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カーナビの未来

 Sonyがポータブルナビゲーションシステム“nav-u”の出荷を年内に順次終了すると発表した。対象となる製品は現在販売されている5機種で、これは完全撤退を意味する。
 “nav-u”は実の所私もかつては購入を検討した事があるナビで、結局価格で買うことはなかったが、私としては悪くないナビというイメージがあった。
 今回撤退を決めた背景には、間違いなくスマートフォンの台頭による販売低迷があったと思われる。今の時代、スマートフォンの地図機能でナビ替わりになる事はごく当たり前であり、バイクや自転車などに取り付ける専用ポータブルナビはもはや不要と言わざるを得ない。
 四輪車にしてもそれは同じで、最近カー用品の中にはiPadなどのタブレット端末を車載できるパーツですら売られている。タブレットPCが単体通信可能なら、それをナビ替わりにする事だって容易だ。
 そうなれば、価格的にも用途的にもカーナビ専用機の必要性がどこにあるのか? という事になってしまう。
 今回のSonyのカーナビ事業撤退は、ある意味時代を正しく捉えた一つの形と言えるかもしれない。

nav-u 公式サイト
http://www.sony.jp/nav-u/

 そんな中、カーナビの新しい方向性を模索するメーカーもある。
 パイオニアは昔からカーナビに関しては独自路線の開発を行っているメーカーで、その歴史はかなり古い。
 そのパイオニアのブランド“carrozzeria”のサイバーナビ最上位機種に、オプションで取り付けられるアイテムが、私は未来のカーナビの一つの方向性だと思っている。
 それがHUD(ヘッドアップディスプレイ)の採用であり、カーナビとしては実に理にかなった拡張現実(AR)を利用した機能である。

 この画像は、実際車のフロントウィンドウから見える景色に、透明のクリアパネルを重ね、そこにナビ情報を映し出しているものである。
 実際には、サンバイザーの位置に取り付けるクリアパネルとナビ本体をBluetoothで接続し、表示させているのだという。


Pioneer carrozzeria サイバーナビ
http://j.mp/PUQRUV
http://j.mp/PUP0Q7

 上記サイトを見てみればわかるが、実に理にかなったナビシステムと言える。
 車の運転において最も危険率が高いとされている事の一つが視点移動である。
 トヨタはこの視点移動を極力少なくするために、スピードメーターなどの表示類を車の中央に持って行き、センターメーターとした。これには賛否両論あり、私はセンターメーターが嫌いなのだが、それでも視点移動が少ないのは間違いがなく、視点移動が少なければ不注意が少なくなるわけで当然事故率は減る。
 ナビのように情報がより多く必要な表示は、それだけ視点移動している時間が長いため、前方を見ていなければならない車の運転ではナビを見ながらの運転は危険と言わざるを得ない。
 しかし、この拡張現実(AR)を利用したナビであるならば、大凡の前方情報を見ながら運転し、なおかつナビ情報を合わせて見ることが出来る。
 これは運転するものにとって見やすいのではないかと思う。

 こうしたフロントウィンドウに重ねてナビ情報を表示する、というタイプのものは実はコレが初めてのものではない。
 以前からあったものは、ダッシュボードの所にモニターを上向きで設置し、フロントウィンドウに映り込む映像を見るタイプであった。
 しかし、このタイプはフロントウィンドウの角度によってモニターの向きを合わせなければならないという問題と、昼間はやはり見づらいという問題があった。
 しかし、今回のHUDを使ったモノは、そうした従来の表示方法とは根底が違う。昼間でも見やすく、かつ本来見えなければならない部分を避けてナビ情報を表示できる。
 これを理にかなっていないとすると、何が理にかなっているのか? とすら言いたくなる。

 このサイバーナビのHUDの最大の問題は、その価格にある。
 使用できるのがサイバーナビの最上級モデルとの組み合わせであり、しかもHUD本体の価格もそれなりに高い。今の段階だとオープン価格となっているが50万円くらいのシステム価格になってしまう。これではまだまだ高嶺の花と言わざるを得ない。

 だが、全てはこれから始まるとも言える。
 どんな製品も最初は高いが、よりコストダウンが進み、競合が表れれば価格という面では大きな進化が望める。もちろんメーカーとしては安売りしたくはないだろうが、普及しない事にはカーナビ専業に未来はない。
 昔からカーナビに力を入れているHONDAあたりは、おそらくこのHUDをターゲットに新しい製品を投入してくる可能性は高い。今の時代は、車メーカーがこうした製品をサポートしていく方がより安定した開発に繋がるからだ。

 私が次に車を買い換える頃には、こうしたHUDのようなフロンドウィンドウに情報を重ねて表示するタイプが全体の半分くらいに普及しているのではないかと思う。
 …いや、まだ買い換えた車が納車されてないんだけどさ(爆)

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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