Monthly Archive: 5月 2017

カメラグランプリ2017

私の予想以上だった…

三冠達成とか…

2017年もカメラグランプリが実施され、オリンパスが大賞、レンズ賞、あなたが選ぶベストカメラ賞で三冠を達成した。
その中の大賞とあなたが選ぶベストカメラ賞はE-M1 mkIIが受賞という快挙で、私の当初のE-M1 mkIIの評価とは大きく異なる結果となった。アクセサリポートがなくなった……まぁ、私もE-M1 mkIIが悪いカメラだとは思っていなかったし、逆に良いカメラだとは思っていたのだが、気に入らなかったのは高感度耐性だけだったというだけの話。元より良いカメラだという事はわかりきった事である。
大賞を受賞した理由は、高い連写性能に加え、AF性能アップによる動体追従性の向上、強力な手ブレ補正機能、防塵・防滴性能を兼ね備え、プロ/アマ問わず幅広いシーンで使える点だという。
また、あなたが選ぶベストカメラ賞の受賞は基本Web投票で決まった事だが、その投稿者コメントでは、一眼レフに負けない動体追従性能、手ブレ補正機構の強力さ、これからのカメラの方向性を見せた点が主な投票理由だそうである。
どちらにしても、理由としてはミラーレスが一眼レフ並みになったという事の評価と、手ブレ補正機能の性能を評価したもの、と言えるだろう。
レンズ賞では、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROが受賞しており、高倍率ズームレンズながら高い描写性能を持ち、E-M1 mkIIの組み合わせで最大6.5段分の手ブレ補正効果を得られる事など、被写体や撮影場所を選ばない点が評価されたようである。

その他では…

他にもカメラ記者クラブ賞というのがあり、これは大賞受賞製品を除くすべてのカメラと写真製品、機材を対象に大衆性や話題性、先進性に特に優れた製品が選出される。
この賞を受賞したのは、ニコンD500と富士フィルムGFX 50Sである。
ニコンD500は、D5から継承したAFセンサーなど充実の基本装備を持ちながら、一般ユーザーでも手の届く価格帯で発売され、外装やファインダーの品位など高級機と呼ぶに相応しいカメラに仕上がり、一眼レフカメラの魅力を改めて感じさせる点が評価されたようである。
富士フィルムGFX 50Sは、言うまでもなく中判ミラーレスカメラという新ジャンルが評価された模様。今の所国内カメラではライバル不在という先進性が評価されたのだろうと思われる。

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パソケード

ある意味、出てきても不思議じゃない筐体。

PCを仕込んだアーケード筐体

PCリサイクルを手がける株式会社いっとくが、ホンモノのアーケードゲーム筐体にPCを組み込んだ製品“パソケード”の販売を開始した。
組み込む筐体は、インベーダーなどで使われていたテーブル筐体や、32型液晶を2画面搭載したダライアスバーストアナザークロニクル筐体、4人同時プレイ可能なパックマンバトルロワイヤル筐体など、どれもホンモノの筐体に、Windowsを搭載したPCを組み込んでいる。
元々搭載されていたゲーム基板は取り除かれていて、単に筐体部分をPCの入れ物として利用する形となっている。ある意味今までないのが不思議アーケード筐体ののジョイスティックやボタンなどは、USBに変換され、PCではおそらくゲームコントローラーとして認識しているものと思われる。
ディスプレイもPC用のものに換装されていて、タッチパネルを搭載するものもある。ここらへんは製品毎にいろいろな仕様があるものと思われる。
また、筐体をPCの入れ物として利用している観点から、スピーカーは筐体内蔵のものを利用して出力できるようである。

価格はバラバラ

“パソケード”の価格は幅が広く、もともとリサイクルを扱っている企業らしく、ジャンク品扱いのものから新品までいろいろある。
ジャンク品扱いのもので4万円前後から始まり、新品筐体ともなると10万円~30万円程度にまでなる。
もともとアーケード筐体である事から、その筐体は非常に重く、また大きいものもあるため、実際に購入する場合は家族の同意などが必要になる。
また、設置する際にも、その設置場所の強度や搬入するルートも事前に確認するように注意する必要があり、搬入作業には3~4人程度必要になる。
こうしたいろいろな制限がついて回るものの、最近はSteamなどの単純なゲームでもこうしたゲームデバイスが利用できれば楽になるケースが多いので、本格的に遊びたい人には一考できる筐体かもしれない。

ある意味、今までありそうでなかったアイディア商品。
もし、お金があるぜ、という人は、Steamのダライアスバースト クロニクルセイバーズを動作させる筐体として、2画面筐体を購入してみてはどうだろうか?
本格的にプレイできる事間違いなし、である。

ローエンドGPU

NVIDIAからPascalコアのローエンド発売。

必要性が問われる?

NVIDIAから、Pascalアーキテクチャのローエンド向けGPU“GeForce GT 1030”が発表された。どのレベルで必要になるのか…市場での価格は9,000~10,000円前後で、GIGABYTEやMSI、ZOTAC、玄人志向などから発売開始される。
これらのメーカーから発売される製品のほとんどはロープロファイル仕様のカードで、唯一MSIから発売される製品のみ、DisplayPort端子を持つ。
スペックとしては、CUDAコアを384基搭載し、コアクロックは1,227MHzを基本に各製品で幾ばくかのクロックアップが行われている。搭載メモリはGDDR5で、容量は2GB、クロックは6,008MHz程度である。
TDPは30Wで、ここから予想される性能は、CPU内蔵GPUよりは演算性能は上だがミドルレンジGPUと比較するとかなり性能は落ちると考えられる。
内蔵GPUでは物足りないが価格的にそこそこの性能が欲しい、といった人を対象にした製品と考えられる。
ただ、現在のCPU内蔵GPUの性能もそこそこの性能を持つ事を考えると、まずこのビデオカードの必要性に疑問を感じる人もいるのではないかと思う。

接続端子次第では有用かも…

この“GeForce GT 1030”だが、もし搭載できる端子がPCI Express x1などであれば、場合によってはものすごい有用性があるかもしれないが、前述したメーカーから発売される製品は、全てがPCI Express x16スロット用になっている。
流石にフルサイズのPCI Expressスロットを要求するとなると、用途的にちょっと…と感じる人もいるかもしれないが、もし前述したようにPCI Express x1スロットでの搭載が可能だったりすると、Mini-ITXよりさらに小さいプラットフォームで、PCI Express x1スロットのみ搭載するような場合は、その場合でも利用する事ができるため、使用状況の幅が広がることになる。
もっとも、通信帯域の問題でx1スロットへの接続というのはあり得ない、という話になるのかもしれないが、ローエンドレベルのGPUなら実現して欲しい話であり、またそういう製品を発売して欲しいところである。
ただ、ローエンドと言っても年々その性能は向上しているので、今の規格ではデータ速度が追いつかないのかもしれない。

このレンジは長期に渡って“GeForce GT 730”が市場を占めてきたが、ここにきてようやく“GeForce GT 1030”に置き換わることになる。
AMDはこのレンジに製品を投入するのかどうかはわからないが、AMD的にはAPUがそのレンジを担うと考えているのかも知れない。
高性能はいらないが少しだけGPUパワーが欲しいという人は、新たに発売される“GeForce GT 1030”を検討してみてもよいのではないだろうか。

BitCoinマイニング向けカード

これを使っても効率よく採掘はできない時代なハズ…。

最大24枚のビデオカードが可能?

マザーボードにあるPCI Express x1を、4基に分岐させ、USB3.0ケーブルで延長するという拡張カード“Crypto Mining Card”が台湾BIOSTARから発表された。
通常の用途ではあまり利用価値が見えてこないカードだが、殊更中国では必要に迫られるケースがあると考えられるカードである。ココまで来ると採掘も執念だな…本カードの使い方だが、PCi Express x1に最大4枚のビデオカードを接続し、GPGPUにて演算させる事を主目的とする使い方が主流になると考えられており、その使い方は紛れもなくBitCoinのマイニング(採掘)に利用されるとみられる。
BitCoinのマイニングは、次第に効率が出なくなってきており、今世界でBitCoinを採掘している最大の国は中国と言われている。
山中の工場内にPCをズラリと並べ、大電力を使ってマイニングする様は、もはやデータセンターを越える規模の施設であり、そうした所でないとマイニングできない時代になってきている。
本製品は、そうした大規模マイニングに使われる事を想定しており、電源容量やBIOS、ビデオカード自身の制限から、使用できるマザーボードすらも限定的になると思われ、もし適合できれば、6基のPCI Expressスロットに使用して最大24枚のビデオカードを接続して使用できると考えられる。
中国でそこまでして行っているなら日本でも…と思うかも知れないが、中規模程度にやっていても既に使用する電気代と採掘できるBitCoin額が釣り合わない状況になっていて、利益を出すならデータセンターを運営するぐらいの規模でないと追いつかない状況らしい。
今回の製品で、多少は設備投資は少なくなる可能性はあるかもしれないが、使用する電気料金はそんなに極端に変わらないため、本製品は中国向け、と考えても不思議ではない製品と言える。

仮想通貨

利便性だけで言えば有用性があるのは間違いないが、私はどうもこの仮想通貨というものに懐疑的だったりする。
おそらく、私が日本という安定した国に住んでいる事が、そうした仮想通貨に対しての懐疑的な意識を持つ原因なのだが、そもそも採掘できるという事が、私は問題だと思っている。
取引を演算結果にて有効かどうかを担保する事から、その演算に対する見返り、が採掘で得られるコインという事なのだが、こういう仕組みそのものを疑いもなく受け入れられるほど、私自身がデジタルになりきれていないのかも知れない。
ただ、国が安定していないという地域に住む人からすると、この仮想通貨は非常に有用だという事も理解できる。いつ倒れるか分らない国の政権が保証する紙幣・貨幣よりも、全体のシステムが演算で保証する通貨の方が安定しているワケだから、有用性があると感じるのも理解はできる。
お国柄…と言ってしまえばそれまでだが、BitCoinは何だかんだと仮想通貨の中では安定した通貨になったと言える。

もし、BitCoinが当たり前のように世界的通貨になったとしたら…既存の銀行システムはどうなるのだろう?
すぐにはなくならないとは思うが、カタチが変わっていくように思うのは私だけではあるまい。時代は変化している事を考えると、そういう日も遠くないのかも…。

WannaCry

世界的猛威を振るうイヤなヤツ。

ランサムウェア

Microsoftが異例とも言えるWindows XP SP3向けにセキュリティパッチを配布した。
本来なら既に更新を停止してしまっているWindows XPに対して、このようなセキュリティパッチを配布する事などないのだが、Microsoftがその異例の処置を執るぐらい、世間的にウィルス問題が大きくなっている。
今回ウィルス問題となったのは、ランサムウェアの一種“WannaCry”と呼ばれるもので、所謂PCに保存されているファイルを人質にとって金銭を要求するという類いのものである。この技術をもっと上手く使えばいいのに…この“WannaCry”は、元々対象としているのがWindows7およびWindows Server 2008以前のシステムに向けたものであり、Windows10では影響を受けないのだが、世界にはまだまだWindows XPが稼働しており、またVistaも稼働している事から、そういったセキュリティサービスが止まってしまっているシステムを使っている所がまだまだ多い事で、被害が大きくなっている。

拡大プロセス

挙動としては、EternalBlueと呼ばれるSMBv1のゼロデイ脆弱性を使ったもので、この脆弱性を突いてトロイの木馬として侵入、特定ドメインへの接続を試み、接続が成功すると動作を停止し、その対象となったPCの攻撃に移る。
もしここで特定ドメインへの接続に失敗すると、プロセスがランサムウェアをダウンロードし、システムにサービスを作成するというプロセスを踏む。
つまり、接続に成功すれば化対象PCだけに被害が留まるが、接続に失敗すれば、特定ドメインへの接続を行うPCをどんどん増やしていくという感染が始まる。一見、ウィルスとしては効率が良くないようにも思えるかも知れないが、企業などのセキュリティ部門が何の予備知識無く特定のドメインへの接続を禁止するといった措置を執った場合、ドンドンと感染PCを増やしてしまう結果になるわけである。
PCが感染すると、mssecsvc2.0と呼ばれるプロセスを立ち上げて、Microsoft Security Center Serviceとして偽装しレジストリにシステム起動時に自動起動するように仕掛けてくる。その後独自のワーキングディレクトリを作成して、各種言語パックと共にファイル暗号化プログラムを作成するらしい。
その後は、PC内に保存されている画像データやドキュメントファイル、動画ファイルといったデータを暗号化し、その暗号化したデータを人質に金銭要求のプロセスを実行する、といった流れになる。
何とも巧妙な手口であり、そもそもその金銭を支払っても、おそらくは暗号化は解除される事はない。

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PasocomMini

話題沸騰のミニパソコン。

古き良き名機を復活

正直、私の時代とは完全には重ならないのだが、ハル研究所が“PasocomMini”というシリーズで1978年以降に大ヒットしたマイコン(まだパソコンとすら呼ばれていなかった時代のPC)を約1/4サイズで再現した手乗りコンピュータを発売すると発表した。
その第一弾となったのが、シャープの“MZ-80C”で、内部にはRaspberry Piを搭載し、各機種のエミュレータが動作して、実際にBasic等が動作するという内容になっている。よくできたミニチュア動作するBasicは、プチコンで採用されているSmileBasicで、そのBasic上でエミュレータがオンメモリでプログラムを動作させる仕組みになっている。
発売は2017年10月中旬を予定しており、価格は19,800円(税別)を予定しているという。
デバイスの制御機能などはRaspberry Piの機能に譲る形にはなるが、結構本格的に使える製品と言える。
なお、第二弾以降に予定されているのは“PC-8001”と“FM-7”だという。

ちゃんと使える

PasocomMini版MZ-80Cには、Raspberry Pi A+が内蔵されているので、1/4サイズの筐体側面にはUSBポートが実装される。ここにキーボードを接続すすれば、USBキーボードを認識し、コントロールする事が可能になるのだが、Raspberry Pi A+には他にもHDMIポートもあるため、そこにディスプレイも接続できる。
これらを使えば、そのままの状態でSmileBasicを操作して使えるわけだが、エミュレータとはいえ、時代が進化している事から、おそらく実機よりも高速動作する事はいうまでもない。
残念ながら、筐体についているキーボードは押す事ができないため、こうした外部デバイスを接続する必要があるが、SmileBasic側からのエミュレータのメモリをアクセスする事ができるデバッガ機能が付いていて、他にもCPUを止めたりトレースしたりする事もできるようで、結構本格的な使用が可能になっているのは、マニアには嬉しい機能かもしれない。
一応、当時のゲームが3本ほど付いてくるようなので、そうしたサンプルプログラムを参考にしつつ、いろいろ試してみるのも面白いかも知れない。
要は使い方次第。
PasocomMini版MZ-80Cはそういうコンセプトで製品化されているという。

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ようやく追いついた

FF14のパッチ3.5までを何とか走破した。

紅蓮のリベレーターを待つ

先日、壁にぶつかったという話をしたFF14のメインストーリーだが、その後、装備の一部アッブデートをする事で壁を何とか乗り越え、遂にパッチ3.5のメインストーリーまで進める事ができた。
ま、メインストーリーはお約束と言える展開で、先々まで予測できたのがちょっと物足りない部分ではあったが、まさかパパリモがあそこで…というのは予測できなかった。
ま、紅蓮のリベレーターはイダ(正確には違うが)が中核になっていくだろう事は最初から代わっていたので、その相棒たるパパリモにも何かしらの変化があるだろうとは思っていたが、まさかの紅蓮のリベレーターに入る前の展開である。
とりあえず、メインクエストに関して言えば、これで心置きなくアラミゴに向かえる状態となった。
問題は残したサブクエスト…というか、レイドダンジョンやボスの討滅戦である。
特にレイドダンジョンは、以前にバハムートで非常に手痛い状況に追い込まれたので、できれば今のウチにちょっとだけでも行きたいと思っているが、クラフト関係も含めて残しているコンテンツが結構あるため、無理にレイドダンジョンに踏み込むよりは、ソロで進められる事を中心に紅蓮のリベレーターまで繋いでいこうかとか考えている。
マルチジョブでプレイしている人はやることがホントに多くて追いつくのが大変である。

拡張パッケージ購入プラン

前回、蒼天のイシュガルドを導入した時、私はコレクターズエディション(CE)版をPS4のダウンロードで購入した。そしてPC版はフルパッケージ(新生FF14と蒼天のイシュガルドが含まれた一般パッケージ)版を購入し、PC版はクリーンインストール可能な状態での購入とした。
問題は今回はどうするか? という事。
今回もPC版はフルパッケージ版が発売される予定で、既に予約を受け付けている。
PS4版は、ダウンロード版の場合は一度でも新生FF14を購入していると、拡張パッケージ版しか購入できない仕組みになっているため、今回も紅蓮のリベレーター単体のダウンロード版を購入する事になるのだが、CE版にするかどうかを実は悩んでいる。
というのは、PC版もパッケージ版とダウンロード版が存在していて、ダウンロード版であれば同じようにCE版が存在しているのである。
価格的に考えると、PCのCE版をダウンロードで購入し、PS4版は通常版をダウンロード購入するのが一番安上がりなのだが、この方法で購入するとPC版はクリーンインストールできないという問題が残る。
FF14は結構アップデート頻度が多いため、できれば大型拡張パッケージは本体のコア部分と同時にインストールしたいと思っているので、さてどうしたものかと悩んでいるわけである。紅蓮のリベレーター一番無難な方法で言えば、蒼天のイシュガルドと同じ購入方法で、PS4はCE版をダウンロード購入し、PC版はフルパッケージを購入すれば、PC版とPS4版でアカウントを連携している私であればインゲームアイテムを獲得しつつ、PC版はクリーンインストールできるという運びになる。
2,000円ほど余計にかかるが、無難と言えば無難な選択ではある。

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Windows MRヘッドセット

Mixed RealityとAugmented Realityの違いって何だろう…。

現実との掛け合わせ

Microsoftが、米国シアトルで開催中の開発者向け会議“Build 2017”で、Windows MRヘッドセットの情報を公開した。
Mixed Reality(MR)とは、複合現実という意味の言葉で、現実世界に仮想的映像(ホログラム)を重ね合わせ、いろいろな情報を閲覧する事ができるという技術であるが、それだけだと現実拡張と言われる“Augmented Reality(AR)”との違いがよくわからない。
正直、私自身その違いが今一つわからないのだが、おそらくHMDに収まっているものをARではなくMRと呼んでいるのだろうと思う。
このMRを可能にするヘッドセットをMicrosoftが以前より299ドルから入手可能にする、と言ってきたのだが、今回の“Build 2017”で遂に開発版として米国とカナダを対象に、最安価となるエイサー版で299ドル、高機能なHP版で329ドルというプライスで提供する、と発表した。使い方としてVRヘッドセットとして使えるかどうかは分からないが、PSVRと比較してもかなり安い価格での提供と言える。VRとしても使えればいいのだが…

問題は使用環境か

ただ、このWindows MRヘッドセットを使用する為の環境は結構キツイものとなっている。
動作環境として以下が指定されている。

【CPU】
インテルは6コア以上のCore i7、AMDはRyzen 7 1700以上
【GPU】
NVIDIAはGeForce GTX 980か1060以上、AMDはRadeon RX 480以上、TDP 15W以上
【画面出力端子】
ヘッドセット用に1基。60Hz表示ではHDMI 1.4 かDisplayPort(DP)1.2 が、90Hz表示ではHDMI 2.0かDP 1.2が必要
【メインメモリ】
16GB以上
【ストレージ】
空き容量10GB以上
【画面以外の接続端子】
USB 3.0タイプA×1基(電流供給能力900mA以上)、Bluetooth 4.0

もう既にCPUの要求の時点でミドルハイの環境を超えたハイエンド近い性能を要求している。
また、余裕をもった動作環境を考えると、ビデオカードに関してももっと上位の製品を投入しておかないと安心はできないと考えた方がいいだろう。
これを現時点の一般ユーザーに求めるのはかなり酷というものであり、まだ開発版だから良いようなものの、もし一般に下ろす時が来たならば、一般環境としてこれぐらいの性能が当たり前の時代になっていないと厳しいような気がする。
それは果たしていつごろの話といえるだろうか?

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得手不得手

まだ決定したわけではないが今の時点で考える。

検討するのはRyzen7

Ryzen7シリーズが市場に投入されて、既に2ヶ月が経過した。
既にマザーボードの品切れ状態も解消され、未だに人気なRyzen7 1700はタイミングによるが、その他の製品であれば入手できないという事はなくなった感じである。純正クーラーが高性能ならお買い得だなぁIntelコアよりも多数のコアを内蔵し、それでいて価格がIntelコアの同等品の半額というコストパフォーマンスもあってか、Ryzenの人気はある種加熱したものがあり、私自身が予想していたよりも随分とヒートアップしていたように思う。
そんな人気コアであるRyzen7だが、Intelコアよりも多数のコアを搭載しているからといって、全てが高性能というわけではない。
そこには、得手不得手というものがあり、これはRyzen以前のCPUでも存在していた性能比である。
そこで、発売して2ヶ月が経過した今、その得手不得手を考えた上で、どちらが選ぶべきCPUたり得るのか? という事を再検証してみたい。
先に言っておくと、ここにコストというものが繋がってくるので、それも踏まえると判断は結構揺らいでくる。あくまでも用途とコストの総合的なところで考えたい。

世間ではRyzen7を絶賛

CINEBENCH R15というベンチマークがある。
コイツはCPU性能比較に使われるベンチマークだが、コイツでRyzen7とIntelコアを比較すると、軒並みRyzen7が高スコアを残す結果を出す。
Ryzen7 1800Xと同等の8コア16スレッドのIntel Core i7-6900Kと比較しても、Ryzen7 1800Xが6%弱、高スコアを出してくる。
片や6万円台、片や12万円台というコスト差で考えれば、確かにRyzen7 1800Xのコストパフォーマンスは素晴らしいものがあるが、実は性能だけで見ると1800Xは6900Kに対してクロック周波数で12%ほど上回っている。だから同じクロック数で勝負させると、本当に1800Xが勝利するかはわからない。
シングルコア性能で6%弱、マルチコア性能で4%弱の性能比なので、クロック周波数の差を埋めてしまうと6900Kの方が高性能になる可能性があると言える。
もっとも、前述した通り、この性能を約半額で手に入れられるという事を考えれば、Ryzen7を選択する人が多くなるのはうなずける話である。

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銀英伝、再び

前にも書いたがようやく本格始動。

相当に重い作品という事か

田中芳樹のSF小説「銀河英雄伝説」は、1982年に小説第1巻が発売され、累計1,500万部を突破する人気シリーズである。
そのアニメ化は、今まで何度か行われていて、本編OVAが110話、外伝52話、劇場公開作が3本という、実に大きなボリュームで制作されている。
従来作は徳間書店が展開していたが、今回新アニメプロジェクトとしてリメイク(正確に言えばリテイクかもしれない)するのは、企画・製作は松竹・Production I.Gで、DMM pictureが海外権と国内ネット配信権がライセンス供与される事になっている。
この新プロジェクトの情報が公開されてから随分と経つが、今回はオープニングビジュアルが公開され、製作される全貌が明らかになるというイベントが9月に開催される事が決定した。
大がかりな作品であるだけに、こうした発表もゆっくりとした展開ではあるが、ようやく、と感じている人も多いのではないかと思う。

星々の邂逅

その9月に開催されるという全貌公開イベントは「星々の邂逅」と呼ばれるものになり、9月20日に新宿文化センターで開催されるという。
前作品のキャストが数名登壇する予定で、当然だが新版のキャストも参加するという。
現時点で新版のキャストが公開されていないので、前作を知っている人からすると、誰がどの声になるのか気になるところだろう。
実際、私も結構このキャスト変更は気にしていて、以前ヤン・ウェンリー役の富山敬氏が亡くなってから、外伝のキャストは郷田ほづみ氏に変わったのだが、その違和感たるや凄まじいものがあった。まぁ、実際誰がやっても富山敬氏にはなれないので、どうあっても違和感は感じる事にはなる。
それだけに、今回の新キャストは実に気になるところであり、ラインハルトやキルヒアイスといった他主要キャストも変わる事を考えれば、作品が世に出てくれば、しばらくの間は違和感との戦いになる事は間違いない。

こうした各内容の全貌が明らかになる「星々の邂逅」イベントの参加費は5,400円(税別)で、e+(イープラス)でのプレオーダー受付は5月13日10時から6月4日23時59分まで実施するという。
気になる人はぜひイベントに参加して新情報を掴んでもらいたい。

完全なる世代交代を感じる

MarkIIが主力になった事を実感。

世代交代

5月8日、オリンパスがカメラ3機種とレンズ2本の最新ファームウェアを公開した。
対象となるカメラは、E-M1 MarkII、E-M5 MarkII、PEN-Fの3機種で、レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 PROと同300mm F4.0 PROの2本になる。
従来、最新ファームウェアが公開されるとなると、ほぼ最初に名前を連ねた初代E-M1は、とうとう対象機種から外れ、第2世代機が対象となったこの事実を知ったとき、初代E-M1を持つ身としては「ああ、これで完全に世代交代したんだな」という事を実感した。高くなるのも解らなくはないのだが…まぁ、E-M1 MarkIIは、当初私が感じていたイメージとは全く異なり、発売後は爆発的に好評・絶賛されている。やはり、動きモノに強くなったという事が相当に大きく、高感度耐性の要求はなかったわけではないが、欠点になる程ではなかったという事である。
確かに視点を変えてみれば、この第2世代機は実に良く出来たカメラだと、今更ながら気付かされる。カメラの基本とも言える部分はちゃんと抑えられているし、やはり動きモノを追従できる性能は、ミラーレスには望まれていた事だけに、その性能が光る機種となった。
処理速度を向上させる事で手に入れたこの動きモノへの追従性能は、どう足掻いても初代機ではマネできない。m4/3という規格の中でも随一の追従性能は、フラッグシップと呼ばれるに相応しい性能だと言える。

ファームウェアで更なる性能を

オリンパスのカメラを見ていると、このファームウェアで性能が大きく向上するというのをよく実感する。
今回のファームウェアアップでも、EVFの色再現性が改善されたり、レンズ内手ブレ補正を働かせた時の静音連写性能を改善させたりと、基本的な性能そのものにテコ入れされる事も多く、非常にお得な感じを受ける。
実際、初代E-M1は発売直後から最終のver4.0では、全くの別モノとも言える程の進化を遂げた。
正直、E-M1は価格の割に非常にお得なカメラだったと言わざるを得ない。
おそらくこの流れは第2世代カメラとなったE-M1 MarkIIでも変わらないだろうと思う。ただ、E-M1 MarkIIは発売価格がそれなりの価格だったため、初代機ほどのお買い得感はないのが残念な所である。

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中国版Wikipedia

作られるものはホントに正しい情報なのか?

2万人を投入する中国政府

中国は言うまでもなく共産主義国家であり、残念ながら自由に国民がインターネットを活用する事ができないとされている国である。
しかし、そうは言っても14億人とも言われる総人口の中、インターネット人口は7億人を超えていると言われていて、そうした人々の知識の根源としてWikipediaのようなサイトが本格的に存在しないというのは、どうにもバランスが悪い。
何故Wikipediaのような本格的な百科辞典サイトが存在しないのか?
存在しないのではなく、百度(バイドゥ)などで、独自にそうしたサイトは運用されているのだが、残念ながら中国政府の検閲によって制限を受けていて、大幅にエントリーが間引かれているという事情があるらしい。
中国政府からすると、そうした自由意志によって作られる百科辞典サイトは都合が悪い、という事なのかもしれない。
…都合が悪い、という時点で、中国政府が何らかの関与によって国民に影響を与えているという事を自ら暴露しているようなものなのだが、中国ではそれが普通、という事である。
その中国政府が、今度は人海戦術で新しいオンライン百科辞典サイトを作ろうとしている。
何でも、100以上の細かい分野を網羅するために、2万人の執筆者と数千人の学者を起用しているというのである。
そのサイトの名は「Chinese Encyclopedia」…というかどうかは知らないが、まさしくこの名が付いても不思議ではない、本格的な百科辞典サイトである。

追い越す事が最終目的

中国政府がこのような大規模な雇用を行ってでも作ろうとしている百科辞典サイトの目的は、何よりもWikipediaに肩を並べる事ではなく、追い越す事が最終目的だと言う。
こうした百科辞典サイトによって、中国の科学技術開発促進と歴史遺産などの記録が社会主義のコアな価値促進に寄与すると考えているらしい。
だが、中国政府は未だ自由なインターネットアクセスを制限しており、2015年に開催された世界インターネット会議で、中国が世界最先端の検閲技術を駆使している事を公言し、国家主席は政府による検閲を正当化するスピーチをしている。
こんな個々の自由のないオンライン百科辞典に2万人もの人員を投入したとして、果たして本当の意味で正しいオンライン百科辞典は作られるのだろうか?
結局は中国という国家にとって都合の良い解釈ばかりで作られる記事ばかりでは、世界規模での共有知識と成り得ない。
歴史とは、たしかに視点が変わると解釈が変わるが、それでも事実に基づく状況証拠は一つの真実しか存在しない。だが、残念な事にいくつかの国は過去そうした事実すらねじ曲げてきている歴史がある。
もちろん、米国や日本がすべて正しいとは言わない。それでも個々の自由発言がオープン化されているだけマシというもので、それすらない国家の作るオンライン百科辞典の信憑性は、果たしてどこまで信用に足るものなのか?

何はともあれ、中国政府は2018年公開に向け、30万以上の項目を掲載する中国版Wikipediaを構築しようとしている。
出来上がるモノが、国民を洗脳する事のないような、意味のある知識の泉である事を祈りたい。

参考サイト:
South China Morning Post

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