何が正しい情報なのかが見えてこない。
明確な判断基準
母が介護生活になった時、ケアマネージャに言われた意外な一言が「爪切りは医療行為だから」という言葉だった。
爪を切るだけで医療行為になる…想像もしていなかった事である。
医療行為に当たるので、できるのは医療行為が認められた職業、つまり医師や看護師という事になるが、それ以外にできるのが家族や本人という事らしい。
家族ならできるんだ…と、何ともできる人とできない人の差が何なのかが明確でない。
そこでいろいろ調べて見ると、これがまたいろんな情報が出てきて、正しい情報が何なのかが全く見えてこない。
全ての情報を網羅して比較するというのが良いのかもしれないが、とにかく言っている事の統一性が甘利見られない事から、おそらくコレが正しいだろうと思われるサイトを一つ特定、その情報に基づくと、爪切りは一応医療行為に当たるらしい。但し、爪切りという医療行為は介護職員にもできる医療行為だというのである。
但し、その爪に異常がなく糖尿病等の疾患に伴う専門的な管理が必要でない場合に限るらしい。
なるほど、老人の介護における爪切りの場合、この糖尿病等の疾患に伴う専門的な管理が、ネックになってくる可能性が高いと言えるかも知れない。
爪切りを簡単にするために
で、これら医療行為に関しては、家族だととりあえず行える、という行為が多い。
ま、本人が薬を塗布したりするのと同じ、という感覚と言えばよいだろうか。
家族が本人の同意の下、それら行為を代行するので、家族なら問題なしとしているという事のようだ。
爪切りはまさしくそれに該当するので、私はヘルパーさんにお願いできないこの爪切りという行為を母親に対して行っている。
ただ…やはり難しいのである。年齢を重ねている事から、爪は硬く、また変形している事もある。前述したように糖尿病の影響がある場合なども爪の切りにくさに繋がる部分でもある。
それで何か良い方法はないかと考えた。
すると、machi-ya(CAMPFIRE)で、爪を削って綺麗に仕上げるアイテムを見つけた。
従来の爪切りだと、爪を刃で挟んでパチンと切る事になるが、これは削っていくので爪の形が変形していてもとりあえず問題なく削り込んでいける。
削るので、仕上げのヤスリ掛けそのものが不要という手間も省ける。
比較的安全に削って処理できるので、普通の爪切りを使うよりはずっと安全に行える。
以前、母親の小指の爪を切ったら、切りすぎたのか指の一部まで切ってしまい出血した、なんて事があったので、正直、私も恐る恐る切っているのである。
なので、とりあえずこの削る爪切りを支援した。クラウドファンディング自体が9月末までの〆切りで、モノが届くのは10月という事だから、まだしばらくは恐怖との戦いになるが、これで少しでも安全に爪を切ることができれば、と思っている。
介護職員とヘルパー、介護福祉士
こうした介護現場で働く職員の呼称として、いろいろ職業名が出てくるのだが、それらが同じ意味の職業なのか、それとも特別な職業なのかもなかなか見えにくい。
というのも、それら職業によって出来る行為とできない行為が決められているので、それら職業の事を理解していないと、お願いできる行為なのかそうでないのかが変わってくる。
いろいろ調べて見ると、介護職員とヘルパーは同義とする説明が多い様だ。ヘルパーには級数があったかと思うが、基本的に介護職員と呼ばれる存在との差はないという事らしい。
ただ、介護福祉士は国家試験が存在する職業で、社会福祉専門職の介護に関する国家資格取得者を言う。
そもそもが異なるものなのだが、できる事そのものに大きな差はないようでもある。
そもそも、ヘルパーは要介護者に関わる事しかできないし、それは介護福祉士も同じ。家事代行とは異なるのだが、勘違いしている人もいるようで、線引きも結構曖昧になっているのではないかと思う。
私は母親に対しての事しか頼んでいないので、そのあたりは問題はないのだが、前述した医療行為に当たる事や、それに類する行為に関して、どういった線引きがあるのかが気になっていた。
とりあえず爪切りの問題はアイテムで解決する方向で進めたが、介護生活をしていく上で、どうしてもお願いしなければならない事など多岐に渡るので、どこにその境界線があるのかは、まだまだ探っていく必要はあるだろう。