マイクロソフトが本日、発表会である“Xbox 360 Media Briefing 2009”を都内で開催した。
その中で発表されたのはやはり本体の価格改定であり、9月10日から120GBのHDDを搭載した“Xbox 360 エリート”を現行の39,800円から29,800円に値下げすると発表された。
PS3が大幅に値下げしてきた事の対応策と見られるが、この“Xbox 360 エリート”の価格改定によって、今までイマイチわかりにくかったラインナップが見直され、HDD搭載なしの“Xbox 360 アーケード”と“Xbox 360 エリート”の2本立てとなる。
従来発売されていた60GB HDD同梱のスタンダードモデルは在庫がなくなり次第販売終了となり、HDMI AVケーブルとD端子HD AVケーブルを同梱した従来パッケージの“Xbox 360 エリート”も在庫限りのパッケージとなる。
また、ソフトのラインナップも強化される事が報じられたが、私が気にしているのはそんな事ではない。
今や、PS3もXbox360も、ソフト拡充の時期に来ていることは目に見えて分かっている事であり、今は多少PS3側に風が吹いている。しかしながら、Xbox360は今までのソフト資産にもかなり魅力的なものが多く、またこの先目玉となる“メタルギアソリッド”シリーズの最新作“メタルギア ソリッド ライジング”が控えているため、そのあたりは既に注視するレベルのものではない。
では何が気になるかというと、そのハードウェア構成である。
PS3は価格が29,980円になった背景には、デザインの変更以外にも中身のブラッシュアップがその価格を可能にしていた。Cell B.E.は45nmプロセスとなり、それによって消費電力が低下、冷却システムを簡素化し、あらゆる所で部品点数を減らしての価格達成である。
今回のXbox360の値下げは、そうしたハードウェアの変更点によって達成されたものなのだろうか?
以前、Xbox360が価格改定とラインナップ増加をした際には、CPUが90nmから65nmに変化していた。それによって冷却機構を多少簡素化できたとは思うが、今回の価格改定で65nmから45nmへと変化したのだろうか?
その辺りには全く触れられていないため、価格改定がそうした新ハードへの移行を表したものなのかどうかは全く分からない。
個人的には45nmプロセスの新型だったらいいなぁとは思うのだが…
さて、私はPS3を持っているからPS3を主体にこれからのゲームライフを考えていく事になるのだが、未だPS3もXbox360も持っていない人はどちらを買うべきだろうか?
両者ともここで価格改定が行われ、より買いやすいハードになった事は間違いがない。だが、だからといって両方買うというのは、よほどのゲーマーでないかぎりナンセンスというものだ。
個人的な話にはなるのだが、私ならPS3を買うだろう。
理由はものすごく単純だ。
29,980円のPS3と29,800円のXbox360、ゲーム以外に使うならどちらが有利か? という事である。
価格差180円で、Blu-rayドライブが付いてくるメリットを考えてもらいたい。PS3は十分家電としての使用に耐えうる製品である。しかもPS3はファームウェアの書き換えで進化するハードであるから、今後にも多少なり期待できるところがある。
Xbox360は確かにゲームコンテンツを多数揃えた名機ではあるが、DVDドライブ搭載の筐体そのものに真新しさは残念ながらあるとは言えない…と私は思っている。
ただ、そういうのは捉え方で変わるだろうし、元々ゲーム機なのだからと言われてしまえばそれまでだ。そうなると選ぶ基準は発売されている、もしくは今後発売されるタイトルで選ぶという事になる。
ま、そこは好みの問題だろう。
何はともあれ、どちらも買いやすい価格になってきた。
このあたりは素直に喜びたい。