インターネットが当たり前のような世の中になり、私の知人間では全ての人が回線を自宅に引いている人となった。
モバイル回線を別で用意している人もいるのは昔から同じだが、自宅に少なくともADSL回線を引いている人が知人全てになったという事は、もはやインターネットが生活の一部となった事を意味しているのではないかと思う。
私はといえば、10年ほど前にはISDN回線でインターネットを開始した記憶がある。当時、MMORPGのUltima Onlineをやっていた。
その時使っていたのは、YAMAHAのRTA50iというルーターで、真四角で真っ黒という見た目にもインパクトのある製品だった。コイツはISDN回線で常時接続が出来る製品で、家庭内LANの普及を見越したYAMAHAの戦略的モデルだった。
私はその後ADSL回線に切り替えたが、同じくYAMAHAのRTA54iを使い、ルーターという製品はYAMAHA製を使い続けた。無線LANを導入しようと考えたときもルーターを交換したが、それもYAMAHA製RTW65bだった。
当時はADSLの速度が12Mbpsから24Mbps、30Mbps等々、技術進歩でどんどんと高速化している時代で、ルーターの性能も日々進化していた。しかし、YAMAHAのルーターはもともと企業向けやSOHO向けであるため、安定度第一の製品群だったためか、発売されるモデルの更新頻度が他社から比べて遅かった。
そこで私も引っ越しを期にルーターを今のNTT-MEのMN8300Wに切り替えた。初のYAMAHA以外の製品だった。
このMN8300W、今以て不具合を全くといっていいほど出さない製品で、YAMAHA製品を使っていた頃から、私はルーターでトラブルに見舞われたことが一度もない。なので今のルーターをいつまで使い続けるか? などと真剣に考えたことはなかったのだが、昔の人はこう言っている。
「形あるモノ、みな壊れる」と。
なので、私も今のMN8300Wがどこかで壊れる事を考えていなければならない。いや、そう思っていないといけないほど、MN8300Wは使用年数が長くなってきているのである。
そこでふと現在発売されているルーター製品を確認してみた。
私がMN8300Wを購入した頃から比べると、実に高性能機が安い価格になっていた。しかも最近のものは無線LANが内蔵されているものが殆どで、9月末にIEEE802.11nが正式策定となる為か、それを見越した製品群ばかりである。
その中で私がコレかなと思ったものの一つがコレ。
コレガというメーカーのCG-WLR300NNHというルーターである。
詳しい性能は評価レビューがあるのでそちらに譲るが、コレガというメーカーに抵抗がなければ実に優れた製品と言える。
他にもBuffaloからWZR-HP-G300NHという高性能機も出ているし、この製品にも紹介記事があるので参考にしてもらいたい。
私の目に留まったのはこの2機種である。正直、避けたかったメーカーが2社並んでしまったことに愕然としたのだが、もしあとこれに1社加えるとしたら、やはりYAMAHAだろうし、その製品はRT58iになるだろう。
ただ、RT58iはやはり最新の性能を持っていない。安定度という部分では民生機として最強の一つだろうが、無線LANを内蔵していないし、何より高いという問題もある。
と言うわけで、今なら残念ながらコレガかBuffaloの2択になる。
ルーター黎明期と違い、今はどのメーカーもある一定の性能と品質は持っているだろうから大きな心配はしていないのだが、過度のセキュリティでネットサービスに問題が出るようでは本末転倒である。
そのあたりを踏まえて考えても、上記2機種は比較的安心できる製品と言えるだろう。ただし、格安ルーターから比べれば値段は張るだろうが。
何はともあれ、後継機の選定と現設定のバックアップはそう遠くないウチにしておかねばならないだろう。