(function() {function signalGooglefcPresent() {if (!window.frames['googlefcPresent']) {if (document.body) {const iframe = document.createElement('iframe'); iframe.style = 'width: 0; height: 0; border: none; z-index: -1000; left: -1000px; top: -1000px;'; iframe.style.display = 'none'; iframe.name = 'googlefcPresent'; document.body.appendChild(iframe);} else {setTimeout(signalGooglefcPresent, 0);}}}signalGooglefcPresent();})();

明日から展示会

 毎年、恒例となっている時期がやってきた。
 製造業の私の会社では毎年この時期に“機械要素技術展”という展示会に参加している。
 自社の技術を売り込む展示会であり、考え方によっては非常に有効なイベントではあるのだが、個人的には費用対効果があまりあるとは思っていない。
 こんな事を書くと会社の経営者や上司などに怒られるかもしれないが、会社がかける費用に対してその後のリターン効果はほとんど期待できないように思っている。
 というのは、この機械要素技術展というのは見た感じはお祭り的イベントであり、予算をかけ、派手に展開して初めて効果の出るイベントである。毎回だが、会社側からは予算をかけるなと厳命されていて、壁にかけるパネルやタペストリーさえ何とか2点作るにこぎ着けただけである。
 なので見た目にもイマイチ感があり、インパクトにかけるのである。
 もちろん、ブースを取得するだけでもかなりの予算がかかっているため、予算を全くかけていないとは言わないが、装飾する部分にはほとんど予算がかかっていないのが致命的である。
 こういうイベントでは、一番最初に思い切り予算をかけて、装飾パーツを作りきってしまい、その装飾パーツを数年かけて償却していく方法が良いのである。しかし、会社側はその予算のかけ方には納得せず、結局毎回イマイチ感の残るブースしか作れていない。
 別にコンパニオンを複数人配置して、モーターショーのようにしなければならないとは言わないが、せめてブースの作りくらいはオリジナリティを持たせないと顧客となる人たちの目を押さえることはできない。


 予算をかけたくないのなら、このような展示会に出るのではなく、もっと別の事に予算をかけた方が効率が良いと私は思っている。
 製造業の場合、顧客から求められる時というものに時期は存在しない。つまり、顧客がこの技術が欲しいと思ったときが時期であり、それは展示会の時期とオーバーラップする事は確率的にそんなに高いわけではない。
 では、その顧客が求める時期にタイムリーにアピールする方法は何なのか?
 意外と今の時代はWebが効果的なのである。
 絶対的に受け身な展開方法だが、Webによるニーズの掘り起こしというのは効果が高い。これは商品を扱っておらず、技術を売りにしているところほど、このWeb展開は有利に働く。
 固有の商品の場合は、受動的な展開よりも能動的な展開、つまり展示会や飛び込み営業向いているが、固有の商品ではなく、会社が持つ技術のようなものを売り込む場合は、能動的展開よりも受動的展開の方が効率は良い。何故なら、顧客が求めるものを提供できるからである。少なくとも私はそう思っている。
 まぁ、そんな事を私が考えていても、結局は展示会に出ることは間違いのない話であるため、なんとかその形に合わせていくしかない。
 今回の展示会は…というか、実は毎回なのだが、こういうものの責任者として任命を受けるのは何故か私である。
 今回も予算管理からまとめまで私がやる事になり、展示する印刷物の制作も全部私がやる事となった。つまり、ポスターやタペストリーのデザインのみならず、印刷所に出すデジタル版下データの作成まで私の仕事となった。もちろん、通常業務は別に存在して、の話である。
 今回、私は何役をこなしただろうか?
 プロデューサー兼プランナー兼デザイナー兼ディレクター…そんな感じだろうか?
 これ、全部併せて何という役割かというと…実は雑用係という名の役割である。
 関係者を集めて打ち合わせを行い、その議事録を書きつつ次回のテーマを打ち出し、その進行を確認しつつ、必要な部材のデザインとデータ制作をし、発注、そして構成を確認して業者と打ち合わせ、予算を管理して必要なものの優先順位を出して、プランの詳細を絞り込んで打ち合わせで打信する。その繰り返しだが、それらを全て自分でやったような気がする。
 しかも、他の人に任せておいた仕事は結局ほとんど出来ておらず、そのプランのいくつかは結果的に流れてしまった。そんな事が数回ある。これで、展示会が上手く成功しなければ責任者である私の責任となるのである。
 自分のやっている業務と比較してもらっている報酬を考えると、かなり安く使われているように思えてならない。
 できる事をやっている、と言ってしまえばそれまでだが、正当な評価を受けているかといえば受けていないように思える。
 製造業であるため、昔から製造部は比較的優遇されていて、営業という立場は常にその格下と評価されているのが私の勤務する会社の体制である。
 それでもこうした会社側から言われるイベントは半強制で行われるわけで、その責任者に有無を言わさず任命され、周囲の全面的な協力は得られているとは言いにくい状況下で成功させなければならない責任を負うのである。
 こうして言葉に起こすと愚痴でしかない事を理解するのと同時に、なんたる不遇かと思わざるを得ない。
 とりあえずもう走り出した今回の展示会は、何を言っても明日には開催される。
 今更ジタバタしても始まらない。
 今回も見た目に「イマイチ感」が残る事だけは間違いない。
 成功しなければ…引責辞任しかない、かな…?

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Share
アバター画像

武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

You may also like...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


コメントは承認待ちです。表示されるまでしばらく時間がかかるかもしれません。

Desktop Version | Switch To Mobile Version