GeForce RTX 2070と同程度という事は言われていた。
ようやく追いついた?
Radeon RX5700 XTのスコアがリークしたようである。
7月7日に、第3世代Ryzenと共に発売されるとされる、Radeon RX5700シリーズだが、気がつけばあと一週間ほどで発売になる。
そんなタイミングではあるが、スコアがリークしたとの事で他製品と比較してみると、その性能はやはり前から言われていたとおり、NVIDIAのRTX 2070と同等のようである。
情報ソースはtechPowerUp!で、そこには3DMark Time Spyのスコアが掲載されている。
techPowerUp!
http://j.mp/2FJhfBf
スコアは総合8575 point、Graphics Score 8719、CPU Score 7842で、総合スコア8901のRTX 2070と同等性能という事ができる。また、Radeon RX Vega64は総合7427なので、それからすれば首尾良くスコアは伸びていると言える。
ようやく性能が追いついたか…と言えるが、よくよく考えて見るとそうでもない事実にぶつかる。
というのは、RTX 2070は12nmプロセスの半導体だが、RX5700 XTは7nm、しかもTDPはRTX 2070は175Wに対し、RX5700 XTは225Wと、世代が1.5段階進んでいるのにTDPは上回るという、未だワットパフォーマンスでは追いついていない事が見て取れる。
ターゲットは1440p
今回のRX5700シリーズは、新しいアーキテクチャRDNAのGPUという事で、その方向性はゲーミングに振られている、と言われている。
巷では、モニターは4K/60pなどのものが出始めてはいるものの、実の所それを表示するGPU側はまだその準備が出来ていないのが現状で、残念ながらNaviアーキテクチャであるRX5700シリーズもまた、4K解像度に完全に対応したとは言い切れない性能で止まっている。
ではどのあたりのレンジが対象なのか? というと、ちょうど1440pがそのレンジに入ると言われている。
これは、2560×1440ドットの解像度という意味で、これで60fpsを完全に対応する、という意味である。
PS4やXbox Oneなどでは既に4Kの表示に対応した、としているが、これらは画質的にPCのものより劣ると言わざるを得ない。PS4など、実際には4Kでレンダリングしているわけではなく、最終的に4Kに引き延ばしての表示である。
なので頭打ちのないPCグラフィックスでは、未だ完全な4K/60pを実現するにはGPUパワーが足りていないのが現状である。
なので、最上位クラスのGPUでもギリギリ行けるか? というのが4K/60pの現状なので、RX5700シリーズは、せいぜいが1440p対応のGPUであると考えるのが妥当である。
実際、各ビデオカードで4Kのリフレッシュレートを計測してみるとわかるが60fpsに届くかどうか、負荷がかかると届かないというのがよく聞く話である。
まだまだ4Kの道は遠いという事である。
Navi20に期待
今回のRX5700シリーズは、初のNaviシリーズであり、コードネームとしてはNavi10に分類される。おそらく次にリリースされるのは、より廉価版となるNavi12や14といったものになると思うが、私が次に狙うとすれば、Navi20と呼ばれる、Naviアーキテクチャ搭載のハイエンド製品という事になる。
このNavi20を搭載した製品は、第2世代Naviと言われる製品になる…というような話をどこかのサイトで呼んだが、どうも、この第2世代からレイトレーシングに対応すると言われているらしい。
個人的には、まだレイトレーシングそのものは早すぎるのではないか、とも思っていて、レイトレーシング機能を搭載したモデルとそうでないモデルが併売となり、価格差ができる事をちょっと期待している。
ただ、この差別化はAMDがレイトレーシングを実現する方法によって可能かどうかが決まるので、今の所実現するかどうかもわからない。
NVIDIAのRTXシリーズはRTコアというレイトレーシング用のコアを実装する事でレイトレーシング機能をハードウェアレベルで実現したが、AMDが同じ手法に出てくるかはわからない。
どのようなアプローチでレイトレーシングを可能にするかが見えてこないので、それが見えてきた段階でようやく製品構成が予測できる…そんなところである。
ただ、闇雲に価格が上昇するのだけは辞めて欲しいな、と強く思うワケである。
とりあえず、何を言おうがあと一週間ほどでAMDの新CPUと新GPUが発売される。
結果としてIntelの牙城を崩しつつあるAMDが、どれぐらいのシェアを獲得していくのか、かなり気になるところである。
それでもまだGPUではNVIDIAに届くことはないかもしれない。届くかどうかは実売価格次第、といった感じだろうか。