SE535 Special Edition

 SHUREはカナル型(耳栓型)イヤフォンのメーカーとしては超有名なメーカーであるが、そのSHUREから特別モデル“SE535 Special Edition”(SE535LTD-J)が発表された。
 SE535はバランスド・アーマチュアユニットを3基搭載したモデルだが、この特別モデルも同じ3基構成、形状も全く同じ仕様だが、ケーブルの長さが116cmと短くなり、カラーリングが本体レッド&ケーブルグレーという変更が加えられている。
 アジア限定の特別モデルで10月28日の発売予定のオープンプライス。店頭価格は49,800円前後になると思われる。

 この“SE535 Special Edition”は色が変わってケーブルが短くなっただけの変更に留まらない。音質面でも手が加えられており、ノズルに搭載されている周波数フィルタが通常モデルと異っている。より高域を良く通すタイプが採用されているという事らしく、高域の表現に違いがあるという。実際、スペック面でも再生周波数帯域の数値に通常モデルとの違いがあり、通常モデルが18Hz~19kHzであるのに対して、Special
Editionは18Hz~19.5kHzとなっている。感度は同じ119dBでインピーダンスは36Ωという部分については同じだ。


 “より高域を通す周波数フィルタ”が実際どの程度なのかは、実際に聞いてみないと分からない。なので他人のインプレッションをそのまま鵜呑みのするのは
良くないのは十分わかっているが、あえてインプレッションの表現を借りるなら、この“SE535 Special
Edition”はよりモニターライクなカナル型イヤフォンになった、と言える。通常モデルより明らかに通っている高音がそう感じさせるようだ。ただ、だ
からといって通常モデルがダメかというとそういうワケでなく、通常モデルは全体的なバランスから音場の密度をより強く感じる事ができる、と言える。
 ま、この辺りは個人が実際に確認してみないといけない部分であり、感じ方は人それぞれと言える。私はSHUREのヘッドホン“SRH940″を使用して
いるが、これも前機種の“SRH840″と比較して高音が強く出ているタイプと言われているが、私的には“SRH940″のモニターライクな音が気に入っ
ている。
 そういう意味では他人のインプレッションはあくまでも参考値にしかならず、自分の耳で感じたものが全てといえる。気になる人はその辺りを確認する意味でも、どこかで視聴するのが良いだろう。価格が価格だけに視聴はするに越したことはない。

 良い音を再現するという意味で、バランスド・アーマチュアユニットを使用する高級モデルは多いが、このバランスド・アーマチュアユニットも全て同じというワケではない。
 味付けがどうなっているのか、またその特性がどうなっているのかがまだ気になる段階ではあるが、Sonyからもバランスド・アーマチュア搭載型のカナル型イヤフォンが11機種発売になる(参考記事はコチラ。メーカー公式はコチラ)。最大4基のユニットを搭載したリスニングモデルが、どのレベルの音を奏でるのかが気になる所。価格的には“SE535 Special Edition”よりも安いようだが、実際に出てくる音と価格とが比例するとは限らない。
 このSonyのバランスド・アーマチュア型イヤフォンは、今私が一番気になる存在である事は間違いない。

 何はともあれ、良い音が欲しいと思ったならこの“SE535 Special Edition”は外れる事のない製品である事は間違いない。“SE535 Special Edition”を選ぶのか、通常モデルを選ぶのかは実際に視聴してから決めて欲しいが、間違いのないモデルという意味では万人が評価している所をみてもハズレていない事を意味している。
 予算的余裕がある人はぜひ買ってみると良いだろう。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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4 Responses

  1. ruser より:

    詳細情報感謝です。
    Sony の新型ウォークマンが音質がよくなってる上に付属のイヤホンがかなり高性能だと聞いて、そろそろ買い換え時かなぁって思ってたら、それにぶつけるように発表されたスペシャルエディション。気にするなという方が無理ですわな。
    現行機が安くて4万という状態で、これはいくらで出回るんでしょうね?
    定価は確か¥77,000位だったと思うんで、スペシャルエディションは6万くらいかなぁ?

  2. 武上 より:

    価格については、記事内にも店頭価格は49,800円前後と記載したのですが…w
    個人的にSHUREに限らない選択肢から考えた方が良いと思いますよ。
    自分の耳を信じる事です。

  3. ruser より:

    価格見落としてましたw
    カナル型のイヤホンでは、Sony かshure が今のところ良いと感じたメーカーですかね。
    でも、Sony はXBAシリーズが出るみたいだし、また視聴しないと分からないですね。
    …それ以前に買えるのか? って話がありますがw

  4. 武上 より:

    よく考えたらヘッドホンをSHUREにしたハズなので…
    ならばカナル型もSHUREにした方がいいのかも(爆)
    さぁ、49,800円に飛び込むのだw

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