4年も経てば…

 久々にアキバに出た。
 先日ココでも書いたあるプロジェクトの中核を担う人と話をするために出かけたのだが、その人のオフィスがアキバに近いという事もあり、結局アキバで会うという事に。
 何気なしにお昼ぐらいにアキバに着くように出かけたのだが、アキバの電気街口を出てびっくり。
「こんなにもかわっちまったのかぁぁぁ!」
 まるで浦島太郎である。
 私が最後にアキバに訪れたのは、多分4年くらい前になるだろう。
 まだ秋葉原UDXを建設中だったと思う。
 当然、ヨドバシカメラもなかったし、秋葉原ダイビルもなかった。
 あのあたりは密集した街であるはずの秋葉原にあって荒涼とした場所だった。
 しかし時はもう4年後。
 そこには近代都市としての高層ビルが建ち並んでいた。
 たった4年で、私は浦島太郎になってしまっていた。


 中央通りを見ると、閉店してしまった三菱東京UFJ銀行も跡地になっていて、景観がガラリと変わっていた。
 旧アソビットシティがドンキホーテになっていたのは知っていたし、ヤマギワソフトがソフマップ本店になったという話も話として知ってはいた。が、実際に見てみると感覚的に違和感がどうしてもついて回る。
 そしてふと思ったのが、私がソッチの業界に入るときに知り合った人が言った言葉だった。
「アキバという街は停滞する事がない街。常に変化している。それが良い方向かどうかは誰もわからないけど、それでもその時々の最新のナニかがそろう街だよ」
 たしかにそうかもしれない。
 神田は未だに本の街であるが、アキバは時代とともに変化している。
 ラジオなどの電子パーツを売る街(その前はナニ?知ってる人教えて…)から、時代は電化製品の波に乗り、アキバはそう時間をかけずして家電の街へと変化した。
 そして家電が一通り日本中に行き渡ると、今度はPCのハードとソフトを売る街へと変化した。
 そこから時代は携帯端末へと変化すると、今度は併売という形で携帯端末を売る街へと変化。そして時代がヲタクの時代になったとたんに、表通りは世界一恥ずかしい街へと変化した(爆)
 その時々で最新のナニかを売っている街。それがアキバだと言える。
 そして今、アキバがナニの街になったかという事を一言で言うならば、おそらくそれは“趣味の街”だ。
 結局の所、アキバは趣味の街としか言いようがない。
 本の神田、ホビーのアキバ。
 多分、そんな感じなんだと思う。
 最近はホビーの幅が広がりを見せ、ナニかに統一できない状態。だからアキバは何でも売っている街になってしまっている。
 漫画やアニメのソフトを売る店、実写モノのソフトを売る店、プラモやフィギュアを売る店、家電などの電気製品を売る店、純粋にPCやそのパーツを売る店、そして昔ながらに電子・電気パーツを売る店、そしてドンキホーテのような店。
 アキバにはそうした統一できない趣味の世界が広がっている。
 だから外国人が秋葉原という街に買い物にくるのが楽しいというのである。
 残念ながら、海外には秋葉原のような街は存在しにくい…というか存在しないだろう。
 時代の最先端を行きながら、趣味というディープな世界を網羅する。
 そんな街はおそらく他にはない。
 日本人は潜在的に秋葉原という街を知っているから不思議に思わないかもしれないが、外国人がまず訪れる街が秋葉原だという事を考えると、この趣味に満ちた街は唯一無二の街なのかもしれない。
 そんな事を考えながら、旧ソフマップカクタ(現在の総合館)の裏にあるクレバリー一号館でDDR2-800の1GBメモリを2枚買った。
 2枚で5400円強。この値段でメーカーが動作確認をした保証パーツである。
 安くなったなぁと思いながら、知人と会う約束が30分先延ばしになったため、ソフマップ総合館のディスプレイ売り場を見て回った。
 24インチのWUXGAモニタを見る。
 よくこのBlogでも時代はもうフルHDだなどと言っていたが、今日始めてフルHDの映像を見た。
 なんだ、あの壮絶な画質はっ!(爆)
 ちょうど、PS3のグランツーリスモ プロローグのデモとリッジレーサーのデモをやっていたのだが、プログレッシブのフルHDの画質のとんでもない緻密さに驚き、またその高画質なモニタが14万円弱で買える時代になったんだという、相対価格の安さを実感した。
 もちろん、絶対価格として14万円という価格は高い。だが、あの画質をその価格で買える時代がやってきた事に驚き、またしても浦島太郎的感覚に。
 そしてラッキーだったのは、先日発売されたばかりのEIZOの最新モニタ“Flex Scan SX2461W”の実機を見ることができた事。
 ソフマップ総合館ではほぼ同じ価格帯の三菱の“VISEO MDT242WG”がオススメなのか一番前でデモっていたのだが、“Flex Scan SX2461W”との比較して色味だけは“Flex Scan SX2461W”が勝っていた事は確認した。
 正直、自分の目で違いが分からないかもしれないな…と思っていたが、かつて色の識別を仕事の上でやならきゃならなかったのが功を奏して、色味に違いがある事に気がついたのは幸いだった。
 ただ、動画性能は三菱の方が上。ここら辺、好みの分かれるところだろう。
 今日、買ってきたものなどの話はまだまだある。
 とても一日で書ききれないので、また明日以降に続けよう。
 いつまで浦島太郎でいるのか?
 その辺も、追々書いていくことになるだろう。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. 士之 より:

    私の方は、めっきり東京にいく機会がへってきてますな。
    また、東京に行ってもアキバである必要がなくなってるからというところもありますが。
    ま、浦島太郎からドラえもんになる日も近いのかな、そちらはw
    でも、浦島太郎でいるほうが幸せなのかもしれないし、そうでないかもしれない。
    ああ、幸せはどこにあるのか(爆)

  2. 武上 より:

     私が久しぶりにアキバに行って感じたのは、自分はやっぱり山の中にいるよりもコッチの世界の方が向いているって事でしょうか。
     用があるとかそんな話でなく、あの独特の世界観というか、空気というか…
     ただ、そこにいるだけで納得という、そういう雰囲気の話。
     あの街にいると、ナニが売れていくのか、そして今後トレンドになっていくのかが手に取るように見えてくる…
     そんな雰囲気がいいのかもしれません。
     日本人の恥ずかしい側面も持ってる街ではあるのですが、そういう恥ずかしい部分を増長する人々が少なくなるともっといいんですけどねw

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