不動のコンパクトキーボード。
製品構成刷新
Happy Hacking Keyboardというキーボードがある。
内蔵するスイッチ等でいろいろなグレードが存在していたが、概ね高級キーボードの仲間で、最近では静電容量無接点方式のものが主流で、キートップの印字は昇華印刷方式を採用しているものになる。
非常にコンパクトで、テンキーレスのキーボードだが、開発者からは人気が高く、ライターの東プレ好きに対して、開発者のHHKB好きといった感じが昔からあった。
そのHappy Hacking Keyboardを発売するPFUは、Happy Hacking Keyboardシリーズを再編、Bluetooth/USB両対応とType-Cコネクターを搭載した「HYBRID Type-S」と「HYBRID」、有線接続のみで英語配列限定モデルになる「Classic」という3モデル構成にした。
価格は「HYBRID Type-S」が32,000円(税別)、「HYBRID」が27,500円(税別)、「Classic」が23,000円(税別)と、どれも高級キーボードと言われる価格帯になる。
3モデルとも、キースイッチは押下圧45gの静電容量無接点方式で、キートップの印字は昇華印刷方式を採用、キーボードの傾きは3段階に調節できるという特徴を持つ。
3モデルの中で「HYBRID Type-S」は、キー内部構造が特別設計になっており、緩衝材の採用で高速打鍵性能と静粛性を高めたモデルになっている。
Bluetoothモデルは、Bluetooth 4.2 LE接続とUSB接続のハイブリッド対応を実現、無線と有線を使い分けて使用環境に応じてPCやスマートフォンなどと接続できるようになっている。対応OSはWindows、macOS、iOS、iPadOS、Androidで、USB接続にはType-Cコネクタを採用する。
最大4台まで登録できるBluetooth接続のマルチペアリングも、切り替えがキー操作で可能で、ペアリングしたい機器を「1」~「4」に登録した後、「Fn」+「Control」+数字キーの同時押しで、登録機器にワンタッチで接続切り替えできる。
この他、制御キーの割り当てを変更できるDIPスイッチに加えて、キーマップ全般をカスタマイズできる「キーマップ変更機能」を装備し、Windowsでは専用ソフトウェアから操作する事ができ、設定内容をキーボード本体に保存する事ができる。キーボードに保存できるので、PCやスマートフォンといった接続機器を変更しても、同じキーマップで使用する事ができる。
高級デバイス
今回のHappy Hacking Keyboardのように、PCを操作するインターフェースデバイスに数万円という価格を投入する事に「信じられない」という反応をする人もいるだろう。
そもそもマウスなどは量販店で数百円で購入するもので十分という人もいるだろうし、キーボードなど最初から付いてきたものを使用するのが当たり前、という風に思っている人が大半だと思う。
だが、自作PCの場合はそもそもキーボードからして自達(自分で調達)するのが常であり、最近ではキーボードすら自作する人たちもいる。
インターフェースデバイスに高額な金額を投入するのは、ひたすら使いやすい製品を求める為だが、これはある意味、職人が自分で使用する道具を準備するのに似ていると言える。
例えば開発職の人からしてみれば、キーボードに手を置いた時から仕事が始まっており、コードを入力するという行為が業務であり、その為に効率の良い入力が行える道具として存在するのがキーボードになる。
これはライターでも同じである。とにかくキーを打ちテキストを書き続けるのが仕事であり、その為に効率の良い道具を入手する。
また、マウスにしても同じである。とにかくPCに対して入力するという行為で使うデバイスは、業務を行うための道具であり、そこに拘りを持つというのは、全ては効率の問題である。
私は、自分の仕事場に自分のキーボードとマウスを持ち込んでいる。東プレのキーボードと、ロジクールのMX1500 ANYWHERE 2というマウスだが、東プレのキーボードは2万円前後、ロジクールのマウスも1万円弱という感じである。
理解できない、という人もいるかもしれないが、私は自分の仕事効率向上の為に自分に自ら投資しているワケである。
全ての人に、それを強いる事はしないが、仕事が早い人は何かしらの手段を講じている可能性がある。もちろん、その人の能力によってその結果を生み出している人もいるだろうが、人によってはこうした道具で差をつけて仕事の効率に繋げている。私などは才能はないので、こうしたデバイスでさを付けているというのが実情である。
ま、話の本筋はズレたが、テンキーレスのキーボードでとにかく手を大きく動かさなくてもタイピングできるキーボードが欲しいなら、Happy Hacking Keyboardシリーズは一つの解決策になるかもしれない。
あとは投資額が許容できるかどうかだと言える。
Happy Hacking Keyboard 公式サイト
https://happyhackingkb.com/jp/