明日、母が帰ってくる。受け入れる為には準備が必要だ。
食事の準備
母の退院が決まったはいいが、その展開は急を要する。
何しろ、明日には戻ってくるからだ。
母がいなかった3週間は、母の生活の用意を全くする必要が無かった為、あくまでも私が生活するために必要なものだけを買って生活していた。
だが、母が帰ってくるとなると単純な話ではなくなる。
母は既に一派的な食事を摂れない体なので、お粥、やわらかく茹でた野菜、噛まなくても食べられる豆腐料理、タンパク質が摂れる卵調理品などなど、私が気軽にコンビニで食料を調達するような手軽さとは異なる、自炊によって作られる食事の準備が必要だったりする。
ホントは肉料理も一品入れたい所なのだが、喉が細くなってしまっている母では、麻婆豆腐に入れる挽肉すら飲み込む上て障害になりかねないので、タンパク質は肉からでなく、卵から摂ることにしている。
もちろん、これだけでは栄養が偏る事は間違いないので、処方箋でしか買えない栄養補助剤を医師に言って購入し、準備している。
このように、母の食事はその時に思いつきで作って対応する、という事が難しい状況なので、前もって準備しておく必要があるのだ。
なので、今日はそういった準備をしてしまわないと受け入れができない…という事で、普段あまり手に持つことのないフライパンやら鍋やらと格闘した。
こういう時、もう少し料理の知識や経験があれば、もっと違ったメニューを作る事もできるのだろうが、そもそも家事が苦手な私からすると、ここまでできるようになった事すら奇跡ではあるのだが。
とりあえず、食事は退院後すぐに必要になるので、これの準備はマストである。
便利アイテム投入
これは入院する前から困っていた事の一つなのだが、訪問看護師やヘルパーがトイレットペーパーを使用する事はよくある事である。
だが、普段それを置いておく場所というのが、他にも必要なものなどが置かれていたりして、結構手狭になり、どこに置くでもなく定位置がない状態になっていた。
なので、そうしたアイテムを一つでも棚から別の場所に置ければ…と思い、トイレットペーパーを引っ掛けて吊り下げられるホルダーを購入してみた。
ベッドサイドの落下防止柵にホルダーを引っ掛けて使えればよいが、仮にその使い方がダメでも、ベッドの両端にある板にひっかけて固定しても良いだろう。
実際固定してみたら…ベッドサイドの落下防止柵だと、ちょっと強めに引っ張ると外れて落ちる事がわかった。ベッド両端の板は、引っ掛ける部分がピッタリと嵌まる事がわかったので、最悪そこに引っ掛けて使えばよいだろう。
ま、とりあえずトイレットペーパーがいろんなところにゴロゴロと転がる事は防げるし、上手く使えばトイレットペーパーを使う時も今までより使い勝手の良い状態で使えるだろう。
下準備を粛々と
他にも、自宅に戻ってくる母の準備はいろいろとある。
たった3週間いなかっただけで、母に必要なものを補充する必要があるというのもおかしな話だが、季節の変わり目が近い今、冬の生活から春の生活への切替えも含めて対応する事が多い。
明日、病院から自宅まで連れてくるにあたって、着替えを持っていく必要があるのだが、その服も冬物にすべきか、春物にすべきかも悩ましいところ。
ここ最近は暖かい日が続いていたという事もあって、判断が難しい。
ま、来週になると寒くなるという事らしいので、まだ冬物にしておいた。
いろいろと周辺準備をしつつ、明日の着替えを準備し、着実に受け入れ準備を進めていく。
自分一人だとかなり楽をしていたという事がよく分かる。
要介護者が自宅に来るというだけで、こんなにもやるべき事が増えるのかと改めて知る事になった。
実際…母が戻ってきたら、もっとやるべき事が増えるだろう。
だが、逆を言えば、母が生きているからこそ、このやるべき事ができるのである。
これを苦労と受け止めるか、それとも親孝行と受け止めるか、それは受け止める私次第だと言えるだろう。
…と綺麗な言葉で締めたとしても、苦労する事に違いは無い。
生活の持続性にも問題が出るし、金銭的余裕も今後はもっと無くなっていくだろう。
果たして今のままの生き方で良いのだろうか?