ビットコイン採掘アイテム

マウントゴックスの倒産という問題で一気に知名度が高まったビットコイン。
そのビットコインを採掘するにあたり、強力なアイテムが登場した。

ボード1枚でRadeon HD 7970カード30枚分

BIOSTARから発売されるBitcoinマイニング専用のUSB接続ボード「BTC-24GH」は、単体でRadeon HD 7970カード30枚分の演算能力を持つという拡張ボード。
拡張ボードと言っても、インターフェースはPCI Expressでもなく、USBによって接続するボードで、かなり特殊な繋ぎ方をする。
もっとも特殊なのは繋ぎ方だけでなく、もう存在そのものが特殊と言える。
こんなのを使ってまで採掘するのか…通常、ビットコインの採掘はとても高い演算能力を要する。
だから、本格的に行っている人はビデオカードをSLIやCrossFireといった並列接続で演算能力を稼いだりしているわけだが、実の所、それでも演算能力が足りているとは言い難い状況のようだ。
今回登場する「BTC-24GH」は、244×244mmサイズという、ちょっと変わったサイズの基板に、64個のASIC(演算処理チップ)を搭載したUSB 2.0接続ボードである。
USB2.0であるため、特別特殊なPCが必要というわけではないのだが、問題はこのボードの方が特殊で、1枚で130wの消費電力が必要で、さらにこのボードを最大50枚デイジーチェーン接続する事ができる。もちろんデイジーチェーン接続が可能なのは、演算能力を高める為にそうした設計になっているというワケなのだが、注意が必要なのは1枚あたり130wが必要である為、50枚もデイジーチェーン接続しようものなら、この電源だけでも6,500w必要になる。
しかもこのボードは特定の規格に準じて作られているわけではないため、ボードの冷却はユーザーが独自に用意しなければならない。
そしてこのボードを収める為のケースも独自に用意する必要がある。
何もかもが独自仕様であり、この製品が一般的でない事を証明している。

価格はなんと8万円

この「BTC-24GH」」という製品だが、実の所既に予約が定数に達したため、その受け付けを終了している。価格は8万円…にも関わらず、予約受付終了である。
だが、正直言えばこのアイテムはビットコイン採掘以外に利用できるのだろうか?
まぁ、おそらくは利用するためのプログラムを用意すれば使えるのだろうが、本製品ではそれを考慮していないのではないかと考えられる。
現時点において完全な専用ハードであり、そんな専用ハードが登場してしまうぐらい、ビットコインは旬な存在という事ではないかと考えられる。

正直言って、私はビットコインを必要としていない。
理由は単純で日本という所に住んでいるからだ。
日本は金融情勢も比較的安定しているため、銀行にお金を預けていて大きな問題に遭遇する確率はかなり低い。
しかし、国そのものが不安定だったりする、最近のウクライナやクリミアのような所だと、国そのものが不安定で、昨日まではユーロだったものが明日からはいきなりロシア・ルーブルになったりするワケで、その変更で自分の財産が大きく変わってしまうケースがあったりする。
そんな時、世界共通価値であるビットコインなどがあれば、少なくともいつ変動が来ても変わらない価値を持つことができるわけで、そういう観点で考えれば確かにビットコインの存在価値はあるのだな、と考える事ができる。
私は不要でも世界では必要としている人がいる。住んでいる環境や状況でその必要性が大きく変わるというのは、リアルに存在する物価と何ら変わらない。ビットコインは既にそこまでの存在になっているという事である。

ま、ビットコイン採掘となると、また話は変わるわけで、本製品はその採掘に特化したものである。
採掘で一攫千金を得る…この製品を買う人はそれを狙っている事になるのだろうが、ビットコインは既にその規模が相当に大きくなっていて、一攫千金という事にはなかなかならないだろう。
それでもどうしても…という人は、本製品はその一助にはなるだろう。ぜひがんばってもらいたい。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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