序盤8分は感動モノ

4月7日にガンダムUCの第3巻が発売される。もちろんその前の3月5日には劇場公開もされるワケだが、私は劇場に見に行くことはたぶんないので、とりあえず4月7日を待つ事になる。
現在、序盤の8分間だけ、無料公開されているのだが、それをちょっと観たところ…これがまたすごい出来の良さ!
正直、2巻は戦闘シーンの動きもサッパリな感じがして、いまいちその見応えが薄い感じがしたが、第3巻は期待出来そうである。

今回の序盤8分間での見所は、なんと言っても主役機ユニコーン以外のMS達。
地球連邦軍のスタークジェガンにブロト・スタークジェガンはもとより、新型可変機のデルタプラス、そしてハイメガキャノン発射態勢に入るネェルアーガマは必見である。
またジオン軍側も袖付きのドライセンやアイザックらしき影も見える。もう希少MSバンザイな感じだ。
しかも、これらMSの緻密な動きや描き込みのすごさ…ここ最近のガンダム系作品の中でも群を抜くすばらしさである。

このガンダムUCは福井晴敏氏の小説をベースにした作品だが、ここ最近のガンダム系作品のようなヒーロー性は全くない。あるのはファーストガンダムの頃から受け継がれてきた設定とリアルな宇宙空間での現象、そして人があっけなく死んでいくという戦争の現実と、それらに巻き込まれる当事者達の思惑と運命である。
特に宇宙空間での現象は、実際に質量のあるものが宇宙空間で動いたとき、どのような影響がその周囲に起きるのか、など、考えられて描かれている。おそらく、歴代のシリーズでもここまで環境を考えた作品は稀なのではないかと思う。
それはやはり小説家である福井晴敏氏の、リアル系ガンダムの直系作品を描くというこだわりだろうと思う。
そういう意味で、作品の重み自体が最近のガンダム系作品と違う。
これが最近の人たちにどこまで受け入れられるのか、気になる所ではあるが、私はこの重みはかなり好きである。
このガンダムUCという作品は「ああ、そうだったのか」と思わせる仕掛けがある。
たとえば、2巻でマリーダが「ガンダムは…敵だっ!」とクシャトリヤのファンネルを繰り出すシーンがあるが、その言葉の重みは非常に重い。それは“とある理由”からである。その理由は第4巻もしくは第5巻で判明する事になるだろうが、ZZを見た人からすれば納得の設定である。
これも私が小説を先に読んでいるから言えるのであり、読んでいなければさらに驚くことになったかもしれない。
ただ、小説の方が面白く感じるのは、ここ最近のアニメ作品の流れというものだろうか。
それとも、この第3巻はその流れを払拭し、ビジュアルの凄さでオリジナルを超えてくるのか、かなり楽しみである。
何はともあれ、4月7日を待ちたいところである。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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