先日退院延期となった母が戻ってくる前に揃えるべきものを揃える。
秋をすっ飛ばした今年の冬
当Blogでも先日記事にしたとおり、母の退院が一時延期となった。
おそらく今週には退院となるだろうが、今の段階ではまだハッキリした日程は出ていない。
入院した時までは、暖かい日が続いていたが、ここ一週間で私の地域は急激に寒くなってきた。そう考えると、母が帰ってくる前にいろいろと自宅介護で使用するものを変えていく必要があると考えた。
先日、当Blogで、私が着る電気毛布「だら活毛布」を購入したという記事を書いた。
今年は全体的には暖冬だと言われているようだが、体感的には暖冬というよりは急激に寒くなったという印象の方が強い。理由は秋に入るというタイミングを感じる事がなかったからだ。
夏の残暑を感じる期間が長く続き、その後急激に冬の到来を感じる冷え込みが来たため、体が気温について行けていないのが理由だ。
実際、朝晩の寒暖差がとても大きく、夜になると急激に寒くなる感じがする。
そうなると、母を自宅介護する時にもっとも困るのが部屋の室温管理である。
母は自分がベッドの上にしかいられない事から、ストーブなどの暖房器具を入れっぱなしにする事を極度に嫌う。特に火を扱う事なので、自分の手の届かないところで火事になる可能性がある事を避けたいという思いが強い。
この思いは私ももちろん理解できるのだが、だからといって冬に暖房も付けずにいるというのは自殺行為である。
またエアコンに関しては、母は暖房でエアコンを使う事を嫌う。電気料金が跳ね上がるからだ。夏のクーラー使用時よりも断然電気料金が高くなるので、もともと選択肢に入っていないというのが我が家の常識になっている。
ストーブもダメ、ファンヒーターもダメ、となると選択肢として残るのが電気毛布なワケである。
電気毛布の新調
ところが最近の電気毛布のちょっとお高い製品はタイマーで数時間で一度切れると言う製品が当たり前にある。
そうなるとスイッチを入れ直す必要があるのだが、母にそれを言うととても困ったという顔をする。単純にスイッチの入れ直しなだけなのだが、そこはお年寄り。操作する事に抵抗があるのである。
しかも今の介護ベッドは背もたれなどを動かすコントローラーがあるが、そのコントローラーを手持ち操作するので、自分の手元のコントローラーが増える事を嫌っているのである。
となると、タイマーで切れるという安全装置がなく、それでいて適温に調節してくれるような電気毛布があると便利、という事になる。
仮に適温にする機能がなかったとしても、少なくとも勝手にスイッチが切れるという安全装置のない電気毛布が最低限必要である。
安全装置がない…イマドキ、そんな電気毛布があるのか? とも思ったが、探せばあるものである。
コイズミの「電磁波カット掛け敷き毛布 KDK75236D」である。姉妹品にタイマー付きなどいくつかの種類がある。私が購入を決めた電気毛布は、室温をセンサーで感じ取り、温度調節もしてくれるようなので、まさに狙っていた通りの電気毛布であった。
さらに喜ぶべき事は、電磁波対策もされているという事。電気毛布は、微弱ながら通電による電磁波が毛布表面から出る。これは電気を使っているが故の特性なので避けようが無いのだが、それによってむくみが出る人が居るらしい。全ての人に影響があるというわけではないが、敏感な人はこの電磁波によって体調変化があるようだ。
母もそういった事に敏感なところがあるので、今回見つけた製品はまさにうってつけの電気毛布だと言えた。
今使っている電気毛布も、実はタイマーによる安全装置のないタイプで、ずっと使い続けられるものなのだが、大きさが敷き毛布ベースのもので、ちょっと小さめのものになる。その敷き毛布の大きさで今は掛け毛布として使用しているのだが、ちゃんと掛け毛布のサイズで希望に叶う製品を探していたというのもあって、今回見つけた製品に切替える事にした。
自宅介護をするということ
特別養護施設(通称:特養)などのいわゆる老人ホームに入るという事は、お金がかかると良く言われる。
確かにお金はかかるのだが、自宅介護を行うという事になっても、お金は結構かかるというのが実情である。
介護保険を貰っていたとしても、その枠内で全ての事が完結する事などまずあり得ないし、自宅介護に必要なものはレンタルするか購入するか、どちらかの選択をしなければならない。
レンタルすれば月に数百円で済む装具があったとしても、結局長期に渡れば購入した方が安上がりになるというケースもあれば、メンテナンスなどを考えれば結局レンタルする方が安くなるなんてものもある。
そういう切り分けをしながら、自宅介護に必要なものを準備し、生活していくわけだが、労力とかかるお金を考えると、特養に入る方が結果的によかった、なんて事もあり得る話である。
ただ…そういった施設に入るかどうかの大きな一つのポイントは、やはり本人がどちらを希望するか、といった事が大きい。
自宅にいる事を望めばその本人意思を尊重し、自宅介護中心に事を勧めねばならないし、家族に迷惑を掛けたくないという人であれば、施設に入る事を望むだろう。
だが、大凡の人は自宅にいる事を望むという。理由は単純で、やはり気の置ける存在というのが家族だという事である。
ウチの母は、やはり自宅にいたいという希望を持っている。これは失語症になる前から聞いていた事だし、言葉を発する事のなくなった今でも、私が施設の話をすると明らかにイヤだという反応を見せる。
そう言われてしまえば、私としてはやはり自宅で面倒を見るしかない。
だから言って聞かすのである。できる事しかできない、と。
できない事をどこまでヘルパーさんや訪問看護師さんにお願いするか。
私の自宅介護は、こうした必要となるべきアイテムと活動を許容できる範囲で受け入れながら生活の一部として受け入れる事が全てである。
それにしても…今年の冬は何かと光熱費がかからないようにしたいが、電気毛布でこの辺りは改善できるだろうか?
かわらずファンヒーターやストーブをがんがん使うようであれば、電気毛布の電気代だけ高く付く事になるが…さて、どうなる事やら。