三つ巴のUltrabook選び

Haswellが登場した後のノートPCは10年来の大改革と言われる変化点にある。
誰かがそう言っていたように思う。
誰だったかは忘れたが、それほどHaswellの省電力モードは魅力的であり、今までの実働時間の常識を覆す技術革新がある、という事でもある。
だから…というわけではないが、私自身もノートPC、というか、今ならUltrabookという事になるが、モバイルPCの買い時だと言い続けてきた。

で、実際はどうなのか?
駆動時間しかり、処理能力しかり、デザインしかり、それらは今までのノートPCを大きく覆すだけのものだったのか?

正直言うと、実際の所はよくわからない。
確実に駆動時間は延びた、とはよくネットでも見かけるが、その分バッテリー容量を少なくして軽量化しているものもある。
結局は使い勝手は従来操作してきた人の感性で判断するしかないし、具体的な実例は後日を待たねばならないと言える。

私自身はそうしたイマドキのUltrabookを実体験してきたわけではないが、今買うとしたらドレ? という事を考えて、いろいろな製品を見て回ったところ、“コレ”という一台にぶつからない事が判明した。
どれも似たり寄ったり…というわけではなく、ドレかの機能を採るとドコかが欠け、ソノ機能を選ぶと何かの特徴が薄れる…そんな、ピーキーな特徴ばかりなのである。

正直、3つの候補に絞るのが精一杯で、もし購入するならこの3機種の中からセレクトする事になるのだが、最終的にコレというのを未だ悩み続けている。

まず候補の一つがNECの『LaVie Z IGZO液晶タイプ』である。
LaVie_Z_IGZO
この『LaVie Z IGZO液晶タイプ』は、その名の通りIGZO液晶を搭載しており、その画面解像度は13.3インチながら2560×1440ドットと実に高精細。
搭載されているIGZO液晶はVA方式らしいが、緻密で綺麗な液晶を搭載していると言える。
そして何と言ってもその軽さ。795gという圧倒的な軽さは指2本で持ち上げても余裕で持ち上がると言われている。
性能からすると、直販サイトでCTOをしたとしても、Core i7-4500Uを搭載し、メインメモリは4GB、SSDは256GBというスペックになる。最大の問題はWQHD解像度を持っているにもかかわらず、メインメモリが4GBというところと、IGZO液晶を搭載していたとしても、その駆動時間が9.2時間(カタログスペック)となっている事、そしてWindows8.1を搭載しているが、液晶はタッチパネルではないという事である。

このLaVie Z IGZO液晶タイプと真っ向から対抗する機種として私が選んだのは『VAIO Pro 13』である。
VAIO_Pro_13
このVAIO Pro 13も、コアとしてはCore i7-4500Uを搭載しているが、こちらはCTOとすればメモリはデュアルチャネルで8GBという構成も選べ、ハイスピードのSSDを選択する事もできる。解像度はフルHD(1920×1080)ではあるもののタッチパネルであり、その駆動時間も13時間という設定。重量も約1kgとUltrabookとしては標準より多少軽いかといった所。
問題があるとすると、Update可能といいつつも搭載しているOSがWindows8止りだという事。発売時期を考えれば、Windows8.1を選ぶ事もできたと思うが、他社に先行して発売する為なのか、Windows8.1でなくWindows8をプリインストールという形で発売した。その問題さえ気にならなければ、駆動時間も13時間(カタログスペック)と比較的長く、安定した性能を持ち合わせてはいる。

最後に、ちょっと毛色の違うタイプとして選んだのが『VAIO Duo 13』である。
VAIO_Duo_13
サーフスライダーという独特の機構で、タブレットタイプからノートPCタイプへと変形するUltrabookで、最大の特徴はCTOならCore i7-4650Uを選択できるという事。このCore i7-4650Uは、内蔵GPUがIntel HD graphics 5000という事で、前出2機種のIntel HD graphics 4400の約2倍の40個の処理ユニットを持っている。Intel IRIS graphics 5100のように名称が異なるほどの性能ではないかもしれないが、それでもUltrabookとしてはかなりのGPU能力を持つと言って良い。
また、タブレットタイプに変形する事でデジタイザーペンでタブレットに文字を書くように使えたりと、多彩な使い方ができる。駆動時間もカタログスペックで14時間と長いのも特徴である。
問題があるとすると、サーフスライダーという特殊な機構により、クラムシェル型のように液晶の角度に自由度がまったくないという事。つまり、この画像の角度から変える事ができないのである。また、トラックパッドが特殊な形で、縦幅が短くなっている。これは慣れでどうにか出来る問題かもしれないが、それが苦手という人も出てくる可能性がある。それと、重量が標準的なUltrabookと同等で1.39kgほどあるという事。他2機種が1kg以下という事を考えると、多少重いと言わざるを得ない。

と、私から見てこの3機種が候補に挙がるのだが、この中でも『コレ』という一台が見つからない。
何か良点があれば決して無視できない欠点を持つという、実に選ぶのに悩む状態である。
唯一、欠点らしい欠点が見つからないのは『VAIO Pro 13』かな、という気もしないでもないが、コレは特徴があまりにも他2機種に対してないのが問題。つまり利点も小さいという事である。

LaVie Zは、このIGZO液晶タイプではない、タッチパネル搭載型があり、実はそちらはかなり魅力的な一台。しかし、CPUとしてCore i7が選べないという実に厄介な問題を持っている。CTOでCore i7-4500Uが選択できたなら、もっとも有力な候補となっていただろう。

正直、この3台ならどれを選ぶかという事で悩んでいたりする。
予算があっていつでも買えるぜっ!的な話ではないのだが、これを選べないようでは、ホントに自分の欲しい一台など見極められないと思う。

というわけで、このサイトに訪れた人に聞いてみたい。
アナタなら、この3台ならどれを選ぶだろうか?
CTOなら最高スペックを選択している、と考えていただいても構わない。よくわからなければ、単純にこの記事に書いた性能などから選択していただいても構わない。
他の人の意見を聞くことで、私の中で整理が付く事もある。

ぜひ御意見を戴ければと思う。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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