パッケージ売りはなくなったが、進化は止まらない。
より日本語入力しやすい形に
毎年パッケージで購入していたATOKを、ATOK Passportという月額制サービスへ移行して数年経過したが、基本的には毎年の支出が抑えられたのは事実である。
私はATOKを必ず何かしらの辞典ソフトと組み合わせた形で購入していたため、その価格が割り引き価格であっても1万円弱という価格になっていた。
それが、現在ではATOK Passportプレミアムという形で月額514円(税込)という価格になったので、年間6,169円(税込)で済むようになった。但し、辞典ソフトはクラウド辞典という扱いになり、インストールベースのものでなくなったのが残念な所ではあるが、使用する上で困った事は今の所ない。
変換精度に関しても、年々アップデートを重ね、随分と賢くなったとは思うが、それでも日本語の多彩な表現と文字の多さから、必ずしも狙ったものがヒットするとは限らないのは、今のATOKでも対応しきれていない部分である。いや、そもそも対応できるのかすら疑問だが。
それでもジャストシステムは毎回のアップデートでいろいろなチャレンジをしている。
狙った漢字を文字パレットから探すというのは、昔からの基本的な探し方ではあるが、それだと時間がかかりすぎるのもまた事実。
「枚方」と変換したいと思ったとき「アレ、これって何て読むんだっけ?」となった時、さあどうするか?
今年のATOK 2019では、これを「まいかた」と読んで変換しても「枚方」と一発変換されるようになった。正確には「ひらかた」なのだが…。
このように、ある程度間違った読み方をしていても、ATOK側が判断して修正してくれるようになったのは、今に始まったわけではないのだが、今年のATOKはさらにその先をカバーするようになった、という事である。
どんどんと人間の側がバカになっていきそうな気がするのは私だけだろうか?(爆)
漢字絞り込み機能
また、「晋二郎」(しんじろう)と変換したいとき、普通なら「真二郎」とか「真次郎」とか出てくるので、この文字列を「晋」と「二郎」で分ける事もあるだろう。ところが「晋」を表示させるのにまた時間がかかる。単漢字で変換してもよいが、それだと時間がかかりすぎる。
そんな時、「晋」は高杉晋作と同じ字ではないかと知っていれば、ATOK 2019では「たかすぎしんさくのしん」と入力すると「晋」が出てくるようになった。「漢字絞り込み機能」と言うそうである。
この機能、どのように実装しているのかはわからないが、かなりの文字が出てくる。
「みとこうもんのこう」と入力すると「黄」がちゃんと出てくるし「おおくましげのぶのくま」と入力すると「隈」と出てくる。
ちょっとイジワルに「やまがたありとものがた」と入れてみると「県」と出てくるが「縣」とは出てこなかった。
ただ、どうしても思い出せない時の解決策として考えると、この機能は有用だと思う。
少なくとも辞書を引っ張り出して探すよりは早い。
全てを変換候補にしている事など考えられないので、何かしらプログラムで処理しているのだろうが、考えたものである。
とにかく、私は日本語を入力する上で、ATOK以上のものを私は見たことがない。
最近はペン入力もあるので、必ずしもATOK一択という事ではなくなってきているとは思うが、少なくともキータイプでの日本語入力では私的にはATOKイチオシである。
賢く日本語変換したいなら、ATOK Passportはオススメである。