アンプを入れ替えて一週間ほど経過した。思ったより良い感じ。
普通に使う分には十分
DellのAW3821DWにモニタを替えた事で、私のPC周りの機器をいろいろと見直す事となり、長年使用してきた雑誌付録のLXA-OT3というアンプから、FX-AUDIOのFX-502J PROにアンプを切り替えたという話を当ブログでも記事として書いた。
アンプを入れ替えてから、すでに10日間ほど経過したわけだが、トーン・コントロールを適正値にしてからというもの、音は非常に安定し、普通に使う分には何ら困ることのないアンプになった。
もちろん、プロが聞いたら音の違いが明確に出たりもするのだろうが、素人の耳では大きな違いは感じられないほどである。
ついでにスピーカーケーブルもJVCのものに切替えたが、こちらは末端処理が未処理だったのが痛恨のミスで、現時点では自分の手で撚って使用している。ホントはココにハンダ付けでもすればまた違うのだろうが、とりあえず撚ったところにバナナプラグを取り付けてFX-502J PROとスピーカーに接続している。
拘る人だと、このハンダ部分でも音質に劣化が…とか言い出すのだろうが、そういう人はそもそもFX-502J PROは使わないと思うので、そこまで拘らない人で撚ったケーブルがイヤという人は、ハンダで留めてしまった方がよいだろう。
で、あまりにも普通に使えてしまっているFX-502J PROなので、音としてもっと面白く手を入れられないかな、と先日ケースを空けてみた。
もともと、2箇所だけオペアンプになっていて、交換できる仕様になっている事は知っていたのだが、中を空けてみてその事を確認した。
というか、こういうのをいとも簡単に分解してみようと思ってしまう所が、私もバカだな、と思ったりもするのだが。
お手軽にアップデート可能
FX-502J PROは、スピーカーケーブルを繋げる端子の近くに、2箇所だけオペアンプがソケットに取り付けられている。
もうケースを空けてすぐにわかるところに付いていて、あとは工具でオペアンプを引き抜いて、別のものと差し替えればそれでお手軽アップデート、という感じになる。
もともと取り付けられているオリジナルのアンプは、TI製のNE5532というオペアンプ。決して悪いものではないのだが、これを高級品に入れ替えると、また違った奥行きが出たりする。
1つのソケットで2回路必要なので、1回路のオペアンプだと2個を連結してやる必要があるので、それに適応したソケットも用意する必要があるが、もともと2回路のオペアンプならそのまま差し替えて使用する事ができる。
取り替えるオペアンプは、それぞれ「前段増幅オペアンプ」と「負帰還式トーンコントロール回路オペアンプ」で、トーンコントロールを積極的に使わないのなら「前段増幅オペアンプ」だけでも交換するだけでも音は大きく変わると考えられる。
問題は交換するオペアンプだが…ここはやはり日清紡マイクロデバイス(元新日本無線)のMUSESシリーズ、それもMUSES 02あたりと交換するのが良いのではないかと思う。
1個あたり3,400円もするオペアンプだが、その作り出される音は素晴らしいと評判のオペアンプである。
もちろん、同じ日清紡マイクロデバイスのMUSES 8820や8920でも良いが、こちらは価格的に400円とか480円というものなので、価格だけ見ればMUSES 02の方が高級品と言える。
だが、人によって音の聞こえ方も違うだろうから、案外MUSES 8820でも耳に馴染む人もいるだろうし、いろいろ試してみるのが良い。
まぁ…MUSES 02の3,400円を気軽にお貯めしというのも問題はあるかもしれないが。
また、同じTI製でもOPA627BPやOPA627AUなんかでもよいかも知れないが、こちらは1回路なので、2回路に連結できるソケット基板を用意する必要がある。
定番の改造だが、簡単に音をリッチにできるので、オススメである。
高級でなくても十分
今回、私はフルレンジのウッドコーンスピーカーをアンプに接続したのだが、トーンコントロールが付いているので、2wayスピーカーでも良かったかも知れない。
価格7,000円ほどのアンプに、1個3,400円、2個だと6,800円のオブアンプを搭載すると…価格が一気に14,000円くらいのアンプになるのだが、それでも金額的には2万円はしないアンプである。
それで良い音になるのか? と言われるかも知れないが、音はアンプだけで決まるものではなく、どちらかというとスピーカーの方がよりダイレクトに音質に関わってくる。まずスピーカーをどうするか、というところを整える必要があり、私はたまたまウッドコーンスピーカーを使っている、というだけの話である。
しかもスピーカーはエンクロージャによって音が変わる。音は箱で鳴らす、という言葉も聞くこともあるかと思うが、箱の作りや鳴り対策でかなり変わる。
なのでオペアンプでのアップデートの前に、まずスピーカーなどに手を入れた方が効果は大きいといえる。
もしヘッドフォンアンプだとしたら、ヘッドフォンを変える、という事と同じである。
と言うわけで、とりあえず今はこの音で問題はないと思っているが、時が来ればオペアンプの交換でもして、音の広がりなどに手を付けてみたいと思う。
まずは分解してオペアンプが交換できる事を確認したわけだが、もしその時が来たならば、オペアンプの向きだけは気をつけたいと思う。
コレ、逆に挿すととんでもない事になるのだから…。