ザナドゥと聞くと、私はどうしても日本ファルコムのXANADUを思い出すが、本件はそれで正しい。
都市型神話アクションRPG
ファルコムから2015年に「東京ザナドゥ」という現代を舞台としたアクションRPGが発売される。
そのジャンル名は「都市型神話アクションRPG」という。
東京ザナドゥ 公式サイト
https://www.falcom.co.jp/tokyo_xanadu/
このジャンル、正直意味がわからん…(-_-;)
単純に文字だけで考えれば、近代都市の中で繰り広げられる神話に纏わるアクションRPGという事になるわけだが、それって真・女神転生のアクションRPGって事じゃないのか? と真・女神転生好きな私からするとそういう事になってしまう。
元々、ザナドゥという言葉の意味は実に多彩。
言葉の起源としては、モンゴル帝国のクビライがモンゴル高原南部に作った夏の都、上都と言われている。文献によっては桃源郷というような表現をされる事もあるようで、要するに蓬莱とかエル・ド・ラドとかそういうのと同じような意味合いと考えればよいかもしれない。
ただ、この桃源郷という意味はユートピアという表現とは異なる事を言っておかねばならない。
ユートピアとは理想社会を実現しようとする主体的意思であり、決して夢の国の事ではない。手を伸ばしても届かないのが桃源郷、手が届くだろうものをユートピア、と考えれば良いかもしれない。
ま、余談だが。
ザナドゥと聞くと有限要素
日本ファルコムが1985年に発売したPCゲーム「XANADU」は、当時のPCゲームとしては爆発的ヒットだった。
ドラゴンスレイヤーシリーズの第2作目として作られたXANADUは現在も国内のPCゲームとしては最も売れたPCゲームと言われていて約40万本売れたと言われている。海外製であればもっと売れているタイトルはあるだろうが、需要が限られている国内のPCゲーム市場において40万本はまさに異常な販売数である。
また、その翌年の1986年にはXANADU Scenario IIが発売され、BGMがほぼFM音源に完全対応し、劇的変化した。なお、このBGMの制作者の一人が古代祐三氏であり、Scenario IIは古代氏のデビュー作となった。
全体的に難易度は「超」が付くほどの高難度であり、今のゲームプレイヤーがプレイすると発狂するんじゃないかというぐらいの難易度である。
ゲームを攻略する上でのパズル的な部分は本作の鬼門ではない。何が一番鬼門かというと、登場する敵の数や登場するアイテム数が有限である事が一番の鬼門で、プレイヤーが使用する武器などの熟練度で強さが変わるが、後半に武器熟練度を上昇させるアイテムを残しておかないと終盤に必要となる武器などの熟練度を上げられず、敵に勝てない…なんて事が平気で起こるのである。
また、敵集団の最後の敵を倒すとアイテムを落とすが、魔法で倒すとアイテムを落とさないというルールがあり、敵を一網打尽にできる集団攻撃魔法を使うとアイテムを手にできない、という制約も難易度を上げる要素の一つである。
また、Scenario IIからは、重量の概念が加わり、持っている装備の重さで逆さつららなどのダメージ量が変わる。攻略上、どうしても逆さつららを通過しなければならない場面があるが、ここで良い装備、つまり自分のレベルを超えるような装備を持っていた場合は受けるダメージが増大し、攻略できない事もある。
他、オリジナルのXANADUには数々の制約があり、その制約の中でパズル的要素を持つ迷宮を攻略していかなければならない。今のゲーム市場ではここまで難しいゲームは存在市内のではないかとすら思える。
来年発売の東京ザナドゥは、こうした要素を持ったものになるのかは分からないが、今のゲーム市場を考えるとちょっと考えにくい。難易度は多分下げられる事になるだろう。
シナリオは続きものなのか?
1985年発売のXANADUのシナリオは、実はScenario IIが続編というわけではない。いや、正確には続編といえるかもしれないが、XANADUのシナリオ上の歴史の出来事としてScenario IIの出来事は正史として記録されていないとされている。正式な続編は2005年に発売されたザナドゥ・ネクストと言われているが、ストーリー上に繋がりがあるわけではない。
というのも、元々のXANADUにはシナリオが存在するものの、どちらかというとゲーム要素ありきの上でのシナリオであり、今のゲームのようなストーリー重視というスタイルを採っていなかった。一応、キングドラゴン・ガルシスを倒す事を目的としたシナリオがあるにはあるが、結局ガルシスを倒すという目的を提示しているに過ぎない。これに対し、ザナドゥ・ネクストはストーリー重視の作品であり、システムから全てがXANADUと異なるもの鳴っている。だからザナドゥ・ネクストは続編でありながらストーリー上に繋がりのある作品になっていないのである。
では2015年発売の「東京ザナドゥ」はどうなるのだろうか?
考えようによってはザナドゥ・ネクストの続編…という事も考えられなくはないが、東京ザナドゥが神話をベースにしている段階で続編的要素はないのではないかと思われる。
…問題はその「神話」と呼ばれる要素が何を主体とした神話なのか? にもよるのだが…。
硬派な内容を期待したい
ファルコムが当時まだ日本ファルコムと呼ばれていた頃にザナドゥが生まれたワケだが、その後ファルコムは「ゲームはやさしさの時代へ」というキャッチコピーを打ち出し、超難易度のザナドゥを作ったとは思えないほどの方針転換をした。そこから生まれたゲームがイースであり、そのイースシリーズは現在もその続編が作られ続けている。
今にして思えば、現市場を考えるにこの方針転換は見事に的中していたと言える。
しかし、その一方で現在ではデモンズソウルやダークソウルといった難易度の高いゲームもゲーマーの間ではヒットしているわけで、今のプレイヤーが望んでいるのが必ずしも優しさに振った作品ばかりとは言えないと言える。
逆に、今はその優しさに包まれた作品ばかりで、ゲームが持つ「困難を乗り越えた時の爽快感」を与えてくれる作品を今のゲーマーは望んでいるのかも知れない。つまり今のゲームはゲーム本来の要素の一つを欠いた作品が横行している、と言い換えてもいいかもしれない。デモンズソウルやダークソウルがヒットした理由はこの要素の欠落を埋めたいが為ともとれる。
であるならば、私は東京ザナドゥは是非とも硬派な作品に仕上げて欲しいと思う。
別に超難易度と呼ばれるほどにして欲しいというわけではないが、ただ優しい作りではなく、そこに考え込むだけの要素を詰め込んで欲しいのである。
私的には、既に「やさしさだけがゲームじゃない」というキャッチコピーにすら変えても良い時代だと思っていて、その難しさに納得のいく理由があるのなら、難易度は高くても良いと思っている。
一番問題なのは理不尽な難易度設定である。難しいゲームが受け入れられるときは、往々にしてそこには理不尽さがなく、理不尽である理由があるのである。ユーザーが期待するのは、まさにこの理由であり、理由なき難易度はノーサンキューなのである。
ゲームメーカーとして老舗であるファルコムであるならば、この意味が分かると思う。
ぜひとも、ゲーマーを唸らせるような名作を作ってもらいたいものである。
ザナドゥとなっ!
まだ幼かった私がプレイしては挫折し、再開しては挫折し…を繰り返し、ブランクを合わせて初代が1年、シナリオⅡが1年半かかったっけ…(´д`)
ダンジョン内をマントで壁ぬけしながら探索したら通せないボスに当たってセーブされ、帰り道が無くなったり…
レッドポーションたんまり買ってこれで万全っ!
と、言いながら逆さつららで串刺しにされたり…
カルマがぁ~カルマがぁ~と呻きながら毒薬探して、見つけたのを飲んだら偽の毒薬だったとか…
苦労したエピソードは数知れず。
それでも最高にハマったゲームでした。
そして、今度は東京ザナドゥですと?
絵や世界観、変わると明言してるゲーム性が気になりますね。
個人的にはダークソウルばりに高難易度な事を願いたいなw
そして熟練度上げるためにひたすら攻撃したりされたりするマゾい戦いが始まるわけだw
はたしてどんなゲームなのかねぇ?
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XANADUはとにかく計算しつくしたプレイをしないと後戻りできなくなるゲームだっただけに、今のゲームとは全く異なる要素を多分に持ってたように思う。
Scenario IIで重量による逆さつららのダメージ要素が加わったのは、初代プレイ時に裏コマンドでアイテムを255個持った状態でプレイを開始した人を除外する為だったらしいですよ。
東京ザナドゥは…なんとなく宗教がかったストーリー展開になるような予感がするんだけど、それだとまんま真・女神転生になってしまうから、やっぱり違うんだろうか?
アクション要素があるとなると、ザナドゥ・ネクストを彷彿させる感じだし…。
ま、どんなのが出来上がるのか、楽しみにしていればよいのかも知れないが、不安しか感じないのは何故だろう?www
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ファザナドゥとか風の伝説ザナドゥとか、スーファミやPCエンジンでおやおや?なゲームを出した前例があるからなぁw
中途半端にするよりは、突き抜けたゲームにして欲しいな。
ガルシスをダークソウルの竜の王やデモンズソウルのOPに出てくる竜型デーモン位のサイズで出すとかさー(爆)
キャッチフレーズは「RPGは、優しさから厳しさへ」w
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コンシューマソフトではファルコムも黒歴史が多いかならw
東京ザナドゥのプラットフォームをPS4とかX-Box ONEにして、東京の街並をオープンフィールドで実現して…とか派手な事やってくれないかなぁ(爆)
そして出来上がるのがオープンフィールドのダークソウルっぽい現代物の神話ゲーム。
…なんかもうメチャクチャな作品になりそうだ(爆)
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