もっと早く発売して欲しかった

「プラチナ塗名人キット for AM5」がようやく登場する模様。

横モレが気になる

現在の私のメインPCは、CPUにAMDのRyzen 7000シリーズを組み込んでいる。
CPUのソケットが従来のAM4からAM5に移行した最初のシリーズにあたるのだが、問題はこの新しいCPUは、ヒートスプレッダの側面に切り欠きがある形状をしていて、一見、放熱しやすそうな印象はあるものの、実際はヒートスプレッダそのものが熱伝導で他のクーラーなりに温度を伝える関係上、この切り欠きには放熱の意味はほぼないため、逆にヒートシンクとの間に入れるグリスが漏れてCPU内部にグリスが貼ってしまうのではないか? と心配になるような問題がある。
なので私は組み立て始めのRyzen7 7700Xを組み込んだ時も、先日のRyzen7 7800X3Dを組み込んだ時もグリスガードなるアイテムでこの切り欠き部分にフタをしてグリスを塗布している。
しかもグリスは多く塗っても意味はなく、いかに薄く、均一に塗るか? という事の方が重要になるのだが、先程の横モレも含めてその塗布量や塗布する場所など、ヒートスプレッダが特徴ありすぎる形のため、結構グリス塗布で悩む事が多い。
私もRyzen7 7700Xの時は自分でマスキングテープをCPUに貼り付け、グリフを塗布する所以外にグリスが付かないようにして塗布したのだが、Ryzen7 7800X3Dに交換する時、CPUクーラーを取り外して前回塗布したグリスが結局結構な量で横にはみ出ていた事を確認したので、Ryzen7 7800X3Dに交換した時はその塗布量に対して随分と悩んだ。
結局、Ryzen7 7800X3Dを搭載した時もマスキングテープでグリスを塗布する場所を絞り込み、塗布するグリス量を極力少なくしてCPUクーラーを取り付けた。
だが…正直横モレしてるだろうな、と思う。

グリス塗布キット

親和産業という、CPUグリスなどを販売しているメーカーと、オーバークロッカーの清水貴裕氏がコラボした製品に「プラチナ塗名人キット」というものがある。
私が今のメインPCを組んだ時もその商品はあったのだが、それはAM4ソケットに対応したもので、AM5ソケットに対応した商品はまだ未発売だった。
そのコラボ商品だが、3月287日についにAM5に対応したものが発表された。
何気に便利
製品には、ソケットAM5に最適化されたマスキングシールとと塗布用のプラチナグリスカードで、グリスカードで均一にグリスを塗り広げる事ができる。また、グリスを拭き取る事ができるアルコール成分配合のグリスクリーニングシートも付いてくる。この3点で製品が構成されている。
この商品のうち、特に専用品でありながら使い切りとなる製品のマスキングシールは「グリスマスキングシール for AM5」(3枚組)として単体発売もされる
もっと早く発売されていれば、間違いなく私も買っていたのに…。
というか、今度メンテナンスする時には、ぜひ買ってみようと思う。
グリスは一定の使用時間で塗り直す事が良いとされているので、CPUの熱が問題になるようなら、また取り外して再塗布する際に、このキットが役立つだろうと思っている。

PCのメンテナンス

これは私もあまり積極的に出来ているとは言えない事だが、PCも定期的にメンテナンスすべきものだと言える。
たとえば、簡易水冷のCPUクーラーを使用している人は、3年くらいで交換した方が良いと言える。というのは、簡易水冷といっても、結局は冷却液は揮発して量が少なくなり、結果として冷却能力が落ちてくる。簡易水冷だけに冷却液の追加はできないので、結果クーラー毎交換という事になるからだ。
空冷CPUクーラーの場合は、ファンが止まってしまえば冷却能力が落ちるので、新品のファンに交換という事になるが、それ以外にもCPUとクーラーとの接点に使用するグリスだって劣化するので、定期的にクーラーを取り外し、グリスを塗り直す必要があると言える。
もちろん、このメンテナンスをしなければ即動かなくなる、という事はないが、能力は確実に落ちていくので、以前はCPUのサーマルスロットリングが働くことはなかったのに、気がつけばサーマルスロットリングが働いてCPUの能力が制限されていた、なんて事も起こりうる。
そうした事を防ぐためにも、定期的なメンテナンスは必要と言える。
ま、私自身も結構放置してしまうタチなので、声を大にして言える話ではないのだが。

CPUとクーラーの間で使用するものは、グリスだけとは限らない。サーマルパッドを貼って挟む事でCPUの熱をクーラーへと伝達する方法もあるので、能力だけを見るのではなく、メンテナンスのしやすさを考えた上で、適したアイテムを使うのが良いだろう。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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