先日、三菱電機が民生用のPCモニター事業から撤退という話が出たが、勢いに乗るのは海外勢。それも通販事業で絶大なシェアを持つDellなどはモニター事業が随分と前から盛んだったが、遂に4Kディスプレイの低価格化にまで乗り出してきた。
4Kの圧倒的な解像感を10万円以下で
4Kといっても、その解像度は正確にはいくつ、と決まっているわけではない。
今回Dellが発表した『UP2414Q』は、解像度は3840×2160、パネルは23.8インチの非光沢のIPSパネルで、そのドットピッチは185ppi、色域はAdobe RGB カバー率99%でsRGBは100%となっている。インターフェースはDisplayPortとmini-DisplayPort、HDMIが各1基ずつ搭載されている。
スペック的には解像度以外は特別驚くものはない。ついにDVI端子も姿を消したんだな、というぐらいで、実に無難なスペックに落ち着いている。
背面の“DELL”の文字をどう捉えるかは人それぞれによって違うだろうが、このロゴに何ら抵抗がないならば、価格以上の買い物になるのではないかと思う。
私はWUXGA(1,920×1,200ドット)のモニターを使っているため、フルHD(1,920×1,080ドット)のモニターの縦解像度に若干の不満があり、その狭さを感じる所もあったのだが、流石にフルHDの4倍の面積ともなれば、縦解像度が1,080ドットの2倍になるわけで、これで狭さを感じる事はまずないだろう。
DELL UP2414Q 公式サイト
http://j.mp/1iWOCki
細部のデザインも悪くない
DELL製という事がちょっと引っかかる所もあるが、残念な事に国内メーカーのモニターで欲しいと思えるメーカーは、もうEIZOとNECしかなくなってしまった。両者は共に「高い」という印象しかないのだが、それはプロ用ばかりを見るからだろうとは思う。
だが、海外メーカー製のモニターは国内メーカーのものよりずっと安い。何が違うのかわからないが、とにかく安い。安かろう、悪かろうでは意味はないのだが、残念な事に一般的に使う分には十分の品質を持っている場合も多い。
また、デザインに関してもベゼルは悪くないと思った。狭額縁…になるのかはわからないが、実にシンプルなデザインで好感が持てる。
ただ、スタンドの、とくにベース部のデザインはイマイチと思った。私の好みの問題かもしれないが、ベゼルと比べても丸みを帯びすぎているように思う。もう少しソリッド感のあるものだと、締まって見えるのかも知れない。
インターフェースは必要十分だが…
背面にあるインターフェースは前述したように必要十分。USBも3.0対応で4つのダウンストリームを持ち、内1ポートは電源を落としてもバッテリーチャージが可能なようになっているようだ。
ただ、このバッテリーチャージ可能なUSBポートだが、こんな背面についていて意味があるのだろうか?
使い勝手でいえば、側面か下面、もしくは前面に付いている方がよほど使い勝手がいいハズだ。
なんか、ちょっとした事で残念な感じで、持っていないと思うのは私だけだろうか。
Amazon.co.jp価格で10万円を下回る
今では1万円台のモニターも存在するであろう、PCモニターの世界だが、このDELLのUP2414Qは、Amazon.co.jpの価格で99,980円と10万円を下回る値が付けられている。
これは北米の価格である1,399ドルよりも安い価格である。何か意味があるのだろうか?
あとDELL製品という事もあって、この製品は“プレミアムパネル保証”の対象になっている。ドット抜けなどの問題に対応してくれる保証だが、そういう保証を込みで考えても、4Kディスプレイで10万円以下というのは魅力的である。
余裕のある方はぜひ試してみてはどうだろう?