昨日追加したRadeon VIIをいろいろ使ってみた。
ファンは止まらない
昨日の記事にRadeon VIIを装着した時の話などを書き、実際にFF14でのベンチマークテスト結果を掲載したが、それらはあくまでもベンチマークでの話。
実際に私が使ってみてどう感じたか、などはまた別の話なので、今回は使用感をちょっと書いてみる。
まず、起動時だがRyzen RX Vega64と同様に一気にファンが高速回転するので、かなりの騒音が出る。これは起動シークエンスの儀式みたいなものなので、毎回起動する時に全開でファンが回るのだが、この部分はVega64と全く同じであった。
数秒間ファンが全開で回った後、一気にファンが停止したように静かになるのだが、実際はファンは止まっているわけではなく一定回転数で回っている状況が続く。負荷がかかっていなくてもファンが回っているというのは、最近のビデオカードでは珍しい仕様だが、少しでも省電力化するのであればここは止まって欲しかった。
余力があるという事
OSが起動してGPU稼働率が1桁台の時、つまりアイドル時は通常のPCケースであればほぼ無音に近い状態。前述した通り、実際にはファンは回っているが、ケースファンなども回っている為、その音でかき消されてしまう。
ココから、昨日と同じ条件でFF14を起動させると、一時的にGPU稼働率が50%を超え、オープニング画面が表示される。ここからキャラクターを選択して実際のゲーム画面へと向かう際は、稼働率が結構変動するが100%に届くような稼働は見られない。ファンの音も特にうるさくなる事はなく、変化がないのは良い事である。
実際にゲーム画面が表示され、プレイヤーが多数集まる場所に出てくると、ここでGPU稼働率が73~65%ほどで固定化する。ここにきてちょっとファンノイズが聞こえるかなという状況だが、決してうるさいほどではない。
2ndキャラで大迷宮バハムートを一切やっていなかったのだが、たまたまパーティ募集で邂逅編1~5を制限解除で一気に駆け抜けるパーティを見つけたので、そちらに参加、実際の稼働率を見てみると、今までVega64だと常に95%近くになっていた稼働率が70%台に留まる事を確認した。
その後、クエストを進行させていくが結局80%台に行く事はなく、平均稼働率でも74%程度と言える状況だった。しかも、常に60fpsは確実に出ている状況なので、Vega64と比較してもかなり余力のある状況というのが見て取れた。しかもそれだけでなく、ファンも極端に高速回転する事もなく、静かなものである。
3440×1440ドットという高解像度かつ変形表示でこれだけの性能が出せる余力は実に良い。
NieR:Automata
さて…PCゲームにおいてSteam版のNieR:Automataはある意味鬼門になるソフトである。
MODを入れずにSteam版NieR:Automataを起動させると、GPU稼働率は一気に100%に到達し、60fpsに制限されたフレームレートを達成しようと必死にGPUが稼働を開始する事になる。
この仕様は結局公式では一切解決される事はなく、有志によるMODの導入で映像効果をいくつか解除して稼働率を下げるという行為が行われるケースが一般的であった。
私ももちろんMODを導入しているが、Vega64をフル稼働させると映像効果を削減していなくてもフルHD解像度であればほぼ60fpsが達成できていたので特に変更する事なくプレイしていた。
なのでVega64でのプレイ時は、常にファンは全開状態で環境的にはうるさい状況だったのだが、これがRadeon VIIでどうなるか? というのが気になっていた。
で、実際やってみたのだが、面白い結果となった。
ちなみにゲーム上での画質設定は考えられる最高品質のものを選択している。
この設定で、なんと、どんなに稼働させてもGPU稼働率は70%台前半を超える事はなく、平均的に言えば68%くらいで安定して動作した。一切の映像効果を削減する事なく、60fpsを維持しながら68%の稼働率というのは、私の想像していたものよりずっと低い状態である。
もっとも、解像度はフルHDなのでFF14よりずっと負荷は小さくなるハズのものがこの稼働率なので、やはりNieR:Automataは重量級ソフトと言える。
Radeon VIIのフルHDでのGPU稼働率が68%なら、WQHD(2560×1440)でやってみるとどうなるのか?
残念ながら、諸事情からまだ検証できていないので、近いうちにWQHD表示での稼働率は調べてみたい。
おそらく60fpsを維持する事はするだろうが、GPU稼働率は90%は超えてくるものと予想される。
気になるDoA6
とりあえずFF14とNieR:Automataでの使用感を書いたが、NieR:Automataより重量級のソフトは今の所MMORPGの「黒い砂漠」ぐらいしか知らないので、NieR:Automataの状況が分かればほぼそれがベンチマークになるのではないかと思う。
だが、つい最近発売されたソフトで一つ気になるタイトルがある。
それがSteam版DEAD OR ALIVE6である。
映像表現に高度なものを要求しながら、対戦格闘ゲームという厳しいフレームレートを要求する本タイトルは、多分画像品質を高めに設定すると、要求性能はかなり高い物になるのではないかと予想する。
一応、公式では推奨環境として要求するビデオカードは4K画質でGeForce GTX 1060という事のようだが、そんなワケがない。
おそらくテクスチャ品質を上げていけば自ずと要求性能は引き上げられ、ましてそれで最低60fpsを必要とする場合はさらに性能を要求してくるように思う。
もっとも、ひょっとしたらビデオメモリへの要求の方が高いのかも知れないが。
どっちにしてもRadeon VIIならAMD系では最上位なので、他に選択肢がない。これでどの程度の表示になるのか試してみたいところだが…どうもこうした表示以外の部分でDoA6はユーザーの不評を買っているようで、今現在、ちょっと手が出しにくい。
その理由がキャラコスチュームの取得にまつわる問題で、現時点でかなり苦行を覚悟する必要があるらしい事が判明している。
課金モデルのゲームなので、何とかして課金させようと画策したタイトルなのかも知れないが、それも度を過ぎるとユーザーの批判を真っ向から浴びるという事である。
さて…購入に際して如何なものか?
高解像度での恩恵
Radeon VIIを使って思ったのは、この性能なら何ら不満は出ないという事である。
勿論、価格が価格なのでそうじゃなきゃならないとも思うが、GeForce RTX 2080との比較とかそういう問題は、使ってしまえば気にならなくなる。多分、私のよく使うソフトウェアの場合はRTX 2080の方に最適化された環境のハズなので、結果としては良好な状況になり得るだろうとは思う。
しかし、Radeon VIIでも不満の出る状況ではなく、逆に使いたい機能をより多く持っているという点で普段使いではRadeon VIIの方が効果的だと思っている。
それに、16GBというビデオメモリ容量をこの価格で入手出来るのは魅力的である。NVIDIAなら考えられない構成である。
と言うわけで、まだまだ検証が足りていないところもあるが、1日使ってみて思ったのはVega64よりずっと使いやすく、また静音であるという事である。もちろんこの「静音」というのは、余力があるから静音なだけであって、Radeon VIIが全力を出す必要になればまたうるさくはなる。
ただ、今の私の環境ではまだ余力を残している感じなので、もうちょっと高度な領域に行けるかな、という希望を持ちつつ、安定した環境を得た、というのが現在である。
Radeon VIIを迷っている人は、ぜひ突貫してみてもらいたい。
価格だけの良さを得られるかは人それぞれの思う所かもしれないが、少なくとも上級な環境へと移行できる事は間違いない。
個体差はあると思いますが、VIIはVega同様にundervoltingをするとより安定し、トータルの性能が僅かですが上昇するようです。
管理人さんも試されてみては??
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情報、ありがとうございます。
undervoltingに関しては、そういう結果があるという事は知っていましたが、具体的にどうするのかという事がよく分かっていない事から、試していませんでした。
コレ、単純にドライバのWATTMANで設定して電圧下げればいいのかなぁ…。
何となく、ソフトウェアだけでやっていて本当に電圧が下がるのか半信半疑なんですよね…。
もっといろいろ情報を集めたいと思います。
それで出来る様なら試してみたいと思います。
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調べて見たところ、Radeon settingのWATTMANで電圧設定を手動にして調整するようです。
性能が上がる理由は、電圧を下げてコア発熱量を下げるとサーマルスロットリングの発生を抑制する事ができる事からパフォーマンスが向上する、という事のようですね。
確かにコアのシリコン特性に左右されるので、個体差のある話になりそうです。
試してみたいと思います。
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押し付けがましいかなと思っていたのですが関心を持っていただいてよかったです。。。
にしてもカスタマイズでこんなにも大きく変わってしまうのは面白いなと思ってしまいます。それほど繊細な世界なんですねぇ…
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実際に試してみました。
結果から言うと、0.9Vの降圧でほぼ同等の性能にはなりそうな感じです。
性能向上とまではいかないようですが、省エネ稼働はさせられそうな感じです。
http://j.mp/2VJn5bF
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