おそらく廃棄品の再利用ではないかという予感。
APUからGPUを除外したもの
AMDがRyzen 8000シリーズの一環としてGPU非搭載モデル「Ryzen 8000F」シリーズを発表した。発売されるコアは「Ryzen7 8700F」と「Ryzen5 8400F」の2種で、価格は269ドル、169ドルとなる。
Ryzen 8000Fシリーズは、Zen4コアであるRyzen 7000シリーズと異なり、元々はAPUとして製造された製品を流用していると思われるため、低消費電力で効率を高めるよう最適化されているのだが、GPUを非搭載とした事でよりオーバークロックしやすい状況を作り出し、よりパフォーマンスを高められるプロセッサと位置付けている。
Ryzen7 8700Fは、8コア16スレッドで動作クロックは4.1~5.0GHz、内蔵するキャッシュは合計24MBとなり、NPUを搭載する事でRyzen AIをサポートする。
Ryzen5 8400Fは6コア12スレッドで、動作クロックは4.2~4.7GHz、内蔵するキャッシュは合計22MBとなるが、NPUを搭載している…という記述がないので、おそらくRyzen AIはサポートされないと思われる。
共にTDPは65Wで、Wraith Stealthクーラーを同梱する。
これらの仕様を見るに、やはりAPUと同じ流れで設計されている部分を多分に持つと思われる。
半導体リソース
今回発表のあったRyzen 8000Fシリーズのように、AMDは比較的元々あった製品群から一部の機能を削減して別製品とするような動きを見せている。
これは製造過程で使用不可となった部分を潰し、使える部分だけを利用した半導体を商品として売りつくす一つの手法であるので、上手い具合に半導体リソースを使い回して製品にしているという意味では正しいと思う。
ただ、本当にそれだけの理由で、こうした再生品を商品にしているのか? というところに多少なり疑問に思える所がある。
それは巨大企業によって生産ラインを抑えられてしまっている、という事。
たとえば、TSMCの3nm製造ラインの一部は、Apple製品の生産で埋められているという話は有名な話で、それ故にそのラインでは他企業の製品を生産できない状態にあるという。
このように最先端プロセスの製造ラインを独占する事で、他企業の製品を製造できない状態となると、独占できなかった企業はそれ以外のラインで生産するか、或いは一部生産できたものを隅々まで利用して商品に変えるという手段を執らざるを得なくなる。
ま、有効活用できているので、それはそれでムダにしないという意味では良い事なのだが、結局は巨大企業との差がこういうところに出てしまっているという事なのだろう。
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