今更感もあるが、やってみないとわからない事でもある。
AIの一つの到達点?
ChatGPTが話題になったのは、昨年末ぐらいからだろうか。
特に最近ではMicrosoftがBingに採用したりと話題に事欠かない事で知名度を爆上げしているが、テキストチャットで人間のような回答、しかもかなり適格な回答をするという事でも話題になっている。
OpenAIという企業が公開しているAIで、昨年11月に公開した時には、プロトタイプとしていたものが、今年に入ってからは随分と精度も上がっているようで、それがあるからこそ、Microsoftなども採用を始めた、という所ではないかと思う。
ただ、OpenAIそのものは、ChatGPTは時によってもっともらしく見えるが誤っている回答を作成する事を認めている。
なので、確実な答えを得るための手段というよりは、参考となる意見を聞くための手段という考え方でいる方が、今はまだ良いのではないかと言える。
で、世間でこれだけ話題になっていたら、試してみたくなるのも事実で、とりあえず私もOpenAIのサイトでアカウントを作成、使用してみることにした。
ChatGPT
https://chat.openai.com/
何を訊くか?
AIチャットボットといっても、基本的には人とチャットしているように質問すれば良いだけらしいので、こんな事を訊いてみた。
「Blogを長期に渡って書き続ける秘訣を教えてください」
当Blogも長年書き続けているが、続ければ続けるほど、ネタとの戦いだけでなく、モチベーションとの戦いになる。この問題に対して良い解決策があればぜひ教えてほしいものである。
で、得られた回答は以下のようなもの。
“Blogを長期にわたって書き続けるためには、以下の秘訣が役立つかもしれません。
1.目的を明確にする:まず、自分のブログの目的を明確にする必要があります。どのような読者を対象にし、どのようなトピックに焦点を当てるかを決定し、それに基づいてコンテンツを作成します。
2.一定の頻度で更新する:読者は、一定の頻度でコンテンツが更新されるブログを好む傾向があります。例えば、毎週または毎月定期的に更新するように設定することができます。
3.計画を立てる:ブログを書く前に、コンテンツのアイデアをまとめたリストを作成することが役立ちます。また、ブログのアウトラインを作成し、その後、それを埋めることができます。
4.読者とのコミュニケーションを重視する:読者がコメントやフィードバックを残せるように、ブログにコメント欄を設けることが重要です。また、SNSやメールなどを通じて読者とのコミュニケーションを促進することもできます。
5.情報の正確性を確認する:誤った情報を提供することは読者に不快感を与え、信頼を失う原因となります。ブログの情報は正確で信頼できるものでなければなりません。
6.SEOに配慮する:SEO(検索エンジン最適化)を考慮し、コンテンツを書くことが重要です。適切なキーワードを使用し、見出しやメタデータなどの要素を最適化することができます。
7.自分自身に厳しくある:自分自身に高い基準を設定し、クオリティの高いコンテンツを提供することが大切です。自分が満足できるレベルのコンテンツを作成することができるように、自分自身に厳しくあることが重要です。
これらの秘訣に従うことで、長期にわたってブログを書き続けることができるかもしれません。”
…まぁ、実に優等生な回答が出てきたものである(爆)
しかもご丁寧に「役立つかもしれません」とか「~てきるかもしれけません」と回答に保険を掛けてくる周到さ。
確かにネットによく書かれている秘訣を明確にしていると言える回答である。
これが普通に実践できれば何も困る事はないワケだが、ただ言っている事は実に明確であり正しい事を言っていると感じる。
他にもいろいろな質問をしてみないとわからない事はわからないが、得られた回答をスラッと出してくるあたり、優秀なAIチャットボットなのだろう事は疑いない。
もたらす影響
非常に優秀な結果を残しているChatGPTだが、これからの未来に関して考えていくと、必ずしも良い事ばかりとは言えない側面があるように思う。
学界では論文を自動生成してしまうのではないか等の懸念もあるだろうし、そもそもジャーナリズムの世界などでも、既存の記事の引用などがChatGPTの学習の一端を担っていることから、権利の問題を問われている。
いろいろな側面で懸念されるべき事があるワケだが、私が一番懸念するのは、人間がバカになるという事である。
スマホやケータイの入力文章の予測変換の時もそうだったが、人間が言葉の使い方をマスターしていなくても、先回りして言い回しを表示してしまう予測変換がもたらした結果は、言葉をうろ覚えにしてしまう人が増えたという事であり、また漢字が書けない人が増えたという事である。
便利になればなるほど、人はその利便性の前に堕落し、能力を低下させてきている。便利になりすぎるのも問題ではないかという懸念が出てきても仕方のない話である。
何はともあれ、AIが人々により近いところに来る時代になり、人間の能力を補完する時代になってきた事は間違いない。
それを上手く使ってこその未来だが、あくまでもそれは道具に止めて置く必要があり、それ以上に依存してしまうと、マイナスに働く要因にしかならないものである。
人は慣れるとすぐに依存状態になってしまう傾向にあり、あくまでも道具として利用すべきものを拠り所としてしまう傾向にある。
自らの考え方はどこかで戒めねば、便利な道具が主で、人が副になってしまうことになりかねない。
ChatGPTを使ってみて思ったのは、道具としての利便性だけでなく、そうした怖さだった。
気をつけねば…。