ブラウザゲーム「魔法少女まどか☆マギカ オンライン」がサービス終了となる。
キャラクタービジネス
ストラテジーアンドパートナーズが行っていた、ブラウザゲーム「魔法少女まどか☆マギカ オンライン」と「進撃の巨人 -反撃の翼- ONLINE」のサービスが5月28日に終了する、と報じられた。まぁ…ブラウザゲームではがんばった方かな? とも思えなくはない作品だが、もちろんそう思えるのは、コンテンツの力によるものであって、私はサービスそのものの力ではないな、と思っている。
ブラウザゲームは、スマホゲームと似たような所があり、安価な制作費と運用費で基本プレイ無料を謳い、そこでアイテム課金などコレクター心を揺さぶって課金費用を引き出す…とちょっと悪意に満ちた言い方だが、こういうスタイルのゲームだと私は思っている。
それが正しいかどうかは別にして、今までアイドルマスターシンデレラガールズでも結局は重度のガチャ難民を生み、社会問題にまで発展したワケで、今回のまどか☆マギカオンラインや進撃の巨人オンラインは、まさしくその流れに乗ったものではなかったかと思う。
そして結局は終焉を迎える事となる。
しかし…アイドルマスターシンデレラガールズはまだ終了していない。同じベクトルを持っていたかのような両タイトルで、なぜこんな差が生まれることになったのだろうか?
これは、もちろんコンテンツそのものの力も去ることながら、キャラクタービジネスの考え方の差ではなかったか? と、素人ながらに思ったりする。
コレクターをどれだけ震わせるか?
私は、キャラクタービジネスというのはそもそもコレクター魂をどれだけ揺さぶるか? という所に尽きると思っている。
アイドルマスター関係が強いのは、ファンが欲しいと思うものを次々と先手を打って供給し続ける所にあると思っている。
おそらく、運営そのものを行っているモ○ゲーやG○EEよりも、コンテンツ元からの要望や提供、或いはその両方が、意図的に絡み合って、ファンへの訴求効果を生み出しているように思える。
好みや嗜好の多様化が起きている事はよく言われるが、アイマスはそうした要望に十二分に答えているし、それはまどか☆マギカも同じだ。
だが、問題はそこからであり、アイマスはその後も需要と供給のバランスが絶妙に撮られている。しかしまどか☆マギカオンラインはそれが上手く機能しなかったのではないか? と思えるわけである。
キャラクタービジネスを甘く見ていた…と、当事者でない私が言ってはいけないのかもしれないが、今回の件でストラテジーアンドパートナーズはゲームポータルサイト「GG」のサービスも7月31日に終了すると宣言している。
ビジネスである以上、そこに投入する人材にかかる費用などを考えて、サービス継続困難と判断せざるを得ないぐらいの運営にまで落ち込んでいた、と言わざるを得ない。これはまさしく、まどか☆マギカと進撃の巨人という二大コンテンツを擁しながらもキャラクタービジネスの舵取りが上手く出来なかった証としか思えない。
何事もバランスが…
正直、私は前々職がそうしたキャラクタービジネスを行う企業だった事もあって、そうした企業側の考え方なども理解できるし、その後消費者となってもソッチの業界を知る為に、両者の考えや思いが理解できる…と思っている。
だから、消費者サイドで考えれば良質で欲しいと思うものを低価格で供給して欲しい…と思うのだが、企業サイドで考えればビジネスなくして考える事が出来ない為、場合によってはえげつない価格設定或いは供給状態というのもやむなし、という事情を理解できてしまう。
しかし、これは両者が理解できるから答えが出るのではなく、片方の気持ちしか分からなくともバランスが重要という結論に至る事は、実はそう難しく考えなくても出てくる答えだったりする。
しかし、時にこれが理解されず、結果独りよがりの運用が行われ、サービスそのものが消えていく事がある。
今、ストラテジーアンドパートナーズはそうした渦中にいるのではないかと思えて仕方が無い。
元々がダメという話も…
ただ、ストラテジーアンドパートナーズに関しては、そもそもその体制がダメだという話もある。
ニコニコ大百科などに書かれている評価は…それはもう見るも無惨な酷評で…
ストラテジーアンドパートナーズ - ニコニコ大百科
http://j.mp/1BsBB6j
読めばわかるが、まぁ酷い状態である。
おそらく…ロクに人材を投入していない、もしくは必要な予算を落としていないという事なのだろう。いや、それ以前に、コンテンツの権利を買うのに使った費用で予算が出ないのかもしれない。
ストラテジーアンドパートナーズ、公式サイトを見ると現在はS&Pと社名変更しているようだが、同社が扱っているコンテンツがビッグネームばかりで驚くばかりである。
どういった経緯でこのようなコンテンツとマッチングできているのかがかなり気になる。
ひょっとして会社の関係者はこうした業界の重鎮なのか?
まぁ、それだけにコンテンツ権利を購入するのに結構な額を使っているとしか思えない。だとしたら、運営する為に必要な人材を投入できるだけの予算を使っていない可能性もあるし、何よりそもそもキャラクタービジネスの考え方そのものが、ファンと共生していくという方向に向いていないのかもしれない。
ビジネスの在り方の問題でもあるので、ウチはこういうスタイルなんだ、と言われてしまえば其れ迄なのだが、随分と企業理念とはかけ離れた実態だとしか言い様がない。
S&P 公式
https://strategy-p.co.jp/
どっちにしても、コンテンツを売る側も自分達の作品を汚されたくなければ、売先の事をちゃんと知った方がよいだろう。
それともそれが出来ない事情があるとするならば…この先、キャラクタービジネスの世界も盤石の体制とは言えないのかもしれない。
このコンテンツを売る側の話。
まさに、パチンコ業界も似たような事になっている気が。
エヴァやガンダムなど、多数の台がでていますが、昔は出せば当たると言われたこれらも、最近では、版権汚しと言われたり。
あとは、版権力を使った抱き合わせも当たり前に行われるので、パチンコ業界も、エロゲ業界のダメなところを追従している気がしてならないですわ。
返信
もともとキャラクタービジネスをちゃんとやってる所は、昔からの老舗しかなくて、新興企業は「儲かるから」という理由で参入してるに等しい感じだと思います。それがここ20年くらいの話。
でもそれも競争相手が増えてくれば当然うま味も小さくなって、手間をかけないと他と差別化できなくり、結果、コンテンツを掃いて捨てるようなビジネスへと変貌していく…それが今の状態だと思います。
だから、ゲーム業界だとかパチンコ業界だとか、そういう業界という枠そのものは無関係なんですよ。そこにキャラクターを使った版権というものが存在する限り、それはどの業界にも言える事でしょう。
みんな自由度が少ないと言っている、ディズニーや小学館あたりの手堅い管理手法は、実は一番コンテンツを長持ちさせる方法だったりします。
まぁ…だからといってコノやり方が正しいと言えるかはまた別の問題ですが…。
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