きるのか? というと、以下の7つに集約される。
・Appの起動に時間がかかるようになる
・スクロール中のフレームレートが低くなる
・バックライトが少し暗くなる(コントロールセンターで設定の変更が可能)
・スピーカーの音量が小さくなる感じ(最大でマイナス3dB)
・一部のAppでフレームレートが徐々に低下する
・カメラのフラッシュがカメラのUIに表示されているにもかかわらず使用できない
・バックグラウンドで更新されるはずのAppが起動中に再読み込みされる時がある
iPhoneが「バッテリーが劣化した」と判断すると、この7つの症状が出てくるわけだが、たしかに私も“一部のAppでフレームレートが徐々に低下する”という症状が出たため、テレステの処理が顕著に重くなったものと考えられる。
また、最近使っていて、Appの起動が遅いと感じるようになっていたのも、対策症状だという事がわかる。
このAppleからの見解がなけれけば、何故だろう? という疑問だけが残り、結果、私も新型を購入する運びにしかならなかったハズである。
新型か? バッテリー交換か?
こうした症状を発症させない為には、バッテリーが劣化していない状況にする必要があるワケだが、Appleの対策から方法は2つある事になる。
一つは新型に買い換えること。当たり前だが、こうする事でバッテリーのみならず、性能全体の底上げになる。
そしてもう一つがバッテリーの交換である。
おそらく、私が感じていた速度低下は、バッテリー交換する事で元に戻り、少なくとも最近感じていた重く感じるような症状はなくなるはずである。
もちろん、アプリケーションがアップデートされ、そのアプリケーションそのものが重くなったとしているなら、バッテリー交換だけでの対応は難しい。しかし、バッテリーを交換する事でAppのフレームレートが改善するのであれば、可能性として症状がなくなる事もあり得る。
どちらの対策が良いのか? となると、あとは私の懐具合次第といったところだが、自分自身のiPhoneの買い換え時期と2年縛りの問題等を考えれば、今回はバッテリー交換をしてみるというのも一つの手ではないかと考えた。
期限がある事に注意
今回のAppleのバッテリー交換値下げ対策だが、不思議な事に期限が設定されているようである。
米国では2018年1月下旬を目処に、79ドルから29ドルへの値下げが行われ、日本国内では8,800円から5,600円減額されて3,200円となるのだが、この対応そのものは2018年12月まで全世界で継続する、としている。
つまり、2018年12月を過ぎた時、このバッテリー交換費用は一体どうなるのか? という事に関しては未知数だという事になる。
そもそものバッテリー交換費用を見直すのか、それとも対応としては一時的なものとするだけなのか?
もっとも、一時的なものとした時、またユーザー側からクレームが来る事になるとは思うが、もう一つ考えられるのは、Appleが今回の性能低下措置を辞めるという選択肢もある。
問題が出ているのに辞められるのか? という話にもなるかと思うが、AppleがiOSのアップデートによって、そもそもバッテリー劣化の症状が出てもシャットダウンしないような電力配分の仕組みにしてしまえば、対策は不要となる。
おそらく、今回の性能低下を実施しなければならなくなった背景には、アプリケーション等の起動時に一気にインピーダンスを上げる必要があるところに問題があり、劣化したバッテリーでは必要とされるインピーダンスに対して電圧が低下してシャットダウンするところに原因があると考えられる。
であるならば、その部分をマイルド化するだけでも、シャットダウンは劇的に少なくなる可能性がある。
ただ、Appleとしてはこのような対策が本当に長期的に有効なのかを見定める必要があるため、現時点での対策としてはバッテリー交換を促しているのかもしれない。
まぁ、真実はわからないので、あくまでも私の予測でしかないのだが、Appleがバッテリー交換の値下げに期限を切っている理由としての予測としては、あり得る話ではないかと思っている。
とりあえず、現状のiPhone6 Plusはもう少し様子を見て、バッテリー交換とするのか、それとも新機種への移行とするのかを見定めたいと思う。
バッテリー問題は難しいですね。
バッテリーセルの劣化が避けられない以上、消耗品になる訳ですが、デザイン重視でバッテリー交換不可の機種が増えているのが困り者。
iPhoneでは無いですが、実は私もバッテリー残量が急激に減ったり40%程残っているのに電源が落ちる症状に見舞われています。
紛失や故障時の交換サービスに加入していたので交換をお願いしましたが、まだ20ヵ月しか使っていないのに致命的な症状が出るとなると、保険のサービスは必須の時代なのかなと思ってます。
バッテリーに革命的な進化が無い限りは当分このままなんですかねー。
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スマホはその薄型化から、どうしてもユーザーにバッテリー交換をあまりさせたくない、というメーカーが多いように思います。
ユーザー独自にバッテリー交換に踏み切ると、薄くて事故の起きやすいフィルム基板とかを破損したりする二次災害に発展するので、無理もない事とは思います。
しかし、高性能化すればするほど、ハードウェアが求めるインピーダンスが高くなるので、余計にバッテリーに対してシビアにならざるを得ないのも事実なので、Appleでは基本的にバッテリーの性能指標が80%を下回ると交換対象として捉えるらしいです。
ただ、逆を言えば80%以上であればまだ大丈夫とも判断するわけで、今回の性能低下が、バッテリー性能指標のどのあたりでトリガーになっているのかが気になる所です。
バッテリーの技術革新としては、やはり水素電池に向かわないとダメなのかもしれませんね。一時期は随分と期待されていた技術だったのに、最近全く聞かなくなりましたが…。
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