私がよく見るサイトに“北森瓦版”がある。
ここには、PCパーツ関連の情報がいろいろと掲載されているのだが、8月6日にこんな記事が掲載されていた。
北森瓦版 “Vishera”が最後のFXになる―渦巻く憶測と噂
http://northwood.blog60.fc2.com/blog-entry-6985.html
“Vishera”とはAMDのハイエンド向けのCPUのコードネームで、市場に投入される際にはFXシリーズと呼ばれるものである。
記事によると、「big core」つまりFXシリーズの製品リリースの期日がまっさらになっていて、FXシリーズの製品ラインとしてFX-9590が最後となっている、とある。
いろいろな側面で見ても不安になる要素があり、サーバ用途向けでは、Steamrollerの影すら見えないようで、AMDの今後のCPU製品路線が危ういのでは? という憶測が出ても仕方がないように思えてくる。
AMDは言うまでもなくAPUに注力している。
GPU混載のCPUで強力なGPUを統合した事で、低電力かつハイパワーなコアを目指しているが、GPU要素では確かにIntelを上回るも、CPU要素ではIntelが圧倒的な力を示しているため、AMDはコストパフォーマンスで勝負せざるを得ない状況にある。
微細化プロセスではIntelが圧勝している関係で、どう頑張ってもAMDは分の悪い勝負を続けるしかないのだが、そのプロセス技術に関しては半導体製造メーカー次第。AMDはアーキテクチャで勝負をするしかないのだが、それで後手に回ってしまっている。
Athlonの頃はAMDがIntelを先行する時代もあったが、あれはIntelがPentium4の路線に進んだミスが巻き起こした結果であって、AMDは従来の路線を貫き通した結果が良い方向に進んだだけ、と見る事もできる。もちろん、計算尽くでそうした路線を固持したのなら先見の明と言えるが、実際はどうだったのか気になる所だ。
どちらにしても、今のAMDのハイパフォーマンス分野はAPUシリーズよりさらに分の悪い戦いをするしかなくなっている。
Phenom4の話もあるが…今後のAMDの動向にはちょっと気になるモノがある。
ま、AMDは省電力コアでゲーム機業界のシェアを大量に持っているため、会社がどうなるとかそういう事はないだろうが、CPUの事業は別の方向に向かっていくのではないか? なんて噂が出ても仕方が無い。
AMDファンにとっては厳しい時代の到来とも言えるが、起死回生の一手が出てくる事を細々と願おう。
Intel一人勝ちは私も望むところではない。
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