別に乗り物に関してだけの話ではないだろうが、もっとも手近にあるもので動力というとやはり乗り物になってしまう…と思う。
今、エコという言葉をよく聞く時代になったが、このエコを推進しようとすると、動力という部分は殆どが電気を利用したものになってしまう。
というのは、電気そのものは(家庭で使用するだけだと)二酸化炭素と無縁であるし、発熱そのものも他動力から比べて少ない。
あのガスでさえ、今の時代はエネファームで電気変換して電力使用する方がエコだと言われている。
なので乗り物の代表である自動車もハイブリッドカーが話題になり、そして今軽自動車サイズの電気自動車も話題になりつつある。
ガソリンスタンドから電気スタンドへ…って電気スタンドとは言わないな、たぶんw
自動車がそうなのだから、当然バイクや自転車もハイブリッド化する方向に向かっていると思うが、国産のバイクでハイブリッド化という話はあまり聞かない。要するに今まさに開発中という事なのだろう。
HONDAでは2004年には原付バイクのハイブリッドタイプの開発を発表しているし、YAMAHAも2008年12月の展示会で電動バイクを参考発表している。
HONDAは2010年にもハイブリッドバイクを発売するような動きがあるようだが、それらは200cc以上の大型バイクになるようで、125cc以下クラスは電動バイクを投入するような感じ。
一方、自転車は着実に電動アシスト化が進んでいるようで、10万円前後~18万円クラスのものが出そろってきている(結構高いけど…)。
最近発表された電動アシスト自転車に、私的にピンときた車種があった。
YAMAHA PAS Brace-L
http://www.yamaha-motor.co.jp/news/2009/06/10/pas-brace-l.html
前輪がディスクブレーキになっていて、充電1回当たりの走行距離は最長118kmまでの走行が可能というところがポイント。
従来機種ではその半分くらいだったわけだから、かなりの性能向上と言えるし、ギヤも内装8段変速と外装変速ではないところがスマートな感じ。
まぁ…見た目で外装変速の方がいいという人もいるかもしれないが、耐久力では内装変速の方がダントツと言わざるを得ない。
ところで、この電動アシスト自転車のモーター駆動に関して、二種類存在する事はご存じだろうか?
通常、YAMAHAやパナソニック製では、後輪をモーターがアシストする。
ペダル周りをアシストすれば、当然後輪をアシストする事になるからだ。
だが、eneloopという充電池で知名度を上げた三洋電機製電動アシスト自転車“eneloop bike”は、前輪をモーターアシストする。
前輪をアシストする事で両輪駆動となるのが最大のウリで、前輪に駆動系を配置した事でチェーンと隔離できメンテナンス性が向上しているという。
どちらが優れているかはこの場では触れないが、通常前輪駆動の車の方が雪道やぬかるみに強いという事だけは言っておこう。つまり、後から押し進むより、前から後を引っ張り進む方が駆動力が安定するという事だ。
最近の電動アシスト自転車は、ブレーキ時には回生ブレーキで充電するものも多く、年々その航続距離が伸びている。
本当の意味でのエコであれば、車を使うという行為そのものを辞めてしまう方が効果は大きい。
つまり、電動アシスト自転車がより安価に提供できる時代になれば、今バイクを使っている人が電動アシストへと向かうかもしれないし、車からの移行という人も出てくるかも知れない。維持費かからないし。
そして、私がもっとも望むのは、やはりセグウェイが一般公道走行可能になる日が来ることだ。
ただ、セグウェイはジャイロで制御している関係上、回生ブレーキで充電という事ができるのか? という疑問が残る。
利便性とエコ。
そのバランスの行き着く先がどうなるのかはまだ見えないが、この不況の時代に入ってからというもの、妙にエコという事を意識しはじめた人が増えたように思う。
それは経済性の未来がエコに繋がるからなのかもしれないが、豊かな生活ができている時こそ、エコを意識しないといけない。
今、エコを叫び、景気が良くなってからは利便性しか叫ばないというのでは意味がないのである。
私はアメリカや日本を見ていると、どうもエコの考え方が根本からズレているように思うときがある。
ドイツ…とは言わないが、ヨーロッパEU圏のエコに対する姿勢が本当の意味でのエコではないかと思うときがある。
もちろん具体的にどうというものを示す事はできないが、昔からドイツの製品に対する姿勢は、使い捨てという概念から極度に離れている。それだけでも随分とエコだと思う。
技術立国日本。
やはりあくまでも技術をウリにするのなら、エコというキーワードは今後外すことはできない。それが技術だけでなく、理念という部分に至っても、である。
日本は、もうアメリカの後をついて歩く時代を終えなければならないと思う。
電化することがエコに繋がるのは分かりますが、その電気をどうやって発生させるのか、の部分に触れられる事が少いなぁと感じてます。
何と言うか、電気を発生させる技術と従来の動力を電気に置き換える技術の間に壁を感じると言うか、見えにくくなっている気がします。
電気の需要が増せば供給をどうにかする必要があるわけで、火力発電の化石燃料使用量が増えたら本末転倒だし。
毎年夏になると電力不足で節電だと騒いでいるのに、一体どこから電気を手に入れるんでしょう?
そう言えば、最初の頃は節電=エコみたいな分かりやすい図式だった気がしますが、そこに電化が加わった結果、総合すると電化の効果はどれ程なんでしょうね。
政府がその辺を把握してるのか疑問です。把握してるなら説明して欲しいなと思っていたり。
地球に優しくない男のぼやきですがw
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電気を発生させるために、原子力や火力を使用するのであれば、それはエコの観点からみて本末転倒でしょう。
一番のキーは、電気を回生させる事。
発生させた電力を利用し、それに対してどう回生させ、元に戻すか? という事に尽きると思います。
そういう意味では、今現在の電動アシスト自転車の大部分はまだ消費型動力だと言えます。
ハイブリッド車はブレーキによる回生を行うのが普通になってるので、後は電力をどれだけ大容量化して、モーター依存率を上げていくかだと思います。
となると、車重が軽いバイクがもっともその恩恵を得られるハズなんですけどね。
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