ミドルレンジの筆頭カード、遂に情報解禁。
RTX 3080の進化版
いよいよ、GeForce RTX 4070のレビューが解禁となった。
RTX 4000シリーズが登場し、今まではハイエンド~ミドルハイといった製品しか登場してこなかったため、かなり高額な製品しか出回っていなかったが、4070の登場で今後さらなる下位モデル登場の拍車がかかると期待される。
4070は有り体に言って前アーキテクチャのRTX 3080の焼き直しみたいな性能ではあるが、4000シリーズの特徴である、AV1コーデックへの対応、ハードウェアエンコーダ2基搭載といったメリットが存在し、さらに性能はRTX 3080と同等でも消費電力は大幅に低下しているという特徴がある。
特に消費電力はスペックを比較するとより明確になる。
RTX 3080は320wもの電力を消費するが、RTX 4070は200wと、実に62.5%の消費電力に収まっている。
これはある意味脅威的と言わざるを得ないのだが、性能に関してはあくまでも同等というだけで、条件によっては残念だがRTX 3080に及ばない所が出てくる。
メモリバス幅が3080の320bitから4070は192bitと激減している事が影響しているのかはわからないが、4070は高負荷になると伸び悩む、というのは、4070 Tiと同じ傾向と言える。
4070 Tiとの比較
そしてもう一つ気になるのは、上位モデルとなる4070 Tiとの比較である。
使用しているコアも同じアーキテクチャのAD104系ではあるが、4070 TiはAD104-400、4070はAD104-250と、4070は明らかな下位モデル版コアとして構成されている。
消費電力でいっても、4070 Tiは285w、4070は200wと、結構な開きがあり、それに合わせて動作クロックも4070 Tiが大きく上回る。
こうした違いからか、概ね、4070 Tiと4070の性能差は2~3割ほど4070 Tiが性能スコアが高い、といった結果となる。
価格的に14万円ほどと10万円程度の差なので、価格差と性能差を天秤にかけると、4070の方がコストパフォーマンスは高いと言えるが、ここらへんは考え方一つで判断が変わる部分ではないかと思う。
扱いやすさはとても良い
4070は、2スロット幅に収まり、かつカード長も25cm程度と扱いやすさは今までの4000シリーズの中でもダントツである。
消費電力も200wなので、電源的にもかなり扱いやすいはずだし、また発熱問題に関しても、余裕ある熱処理で済むのではないかと思う。
さすがにカード長を17cm以下にする事は難しいだろうが、25cmなら普通のミドルタワーのケースに間違いなく装着できるだろう。
私が今使っているELSA GeForce RTX 3070 Ti ERAZORは、2スロット幅ではあるが、カード長は30cmあるので、それよりも小さい今回のRTX 4070は、やはり扱いやすさで言えば今までのもの以上と言える。
しかも今回は、Founders Editionという、NVIDIAがリファレンスとしているカードでその大きさである。各ベンダーではOCモデルやさらなる冷却性能を与えて大型化する可能性はあるが、高性能な冷却ファンの搭載でより小さくする事もできるのではないかと、僅かながらに小型モデルに期待したいところもある。
おそらく、私と同じような事を考えている人は多いのではないかと思う。
あとは価格かな、と思う。
今の所、約10万円と、以前のミドルレンジとしていたレンジよりも価格は高めになってしまっているのが問題だが、これはもう最近の傾向なのでミドルレンジでも上位なRTX 4070なら10万円弱というのは致し方ない設定なのかもしれない。
上位モデルとの性能差、価格差でベストな製品を選ぶ事になるだろうが…絶対価格はどちらも高いので、悩む人も多いのではないかと思う。
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