台湾ASUSTekから、怪物ビデオカードが登場した。
MARS/2DI/4GD3と名付けられたソレは、NVIDIAのGeForce GTX 285搭載製品だが、従来製品と大きく異なるのは、そのGTX 285を2基搭載しているという事。
要するにGeForce GTX 295のようなデュアルチップで構成された製品だが、使われているチップがGTX 285というシロモノだ。
295は260チップを2つ使った製品で、シングル性能では285が未だダントツなワケだが、そのシングル最高峰を2つ使用したビデオカードの登場で、事実上この製品が民生品では世界最高峰のビデオカードという事になる。
ちなみに基盤は1枚構成のようで、1枚の基板上に2つの285チップを搭載しているらしい…が、その発熱からか、冷却システムまで入れたこのビデオカードが必要とするスロット厚は、なんと3スロット分。
電源関係も、8ピン電源を2つというから、普通の環境では動作する事も難しいと思われるが…この製品はSLI動作できるらしく、SLIに必要なスロットを搭載している。
つまり、285×4という構成が可能というワケだが…一体どれだけの性能になるというのやら…。
現在主力のGeForceは、GT200系のGPUを使用したものだが、このGT200が登場したのが2008年6月16日。
つまり、現在のテクノロジーが発表されてから既に1年が経過している。
途中、プロセスの微細化によって、GeForce GTX 280が285になったりして多少クロックアップが行われたりしたが、テクノロジーそのものが大きく変化したワケではない。
ライバルのAMD Radeon HD 4780が登場したのも2008年7月頭頃であるから、両者ともに現在のテクノロジーからさらに進化したハードウェアは登場していない。
こんな状況下に、MARS/2DI/4GD3などという怪物ビデオカードが登場したという事は、そろそろ需要側からすると、新しいテクノロジーを搭載した製品を望んできているのかもしれない。
ハードウェアの売れ行きから考えると、こうした組み合わせによるハイパワー製品が登場する頃というのは、製品に真新しさがない頃というのが昔からの流れだと私は思っている。
この流れから考えると、そう遠くないウチに何かしら新しいテクノロジーの新製品が投入されるのではないか? と思えてくる。
もちろん、今回はナニかそうした情報を掴んだというワケではないし、単に私の憶測の域を出ないのだが、どう考えても市場が温和しすぎると思う。
ただ、ここ最近世界経済の余波から、新製品を投入しづらい状況が続いているし、登場させても売れない事からイキナリ価格破壊なんて事もあるかもしれない。そうした読めない怖さが、新製品を出し渋りさせているような気がしないでもないし、各メーカーもその流れからタイミングを逸しているのかもしれない。
もうひとつ、2大メーカーが出し渋りに近い状態にある理由があるとするならば、IntelのLarrabeeの動きが気になるという事だろうか?
このLarrabeeだけはどれぐらいのスペックになるのか全く読めない。ただ、性能が想像以上に伸び悩む製品に留まるという事は多分ないだろうし、想像できるレベルの製品に落ち着くのか、それともとんでもない爆速GPUになるのかが気になる所。
そうした動向によってNVIDIAやAMDが動きを封じられているとするならば、現在の市場の需要とLarrabeeを天秤にかけてタイミングを計るしかない。
そのLarrabeeが登場すると言われているのが2009年後半から2010年であるから、そろそろそ2大メーカーの勝負時とも言える。
ん? という事はどちらにしてもあと数ヶ月経てば動向が変わってくるという事か?
そう考えると、MARS/2DI/4GD3が今登場してきたというのは、ある意味必然だったのかもしれない。
最近のビデオカードのテクノロジーが大きく変わったのは統合シェーダの登場ですかね?
それ以降はマルチGPUと製造プロセスの精細化位な気がします。
そう考えるとそろそろナニカあっても良さそうですね。
…と言うわけで、出たらレビューをお願いします。物欲裏番長!w
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私が今使用しているビデオカード「GeForce 8800GTS」ですが、正直、この性能でも今のところ不満は全くないです。
が、まだ統合シェーダと歌われる前のビデオカードなんですよね、コレ。
なので、ホントの事を言えば統合シェーダになったビデオカードの投入をしたいなという気持ちはあります。
GeForce 285 GTXが3万円弱なら無理してでも買いたいかな…とか思うわけですが、そろそろアレの発売日が実は迫ってたって事で…アレって何かというと…詳細は8/31のブログで。
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