超広角レンズと聞くと、どうしても歪曲するものと思っていた。
流石のプロレンズ
6月下旬に発売されるという、オリンパスのマイクロフォーサーズ用レンズに“M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO”がある。(画像はココより引用。CP+2014の試作レンズのモノである)
このレンズは、私が持つ“M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO”と、その後に発売された“M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO”と並ぶ、大三元レンズの一つで、このレンズが発売される事で、オリンパスのマイクロフォーサーズにようやく大三元が揃う事になる。
大三元レンズというのは、広角、標準、望遠のそれぞれの領域をカバーする3本のレンズが各々通しでF2.8というレンズ群を言う。ちなみに小三元レンズというのもあり、そちらは領域は同じ3本のレンズでF4.0のF値レンズ群になる。
話を“M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO”に戻すが、7-14mmとなると、35mm判換算でも14-28mmと超広角~広角といった領域をカバーするレンズになる。流石にこの領域のレンズとなると、かなり歪曲するのが普通であり、レンズの中心はまだしも、レンズ周辺の映り込みとなると色収差によって像がブレで見えるものである。
しかし、オリンパス公式にsampleとして挙げられている画像を見ると、それが恐ろしいほど補正されている事が解る。
オリンパス公式 M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO サンプル
http://olympus-imaging.jp/content/000070551.jpg (現在リンク切れ)
サンプル画像の下半分は、波状に広がるテーブル(デスク?)が映し出されているが、これが見事にブレもせずに直線で表現されている。
上記の“M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO”の画像を見ればわかるが、これだけ丸みを帯びたレンズからの画とは思えないほどシャープである。
最短撮影距離20cm
海外サイトの「simplyROBIN」にこの“M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO”のレビューが掲載されている事がデジカメinfoに紹介されている。
そのレビューの中での評価は、開放からとてもシャープな画が得られるという事と、AFがコントラストAFであっても高速に決まるという事、色収差・歪曲ともにデジタル補正されていて最終出力では微塵も歪曲が見られないという事など、評価はかなり高いものである。
その中でも、センサー面から20cmまで寄れる事も語られている。広角レンズで寄れるレンズというのも最近は増えてきているが、このレンズもその例に漏れず相当寄れるようである。
ただ、欠点もある。
それは重いという事である。但し、この「重い」というのは、m4/3用レンズとして重いという事であって、フルサイズ用レンズなどから比べればずっと小さく、軽く作られているワケで、これが直接欠点と言うのも変な話である。
ただ、残念ながらグリップが小さいカメラ、オリンパスでいうなら、E-M5やE-M5 MarkII、E-M10では保持するのが大変かもしれない。やはりこういう時は“M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO”と同様にE-M1の出番という事になるだろうか。
突き出た丸い前玉
しかし…この手の超広角レンズを購入する人は、レンズ保護をどうやっているんだろうか?
調べて見ると、軒並み「フィルターは付けられない」という話しか出てこない。
突き出ているだけに、前玉の保護が出来ないのは、かなり危険としか言い様がないし、安いレンズでもないだけに、私などがもし購入するような事があったら、恐くて堪らない。
もともと、超広角レンズはその形状からフィルターが取付けられないという事が多いが、もし取付けられたとしてもかなり問題が出るケースがあるらしい。
というのは、例えば三脚を使って超広角レンズで撮影したとして、その撮影した画に三脚が映り込む…というぐらいレンズによっては広角で撮影できるため、それにフィルターを取付けたなら、フィルターによって画の端がケラれるなんて事がよくあるらしい。
となると、そもそもフィルターが取付けられない、なんて事もある。
となると、やはりこの“M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO”もフィルターを取付ける事はそもそも想定していない、いや、想定できないレンズなのかもしれない。
そうは言っても、安いレンズではない。
なんとかフィルターを取付けられる方法はないものだろうか?
オリンパスさん、そこら辺、何とかなりません?
…ま、18万円超えのレンズなんて、そうそう買えるものではないのだが…。
遂に来ますね、超広角PROレンズ。
センサーサイズの関係上、画角が望遠寄りになってしまうm4/3で本格的な超広角(フィッシュアイに非ず)が出るとは、最近のOLYMPUSは本気度が高いですね。
前玉最全面のレンズを保護出来ないと言うのは怖いですね。
フィッシュアイ等でたまに見かけるけど、出っ張らないと広い範囲から光を受け取る事が出来ないのも事実。無理矢理光を曲げれば出来ないことはないらしいけど、収差と光量不足を補正するのが大変なんだとか。
この手のレンズは最前面に防滴、防汚コートしていることが多いので、多少の汚れなら大丈夫だろうけど、カツンとぶつけたら血の気が引くんでしょうねw
花形フードは流石にレンズより出っ張ってるだろうから、前面だけ「キヲツケロ」が対処方法なんだろか?w
それにしても、レンズ構成見ると凄まじいですね。
採算より本当に良いレンズを作ろうとする姿勢は好ましいです。
あとは、デジタル補正がどの程度かかっているか、ですかね。
RAWで撮る人にはカメラ本体のレンズ補正が効かないので、レンズのみの補正がどれほどなのかが気になります。
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大三元レンズの一つなので欲しいという人は多いだろうし、実際に手にする人も多いレンズになるとは思うけど、とにかくフィルターが取付けられないというのは非常に痛い。
フィルターを取付けられるギリギリの所の焦点距離ってどれぐらいなんだろう?
例えば10mm(35mm判換算20mm)ぐらいだったら、フィルターを取付けられるんだろうか?
もしフィルターを取付けられるギリギリの所の広角レンズが出たら、私ならソッチを選びそうだ…。
もちろん「価格的に買えれば」の話だが(>_<)
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このレンズのフードはどういう構造してるんだろう?
花形ではない円筒形のメタルフードを付けて、その先にフィルターを着けている例はありました。
でも、超広角だとフードは浅くて広いので、巨大なフィルター(勿論高額)が必要だし、フィルター枠の厚みによってはケラレる可能性があるみたい。
ケラレ無かったとしても、周辺の光量不足になって画質に影響する可能性もあるとか。
気を着けて使うしか無いのかもしれないけれど、寄れるレンズだけに保護はしたいですよねぇ。
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私は飛び出た前玉レンズは使わない(使えない)と考えています。
なのでいくら大三元レンズであっても、このレンズを買うという事はないと思います。
ただ、もし前玉が飛び手でいない焦点距離10mm(35mm版換算)くらいのレンズがあったなら、それならば買うかもしれません。
やはり、私からすると保護できるという事は何よりもアドバンテージなワケで。
まぁ、私はどちらかというと望遠側の人間だと思うので、超広角とかはソチラにお任せしますw
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