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簡易水冷を1年使ってみて

メインPCを組立てて早1年が経過。

使って初めてわかること

昨年、メインPCをリファインしてIntel Core i7-8700Kへと切り替え、ビデオカードもRadeon RX Vega64へと変更した私だが、その際、今まで使ってこなかった簡易水冷式のCPUクーラーを導入した。
正確に言えば、Ivy Bridge時代に一度だけ簡易水冷式クーラーに手を出したのだが、届いたモノが初期不良品で、結果簡易水冷はまだ時期尚早と判断して空冷式に戻した経緯がある。
なので、今回のメインPCのリファイン時にはぜひ簡易水冷式クーラーを使ってみようと考え、Antec製のMercury240というラジエーターサイズが240mmの簡易水冷式クーラーに手を出した。正常動作を急ぐ必要があるかもしれない簡易水冷式クーラーのイメージとしては、とにかく空冷式よりも冷える、音が静か、メンテナンスフリーであれば手軽、といったものだったが、実際使ってみるとそうしたイメージとは若干異なる事に気がつく。
1年使って真実を見た私からして、簡易水冷式クーラーは魅力的だったのか?
ちょっとそのアタリを再考してみたい。

冷えるという幻想

昨年組立てたとき、この冬が始まるという時期に組立てたものだから簡易水冷式クーラーの冷却性能をモニタリングすると、とてつもなくCPUが冷えるというイメージが最初にあった。
だが、考えて見れば当たり前の話で、周辺環境の温度が低い状況下での水冷なのだから、冷えるのは当たり前。そういう意味では空冷も同じで、周囲の空気温度が低ければ当然冷えるのである。
空冷式と水冷式の違いは、単純に言えば発生する熱の移動のさせ方、つまり放熱の手順が異なるだけの話である。
空冷式はCPUの熱をヒートパイプ等で放熱フィンに移動させ、フィンで冷やしたりそのフィンを冷やす為にファンの風を当てたりして空気に熱を逃がす。
水冷式はCPUからの熱を水を使ってラジエーターまで移動させ、ラジエーターで放熱フィンにて空気に熱を逃がしたり、ファンの風を使って熱を逃がす仕組みを採る。
だから空冷式も水冷式も、熱の移動にこそ違いはあれど、やっている事そのものにはあまり違いがないのである。
ただ水冷式の場合、ラジエーターをCPUから離れた場所に設置できるというメリットが生まれる為、ラジエーターサイズを大きくする事が可能になる。ラジエーターサイズが大きくなれば当然冷却能力が上がるため、その分性能が上に感じるのも致し方ない話である。

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