PS VITAで大海原を探検

あの名作をリテイク。

アートディンク

アートディンクと聞くと、個性あるシミュレーションゲームを発売するメーカーという認識しか私にはない。
名作「A列車で行こう」シリーズは言うまでもなく、自律行動するユニットで宇宙戦闘機を運用し異星人から太陽系を守るという「地球防衛軍」などは、当時自らプログラミングしたコードを利用して遊べる画期的なシミュレーションゲームだったし、何よりその世界観が独特すぎて笑いを誘う「トキオ~東京都第24区~」、江戸時代のお約束を満載した商人シミュレーション「天下御免」など、真面目な作品からお笑い系まで実に幅広いシミュレーションゲームを制作するメーカーである。
その数ある作品の中に「THE ATLAS」シリーズというシミュレーションゲームがある。
これは大航海時代、ポルトガルの商人が主人公のシミュレーションゲームで、まだ地中海沿岸しかハッキリ分かっていない海図から、見知らぬ土地を船乗り(提督)を雇って発見し世界地図を作成、新たな航路を見つけ、そこで独占貿易を開始、その資金を元に再び世界を探検する…という、ここまで書くととんでもなく真面目な作品に聞こえるゲームである。
だが、その実、新しい土地を発見する際には、主人公が自ら出かけていないため、航海に出かけた提督の話を信じるか信じないかで世界地図が大きく変わっていく。つまり、史実と同じ地図が出来上がるかどうかは全くわからないというゲームである。
提督の中には、上陸した大陸でバケモノに出会ったとかいう提督もいて、その話を信じると、実際に作られる地図では本当にバケモノが存在する事になってしまったりする。
そうして世界地図を作り、真実の世界を解明していくというのがこのゲームの基本的な流れになる。変わり種ゲームだが面白いちなみに、この作られる地図はフラクタル理論で作られるため、完全ランダム合成の地図となる。よって同じ地図は一切作られることはないと言っても過言ではなく、このランダム性がこのゲーム最大のウリでもある。
そんな「THE ATLAS」シリーズのコンシューマ&後継版である「Neo ATLAS」をリテイクした「Neo ATLAS 1469」というゲームがPS VITAで発売になる。
価格は6,800円(税別)で、10月27日発売予定である。

大航海時代Onlineを思い出す

このNeo ATLASを見ると、私は光栄の大航海時代Onlineを思い出す。
こちらも地中海を中心とした海域しか最初は分からないゲームで、自分で実際に船で荷物を運びながら貿易して資金を貯め、最終的にはインド航路を走破するというOnlineゲームだったが、やっている事そのものはほとんど同じである。
ただ、大航海時代Onlineはマップが変わる事はなく、単純に新航路を発見して航海するというゲームなのだが、自分が実際に船で移動するというリアリティがあり、また時折遭難すると、大変な事になったりする部分があるわけだが、Neo ATLASはあくまでも航海は提督に委任するため、シミュレーション色の強い作品になる。
また、Neo ATLASは提督からの話を信じる信じないで世界地図が大幅に変わるため、その出来上がる地図にも楽しみがある。同じテーマのゲームではあるが、似て非なるゲームである。

どっちが面白いか? となるとそれは個人の見解が入るため、どっちとは選べないし、大航海時代OnlineはあくまでもOnlineゲームであるため、この違いは非常に大きい。
一人でジックリ楽しみたいならNeo ATLASだろう。
PS VITAでの発売という事で、外でもプレイできるメリットもある。
興味のある人はぜひ手にとってもらいたい。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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